[ 金沢便り2003.1月 ]
最初のページの金沢便りのバックナンバーコーナーです。
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1月31日(金) 能登ワイン
穴水で能登ワインの会議。事業計画の全体フレームを提案、意見交換を行う。事業主体をどうするかがやはり、一番の問題になる。行政が主体となって第三セクターを作るという発想もあるが、その場合でも、経営は民間の人が担うべきです。もちろん、行政マンが経営を担う場合でも、その場合は完全に行政職を辞めて行うべきです。事業経営は継続的に担うべきであり、人事異動で定期的に変わるべきものではない。もちろん、いずれかの段階では経営のバトンタッチも必要ですが、それは普通の企業のような形で行われるべきです。世代交代であったり、経営責任をとる形での交代とかです。地域の住民が主体となってこの事業を推進してゆくのだという気運が盛り上がることが大切ですね。
1月30日(木) 星空の露天風呂
能都町のポーレポーレに泊まる。商業振興協同組合の新年会に出席し、そのまま泊まる。隣にある「縄文真脇温泉」にも行く。露天風呂からは星が見えました。雪がちらついていましたが、大きな星がいくつか瞬いていて、不思議な光景でした。さすがに、海側にはシートが張ってありましたが、屋外でもそんなに寒く感じない。雪の中の露天風呂もいいものです。

ポーレポーレの料理
1月29日(水) 吹雪
午後、城端と井波にでかける。高速にのるところまでは良かったが、途中から道路状況が悪くなり、北陸東海自動車道は通行止めで、砺波まで行き下りる。その段階で、北陸自動車道も閉鎖になるようで、入り口が閉鎖されていました。一般道も、地吹雪で前がほとんど見えなくと、あやうく除雪車にぶつかりそうになりました。井波から帰る時も、道路は凍っているし、タイヤにくっつくようにして、ドロハネに氷が出来、焦げ臭くなってきました。足でけって無理矢理剥がして何とか帰ってきました。こんなことになったのは初めての経験です。
1月28日(火) 統合
当方のホームページは最初、プロバイダーのインフォスフィアと契約して作成していましたが、途中で営業用のページもアップ出来るようにということで、現在のプロバイダーとも契約し、実は両方にページを開いてきました。今年の春にinfo sphereが統合され、アドレスが変更せざるを得ないということなのど、26日付けで解約し、このページだけにしました。同時にメールも解約になっていますので、今後はこのページに表記されているアドレスにお送り下さい。サービス提供会社の都合でアドレスを変更されるということがどうも納得いかなかったので止めることにしました。
1月27日(月) 委員会
夜、城端で織物会館事業に関する委員会。考えるべきは、いかに面白い委員会にするか、委員からポジティブで創造的な意見が出る場にできるか、ということ。そのためには、準備が重要である。議論に必要な資料をしっかり用意し、それを事前に配付しておくくらいのことが必要です。少なくとも、どのようなことについて議論が行われるか、論点の明示が必要ではないか。もちろん、委員会の場における進行の仕方もあります。テーマを分けることが可能であれば、グループに分かれて、意見を出し合っていただくことが可能でしょう。最終段階、決定の段階では、判断のための材料を用意し、簡潔に議論しすみやかに決定を図る必要があります。20年近く前にフードピア金沢の事務局をしていた際は、厳しいことを言われる方々が多かったので、鍛えられたものです。
1月26日(日) 当番医
息子の腹痛がひどいので、新聞で当番医を探し、一番近そうな病院に行く。点滴も行うが、所要時間は3時間以上。その間、家族への説明やどれくらい時間がかかるかの説明は一切なしで、最後も、受付に催促してようやく、説明を受けるありさま。呆れてしまったので、途中から車で待っていたが、どうも医者の説明も要領を得ないようであった。盲腸(虫垂炎)の可能性が高いということだが、その割には血液検査の結果は3日後にしか出ないというし、薬を飲んでいればよいというようなことでした。もう二度とこの病院には来るまいということで、帰ってくる。当番医というのは、新たなお客と出会うよい機会だと思うのだが、あのような対応では評価を下げるだけですね。病院にとっても、スマイル、スピード、スマートな対応が求められます。サービス業としての発想が大切です。適格な検査、明解な診断、そして、分りやすい説明が必要です。
1月25日(土) 鯉料理
ホームページの制作のための取材で砺波地区を回る。最初に福岡町にお邪魔する。特産は鯉なので、鯉料理専門店にお邪魔する。2年ほど、商工会の事業で福岡町のお邪魔していたが、鯉料理をいただくのは初めてである。池畔亭(TEL 0766-64-3336)さんで鯉が泳ぐ池を眺めながら、鯉料理のコースを楽しむ。泥臭くなく、さっぱりしていて美味しい。鯉は動脈硬化、喘息、肝臓病、腎臓病などにむ効く薬用魚とか。池の向こうにある建物は、今の天皇御夫妻が高岡に来られた際にお食事をされた建物を移築したものとのこと。雰囲気のある空間でした。その後、砺波、福野、福光、井口を回る。

鯉のあらい
1月24日(金) 能登ネットワーク
輪島で能登空港ネットワーク協議会の総会があったので能都町から柳田村、曽々木経由で輪島に行く。途中千枚田の所で写真をとるが、海は大荒れであった。能都町の海が穏やかなだけに余計、たいへんに見えた。任意団体の能登空港ネットワーク協議会がNPO法人として認証されたので、その披露も兼ねていた。スタッフを雇用し、継続して行う事業を企画実施していただきいものである。遠方からのお客さまに楽しんでいただけるメニューを開発し、実行してゆくことです。久しぶりに、高州園に泊まる。露天風呂にも入るが海からの風が強かった。

冬の千枚田
1月23日(木) 民宿うかわ
鵜川の「民宿うかわ」に「お店の物語」の取材でお邪魔する。初めて店に入るが、お話をうかがってみて初めて分かることが多い。釣り客が昔は町にあふれていたこと。今でも季節になると釣り客がそこそこきていること。宿の横の川でも釣る時期があること。山も所有されており、山菜やきのこが豊富にとれることなど。そして、一番の魅力はお刺身が美味しいこと。一度、食べに行かなくては。お部屋も見せていただくが、完全に仕切られた部屋が3つあり、泊まりやすそうである。ただし、スナックもされているので、夜のカラオケの音がどの程度するかは要チェックですが。
1月22日(水) 門前町
久しぶりに門前町に行く。手仕事屋でそばをいただく。その後、能登地区商店街懇談会の延長上での活動として、商店街を見て回り、意見交換を行う。久しぶりに商店街を歩いて見たが、歩いて初めて気づくことも多かった。閉店してしまった店の多さに驚くと同時に、きれいになった住宅もたくさんあった。商店街から住宅地へ転換が進んでいる感じだ。それと空き地が増えている。他所の商店街の人は、門前町の魅力や価値をしっかり評価して下さっていた。他の視点で見つめ直してみると、気づくことも多いであろうという、活動の意義は十分あった。能都町でまんなか市の反省会が夜あり、民宿ふわに泊まる。
1月21日(火) 分りやすさ
今日の会議で感じたこと。積極的に、いろんなことに取り組むのはいいのだが、その全体構成を描くことと、説明する際のシンプルさが重要です。参加メンバーの共感が得られないと、議論が前に進みません。目標やゴールのイメージを明確に描くことも必要だし、それに向けてどのような活動を積み上げていくか、その活動の関係が分りやすくなっていないと、同時進行で進んでいることの意味が見えづらくなってしまいます。我々の役割のひとつは、ポイントを抽出し、簡潔明瞭に説明することなのかもしれない。
1月20日(月) そばの実
午後一番に福井で打ち合わせがあったので、昼はそばをいただく。「そばの実」(福井市高柳町32-3 TEL 0776-54-7562)という古い集落の一角に作られた店で、おろしそばをいただく。越前そばというよりは、更科風の白っぽいきれいなそばです。接客もきびきびしていて、すがすがしい。場所は、8号線沿いに あるショッピングセンター・コパの福井寄りの道路を福井市内から来て左に入っていったところです。

そばの実のおろしそば
1月19日(日) 『セーラが町にやってきた』
昨年末、『セーラが町にやってきた』(清野由美著、プレジデント社)という本を当のセーラから送っていただいた。平成12年に八尾でのまちづくりシンポジウムでご一緒して以来のおつきあいである。昨年、彼女が経営を担当している「蔵部」を訪れて気付いたことをメールでお送りして以降、気にかけていただいているようだ。アメリカ生まれの彼女が小布施で奮闘している様子がよく分る本です。セーラのポジティブな生き方、発想に刺激を受ける人も多いと思う。
1月18日(土) きゅう漆・破壊と創造
山中漆器伝統産業会館に行く。2月5日まで行われている「きゅう漆・破壊と創造」展を拝見。ちょうど、出品されている田中さんがいらしたので、いろいろお話をうかがうことができました。山中でも若手の作り手が頑張っており、彼等の活躍が今後も大いに期待されます。その前に、山中座も撮影してきたが、内装に漆がふんだんに活かされており、山中漆器のショールームのようでもありました。無料で見学できますので、機会があれば是非一度ごらんいただくとよいですね。山中節のステージもありますので、こちらもそのうち楽しませていただこう。夜は、ホップ・ホップでまれびとピア懇話会の総会。久しぶりに皆さんにお会いする。

山中漆器伝統産業会館
1月17日(金) ダイレクト・コミュニケーション
デザインのプレゼンにお邪魔したところでのおはなし。最初は専務に説明をさせていただき、おいとましました。直後に携帯に電話があり、トップがお話したいとのこと。さっそく引き返し、新たなデザインについての思いをうかがわせていただきました。短時間でも、直接お話をうかがえると、こちらもイメージがわきやすくなるものです。いい時間でした。積極的にお話しになられるというところに、トップの意欲が感じられます。私どもへの動機づけとして十分でした。一方で、お任せしますという企業や団体もあったりしますが、そのようなケースはイメージが湧きづらく、後回しになりやすいものです。
1月16日(木) 個店の企画力
夜、地域通貨の検討会議。その中でお話したことはひとつ。地域通貨で買い物に来ていただいた場合の各店でのサービスをそれぞれに考えていただきたいということ。一括して、すべての店で消費税をサービスしますとか、ポイントを倍にしますとかということではなく、特長のあることを考えていただきたい。まんなか市もそうであるが、イベントをきっかけに、店の個性や特長はどこにあるか、お客様に喜んでいただくには、何が必要かを考え続けることが大切です。そのようなことを繰り返すことで、店の企画力が高まるのです。そうすれば、商店街のイベントだけでなく、独自にいろんな取組みをされるようになるはずです。
1月15日(水) まんなか市
能都町でのまんなか市の様子を見に行く。11月から個店での取組みをメインにして、実施しはじめ、これで3回目。具体的な商品を用意してくださっているお店には確実にお客さんがきているようだ。積極的な取組みを行う店は評価されるものです。それは、八尾や城端の商店をみていてもそうです。八尾の10日商いなどをきっかけに新しい商品や商売に取り組み、店を変えられたような店には確実にお客さまがついています。民宿ふわに泊まるが初めて夕食をごちそうになる。魚主体の料理であったが、おでんがついていたのが面白い。
1月14日(火) 雪・・・
夜、城端で会議がある。窓の外では雪が降り続いていた。役場の駐車場の街灯で雪が降っているのがよく見えました。会議が始まる時から降り始め、終わったころには10cmくらいは車に積もっていたであろうか。城端はよく積もるところです。それで、北陸自動車道の小矢部川ぐらいに来ると、ほとんど積雪はありません。金沢にはまったく雪は降っていなくて、雨でした。近くに思うのですが、雪の積もり方は全然ちがいます。気象の微妙さを表していますね。
1月13日(月) 白山さん
鶴来の白山さんに行く。左儀長(15日の執り行われるとのこと)のために、車につけていた古いお守りをもってゆき、新しいお守りをいただく。山を重視する人間としては、県内の神社の中では白山さんが重要ではないかと思う。海を行き交う人にとっても白山は大きな目印になったと言われ、多くの人々に信仰されてきた山なんです。県内に広く水を供給する山としても重要です。白山比め(「め」は口へんに羊と書きます)神社が正式名称ですが、通称白山さんと呼ばれ、親しまれています。境内の大きな樹木が歴史を感じさせてくれます。駐車場横の「しょきちどん」で手打ちそばをいただく。やまいもつなぎの素朴な味だが、つゆも美味しい。
1月12日(日) 書くために読む
このコーナーのように、毎日何ごとかを書いていこうとすると、そのテーマを考えるため、 それなりに時間が必要になる。具体的なイメージが浮かばない時は、身近にある本に手を伸ばす。その中から、面白そうなキーワードをひっぱり出して、それについて考えて表現するということもあります。このような習慣は、本を頻繁に読むためにもよいことかもしれませんし、毎日立ち止まって考えるということでも意義があります。ともすると日々のことで流されがちになりそうな暮らしにアクセントをつけてくれます。
1月11日(土) 知識
筑摩書房から出ている『定義集』という本は基本的な概念についていろいろなとらえかたをまとめたもの。コンセプトを考える時に役立ちます。その中に、「知識」についての定義も入っています。「非常に多くの知識をもっていても、それが自己の思考ですっかり咀嚼されていないならば、はるかに少ない知識でもいくたびかくりかえし考え抜かれたものにくらべると、その価値は著しく劣るでしょう。なにしろ、人は、自分の知っていることを、あらゆる方面から組み合わせてみたり、ひとつひとつの真理を他のそれぞれの真理と比較したりすることによってのみ、初めて自分自身の知識を完全にわがものとし、また、その知識をみずから活用できるようになるのですから。」(ショーペンハウアー「みずから考えること」)要するにいろんな本を呼んだり、人の話を聞いたり、現場を体験するなりして、情報や知識を集めるとしても、それらをふまえ、自分なりに考え整理したことだけが有効に活用できる知識であるということです。
1月10日(金) 営業と押売り
今年初めて夜の片町に行く。減りはしましたが、客引きが目立つ。数年前にはなかった光景です。都市化が進んだ現れでしょうか。ほめたことではない。競争激化の中で、より積極的に営業せざるを得ないという状況もあるでしょうが、どうも、そのような店はあやしく思えてしまう。それなりのメディアや 情報誌などで紹介されているところが安心できそうです。もちろん、メディアに載ったからといって、全てを信用できるわけではありませんが。いずれにしろ、怪しい街になってきていますね。
1月9日(木) 雪の意義
人は自然の一部という発想が大切ではないか。もちろん、自然という概念そのものは人間が考え出したことであるから、その意味する内容はその時々によって変わってしかるべきことでもあります。最初は、人間に対立する荒々しい環境を意味して自然と言っていたかも知れませんが、現代は、人間の活動する領域が広がり、保護すべき対象として自然をとらえるようにもなっています。それでも、例えば雪が大量に降ると、さすがに、人間の技ではどうしようもないなと感じさせてくれます。人間存在の限界を認識せざるを得ないという感じです。大いに雪が降り、人間の動きが鈍くなる、家の中に閉じ込められるようなことも必要なんです。そうすれば、コントロールしたり、保護する自然とういうことでなく、自然とともに、自然の中で生きる人間という発想がしやすくなります。
1月8日(水) 異質な人に出会う
旅に出るということは異質な人に出会うこと。異質な人と話すことで得られる刺激が、新たな知を生む。触発効果は非日常の世界を体感するだけでも得られます。他所から、人を招き入れるか、他所に出ていくか。人間の本質が旅人であるなら、どこかに常住するのでなく、自ら旅する覚悟が必要なんです。漂泊することで、新しい世界が見えてくるのではないか。自らが長く住まう地域を相対的に見つめられるようになるはずです。
1月7日(火) 相対化する
暗黙の前提になっていることを疑ってみること。例えば、都市に住むことがかっこいいこと、都市の方が文化的な暮しが可能である、よりよい仕事は都市にある、というような都市信仰を疑ってみること。都市住民こそが進んだ人たちであるということや定住ということも怪しい。都市が有する価値はあくまでも相対的なもの、定住ということも時間限定のことである。人は動くもの、移動し、移住する。新たな文化は辺境に生まれるという考え方もある。見方を変えれば、都市は大きな辺境であり、多様な人々が移り住み、そして、またどこかへ去っていく、そのようなところではないですか。そして、それぞれの地域に住まう人々も、その気になれば、他所へ移住することも可能であり、旅という形で、非日常の世界を歩くこともできるのです。少なくとも、議論の際に前提としている基本概念を確認することから始めるべきでしょうね。
1月6日(月) 手が覚える
分からない概念が出てきたら、辞書で調べる。目標の言葉と同時に周辺に記載されている言葉にも思わず目が行ったりします。それにより、自分が理解できる概念が徐々に増えてゆきます。ボキャブラリーとして駆使できるようになるためには、どこかで試しに使ってみることが不可欠です。知っているだけ、意味が分かるだけの段階から一歩進むためには、書いたり話したりする際に使うことです。書く、話すには得手不得手がありますが、まず書いてみることです。文章として書いてみることでもよいし、まず、言葉そのものをノートに書いてもよい。昔は新しく出会った言葉はノートに書いていました。新聞のコラムを夏休みの間、毎日書き写していたこともありました。中学校の中西マリ子先生に言われてのことでした。繰り返すことで、特に漢字は手が覚えています。本当は日記を手で書くことがいいのですが。
1月5日(日) 雪かき
自宅の前でも20cmほど雪が積もったので、朝から雪かきをする。この冬初めてのことである。夕方には事務所にも行って、前の一部を雪かきする。冬の運動不足解消には丁度よい。あまり多く積もるといやになるでしょうが、この程度ならまだ大丈夫だ。季節、季節に身体を動かし、自然を感じることができるのはいいことなのではないか。隔離された空間で、空調の整ったところで暮らしていると、生物としての能力も、脳力も衰えていくような気がしますね。
1月4日(土) ダレクトな関係
インターネット上でのデジタルネットワークの試みに参加させていただいているが、どうも直接お会いしていない人たちの議論には参加しづらい。基本はやはり、ダイレクトな出会いがあり、突っ込んだ議論をしていることが前提に必要ですね。その上で、メール等で議論するのはいいですが。ネットに慣れた人たちは気にならないのかも知れませんがね。逆に、直接知らないがゆえに、余計好きなことが言えるということもあるのかも。しかし、継続的な関係を志向する私としては、ダイレクトな関係を基本とすべきだと感じています。それはあらゆる人間関係に言えることで、ビジネスの世界でも一緒にいろんな話をした人とは継続的におつきあいができていたりしますね。重要なのは時間や回数ではなく、質だと思う。どれだけ深く考え、一緒に話し合ったかではないでしょうか。
1月3日(金) 基本的な概念を考える
網野喜彦さんの『歴史を考えるヒント』という本を見つけて買ってきた。言葉について語られたものです。例えば、「市場」という言葉を取り上げています。市場はその昔、「市庭」と書かれていました。「庭」には共同作業をする仕事場を意味していたとのこと。異質な人が出会い、何ごとかを一緒に行うところなのです。新たな知を創造するためには、異質な人が出会う場が重要であるということを何度も書いてきましたが、その「場」はここでいう「庭」という概念に直結するものですね。
1月2日(木) 知的資産
NHKで放送していたノーベル賞受賞者の座談会は面白かった。新たな理論やものを創造するために必要なことを語りあわれていた。1.しがらみにとらわれない。2.大先生にのめり込まない。3.無駄な情報を捨てよ。4.戦うことを避けるな。5.初々しい感性を失うな!という5つが必要条件とのこと。そのためには、経験による知的な蓄積と意欲が不可欠なのです。問題意識をもって、環境を、宇宙を見つめるからこそ、いろいろな情報も輝いて見えてくるし、ひらめきも生まれやすいということです。宇宙とは何か、人類とは何か、について深く知ること、それが知的基盤となり、その知を活かすことに向かえるようになるのです。人は生来、知的好奇心が旺盛な生き物のはず、それを伸ばすことが大切なのです。そして、創造の喜びを感じられる機会を用意することが必要なのです。教育より学習です。
1月1日(水) 今年の課題
今年の課題として考えていることをいくつか。個人的に言うとあまり深く考えずに能都町で取り組み始めた「地域通貨」を糸口に、生産、流通、消費のあり方、その過程での価値の付加のされ方を研究し、新たな仕組みをいかに構築できるかを考えたい。それは、農林水産業をはじめ、製造業、観光や流通、サービス業のあり方に一貫して関わる問題です。商品の生産と消費、流通のさせ方によって、商品提供者と商品利用者の関わり方が異なります。One to Oneやダイレクト・マーケティング、個客という概念で語られることとも少し異なる関係のあり方を追求しないといけないのではないかと感じています。エコロジカルで持続可能な循環型システムの中で生きるためには、ロスをなくすことをめざさないといけませんし、少なく生産し適量を消費すること、需要と供給がイコールとなるようなシステムが必要なのです。理想は生産と消費が一体となるような関係、ダイレクトにつながることで、継続される仕組みを構築することではないでしょうか。限定された地域をベースにして暮らしをつくることです。インターネットなどを活用することで、地域外からもダイレクトにモノやサービスを導入することも可能な時代ですが、それが無限に広がることは避けねばなりません。我々の仕事はモノ商品の生産がメインではなく、知やソフトを商品として供給しているので、個客対応が基本となります。これからの時代を考える上でよい立場にいます。そのことに自信をもって取り組んでゆきたい。一方で、「石川の森づくり」の運動も10年目を迎えます。21世紀の森林の育成を本格的に進めるための政策提案を確実に行いたいものです。環境問題の一つの典型、基礎的な課題として、いかにすれば未来世代(まだ生まれていない人たち)によりましな環境や仕組みを残すことが出来るか、現代世代が真剣に考え、実践しないといけない課題です。エネルギー多消費、過剰消費の中で生きる現代世代は、確実に未来世代の可能性を狭めているのです。そのことを肝に銘じて考えないといけないですね。

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