「八尾・山田をたらふく味わおう!」全国展開プロジェクトおもてなし事業(越中八尾の料理人のご紹介)
伝統文化の香り高い越中八尾は、井田川の流れも穏やかな山裾のまち。
この街には、四季の恵みを生かした料理を作り、訪れる人々をもてなす料理人たちがいます。
目の前に運ばれてきた、この美味しそうなひと皿の料理が誕生するまでには、
さまざまな物語がありました。
普段はあまり自分のことを語らない料理人たちに、その横顔をうかがいます
ステーキ胡弓/澤井勉 食事処・合掌/山下信行 吉田屋/吉田竜三 エルバッチャ/松本吉信 料理旅館・北吉/北吉龍之 山元食道/山本玉子

飛騨牛が食べられるステーキハウスを越中八尾に!
ステーキ 胡弓/澤井 勉 [お店の情報]
ステーキ胡弓
〒939-2363 富山市八尾町新田3-1
TEL 076-454-6020
【営業時間】
 11:30〜15:00、17:00〜21:30
【定休日】 火曜日

◆越中八尾に足りなかったもの
 平成5年に開店して17年になります。以前はスポーツ用品店に勤めていましたが、家の跡継ぎとして八尾にいることになり、「八尾に求められているものは何か、何が不足しているか」を検討した結果、休める所、食べられる所が不足していたので、飲食店を開業することにしました。もちろん既存のお店もいろいろありましたが、地元の人を対象にした商売をされている所が多かったため、外から八尾に来ていただく目的になったり、八尾に来られた際に立ち寄っていただける店を作りたいと考えました。
◆広いエリアから来てほしい
 店を出すと言ってもそれまで料理の経験は全く無かったので、修業に時間のかかる料理は難しいだろうと考えた末、ステーキに行き着きました。広いエリアからお客様にお越しいただくには、特徴のあるものが必要になります。寿司、てんぷらなどもありますが、八尾にそれまで無かった店、ステーキ屋を開業しました。

店主でメインシェフの澤井 勉さん。店名の「胡弓」は、越中八尾「おわら風の盆」で、特徴的な音色を奏でる楽器から。

◆眺望で選んだ立地
 「外部からお客様にお越しいただく商売を始めるなら、眺めのよい場所を」と、いろいろ探し、たまたま自宅にも近い現在地が取得できたので、店を作ることができました。立山連峰や富山市街を眺望できる好立地です。

◆飛騨牛をメインに
 和牛の飛騨牛がメインです。地元の富山牛を使えればそれもよいのですが、なにぶん銘柄牛として確立していません。富山には氷見牛もありますが、すでに取り組んでいるステーキ屋さんがあったので、飛騨牛を選びました。いわば次善の策だった訳ですが、飛騨牛は生産量も多く、安定的に確保できるという面でも安心して使えたことと、八尾から一山超えると飛騨なので、隣から調達していることになりました。
 富山の人は飛騨牛を食べに高山や古川に出かけていたので、「同じ飛騨牛を食べるなら、八尾の店で十分じゃないか」という風に位置づけられればよいという発想もありました。

◆ステーキを提供する上で重要なこと
 料理にとっては素材も重要ですが、下処理が大切です。肉の評価のポイントは、味ももちろん、食べた時の食感もあります。硬かったとか柔らかったとか、記憶に残る要素です。家庭でステーキを作って召し上がる場合、硬い肉をよく噛んで食べている人が多く、そのような印象になっています。そこで、スジをきっちりとるなど下処理に時間をかけ、焼き過ぎないようにするなどの基本的な配慮もしています。
 そこまでしているお店はステーキ屋さんの中では珍しいかもしれません。邪道なのかもしれませんが、素人からスタートしているので、食べた時に気になるものを徹底して省いてきました。

◆押さえた調味を心がける
 味をつけ過ぎないように意識しています。お客様が自分の好みで味を加えられるように、自分の好みの一歩手前で止めるようにし、塩、胡椒をテーブルの上に置いてあります。もちろん、もう好みがはっきり分かっているお客様には、その対応をします。

◆一番のおすすめ
 特選和牛として提供している飛騨牛が一番のおすすめですが、お客様の好みもありますので、いろいろご要望を承って提案させていただいています。ヒレとサーロインを一緒に比較しながら食べられるお試しメニューもあるとよいのでしょうね。
 地域牛の食べ比べも面白い企画だとは思いますが、同じ飛騨牛でも個体によって異なりますね。

◆季節の野菜を活かしたい
 ステーキの付け合せは、季節の野菜や地の野菜を活かしていきたいと思っています。メインのステーキは変わらないですが、変化をつけるなら付け合せが一番可能な部分です。根菜類は焼くだけでなく、蒸すということもあります。「今日の野菜はどこそこ産のものです」とか、「誰それさんが作られたものです」と言えるとよいと思っています。
 これまでも母親が店の隣の畑で作っている野菜を盛り込んできました。トマト、キュウリ、ナス、ピーマン、レタス、サラダ菜、インゲン、・・・。いろいろな種類の野菜を作ってもらっています。
 お客様の要望として、季節感を楽しみたいということもありますので、それに応えるには野菜で表現していきたいです。焼き野菜の種類が多いステーキ屋さんもありますが、季節感や他との違いを表現するために、野菜や豆腐、こんにゃくなどが活かせるとよいですね。
 そばに関しては八尾産のものを使っています。夏場はそうめんを出しています。

◆繰り返しお越しいただける店に
 繰り返しお越しいただけるように、価格も抑えて設定しています。年に数回はお越しいただけるお店になりたいし、そうすると長いおつきあいをしていただきやすくなります。
 例えば八尾に仕事で来られることになった時に、ここでの昼食を楽しみに八尾に来ていただけるような、そんな店になりたいですね。
(インタビュー/2011年1月) 

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(やつお食談議ブログ)
問合せ先 富山市八尾山田商工会 TEL.076-455-3181
www.yy-toyama.jp FAX.076-455-0606
※参加申込みは、富山市八尾山田商工会 または、各会場へ