[ 金沢便り2004.9月 ]
最初のページの金沢便りのバックナンバーコーナーです。
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9月30日(木) 郡上八幡
キャラバン2日目、郡上八幡に行く。台風も通過し、徐々に晴れてきた。最初に、郡上八幡旧庁舎記念館でお話をうかがう。2階の大広間では郡上踊りの体験が可能なようになっている。その後、博覧館まで歩き、郡上踊りの実演を拝見。施設のスタッフの方が解説しながら踊って下さいました。さらに、ガイドの方についていただき、町歩きを楽しむ。新橋亭で飛騨牛をいただいた後、サンプル工房でてんぷらづくりを体験。9割が観光収入というサンプル工房はいいモデルです。体験も年間で5000人ぐらいが来られるとのこと。一般のお客様から見えるところで体験を行うところもみそかもしれない。意欲的に頑張っている人がいることがよく分かりました。最後にお邪魔した「門」という名の喫茶店の女将さんも永年まちづくりに取り組んで来られた方でした。ポジティブな方の存在が地域の魅力を形成する大きな要素ですね。郡上八幡と五箇山、八尾をつなぎ民謡のネットワークを形成することをもっと積極的に行ってもいいのではないか。すでに通年で体験が可能なようにはなっていますので、お客様にコースを組んでもらいやすいように情報をきめ細かく出すことです。

郡上おどりの実演

サンプル工房での体験
9月29日(水) 清見村
中部経済産業局の広域連携事業の一貫で清見村に行く。清見ICそばの「宮春」でとうふ料理をご馳走になる。安くて美味しい。まず、ひだきよみ自然館でお話をうかがう。森林たくみ塾や飛騨インタープリターアカデミーを実施している。インタプリターアカデミーは年間を通じて講座を開き、専門家を養成しようとしている。森林たくみ塾でも2年間の実践研修で、木工職人を育成している。実際に家具製作を受注し、実習生が製作し、それで運営経費を出しているとのこと。自然学校の実習も行っています。その後、ごへいもちづくりを体験。地元の奥様達の指導で、楽しい。てんぷらや味噌汁、トマトのサラダなども出していただき、夕食前にお腹がいっぱいになる。夜は、里人学校で交流会。台風が近づく中、遅くまで話し合う。清見の魅力は森林資源や環境を活かした工房が沢山集積していること、そして次代を担う人材育成を続けていることではないか。ツーリズムの実践事業を構築する際に、人材育成の専門コースはここで行うことが可能です。

森林たくみ塾

ごへいもちづくり
9月28日(火) 林盛堂
八尾のお菓子屋さんを取材。その中でも、林盛堂(八尾町福島3-8 TEL 076-454-2451)さんでは教えていただくことの連続でした。玉天というお菓子が有名ですが、試食させていただいた中では、栗しぼりとひしきりこが出色でした。栗しぼりは栗の実のつぶつぶが残っていて、栗らしさがいっぱいです。くりきんとんの要領で作られるようですェ、ごみは手作業で取り、こさないとのこと。砂糖の比率も3割程度におさえられているので、さっぱりしていて食べやすい。ひしきりこも小豆の粉を20年ほど前に特注で作っていただいた石臼でひいたものを使っています。これも甘さを押え、小豆の風味が十分楽しめます。思わず追加で食べてしまいました。玉天の包材のデザインは棟方志功さんのデザインということも初めて知りました。建築は江戸時代の建物の材を使っています。一見の価値は十分あります。

ひしきりこ
9月27日(月) 幻想としての共同体
果たして共同体というものは存在したことがあったか。共同体という存在そのものが幻想ではないか、という根源的な問いを『老いの空白』(鷲田清一著、弘文堂)の中で見つけた。なんとなくの存在として共同体というものがあるだけであり、共同体というものには確かな実体がないのではないか。そこで生まれ育った人間を地域外に送り出し続ける地域、その気になればいつでも離れることができる地域共同体とは、幻想でしかないのかもしれない。地域住民が共有していると感じるものやことがない限り、共同体ということも認識しづらい。共有していると実感できるものを有している地域の人は幸いである。もちろん、そのような存在がなくても、生まれ育った地域に対し、何らかのアイデンティティを感じるのもたしかである。それも共同幻想かもしれない。共同体、地域という概念も曖昧なものでしかないと、考えられるようになれば、もっと気楽に暮らせるようになるのではないか。一人ひとりの個人はいつのまにか登場し、いつの日にか、去っていくしかないのだから、強固な関係性は幻想でしかない。一方で、ふたしかな存在・関係であるが故に、共同幻想を求めるという側面もある。
9月26日(日) こきりこ祭り2
井波で打合せを行った後、午後2時前に再び五箇山に行く。車と人の多さに驚く。昨日とは大違いであった。商工会の事務局長さんの自宅前に車をとめさせていただき、沼口事務局長と中心街の様子を見て回る。道路沿いも車であふれ、昨日車をとめたところもすでに満杯状態。通りも多くの人がぶらぶら歩いており、1km以上先の駐車場からのシャトルバスを出し始めるという話をされていました。駐車場を整備しないとこれ以上は無理でしょうね。それと、通年でこきりこや麦屋を楽しんでいただける仕組みを作り、お客様の平準化を図る努力も必要です。10月の月見のおわらの際も、こきりこを上演される予定になっているとのことでした。

人がいっぱいのこきりこ会館前
9月25日(土) こきりこ祭り
五箇山のこきりこ祭りを見に行く。夕方すでに多くの人が上梨地区を歩いていた。周辺を散策したり、村上家などを見学したりと、事前の楽しみ方をそれぞれされているようです。暗くなった7時からの舞台競演のメインはこきりこ唄保存会のこきりこ。白川の民謡保存会、五箇山麦屋節保存会、五箇山平家太鼓の会も出演し、伝統芸能を披露して下さいました。残念だったのは、平あつおさんという演歌歌手のステージ。長過ぎます。こきりこにちなんだ歌だけでよかった。周辺で不満の声が多く聞かれた。最後の総踊りでは多くのお客さんが踊りの輪に加わり、踊りたい人が多いことも実感できました。30戸で祭りをしているという挨拶もありましたが、ボランティアで運営に協力いただける人を公募したらよいのではないか。企画についても、フレームづくりの段階からサポートしていただける人を募ってみたらどうでしょうか。感心したのは、村上家の横で交通整理をしていたスタッフの車や人のさばき方と接客が素晴らしかったこと。八尾の風の盆の際のスポーツアリーナの交通整理係の接客の悪さと比較すると雲泥の差があった。このようなこともお客の印象を決める重要な要素です。店の前にベンチを置いて自由におすわり下さいと案内している店もお客の立場からすると助かります。

こきりこの舞台

夕食は庄九郎で山菜うどんを
9月24日(金) 共同店舗の基本コンセプト
5時11分に出雲市を出発、金沢には11時59分に着く。すぐ、富山に向かい、駅北にある「とやま自遊館」で共同店舗組合の役職員の皆様を対象に講演。共同店舗の基本コンセプトについてお話をさせていただく。地域のお客様とのコミュニケーションを繰り返し行い、新たな事業に積極的に取り組む事。地域の生活者の暮らしを支えるサービス事業に取り組むことで、新たな将来展望が見えてくるのではないか。事務局も自ら稼ぐという意識がないともたないでしょう。とにかく若手や外部の人も参画してもらい、今後の事業計画を立案し、実験してみることです。地域の生活者の暮らしを支える重要な主体として地域の商業者の組合があるのはたしかです。夜は能都町でまんなか市のミーティング。長い一日でした。
9月23日(木) まちなみライフのすすめ
地域づくりセミナーの初回。入門編として、最初に基本的なポイントを説明。後はグループに分かれ、場所を特定して、まちなみをテーマにした企画を立案いただく。プレゼンまで行っていただき、次回のフィールドワークを行う場所を決める。次回は実際に現場を歩いていただいた上で、さらに企画に磨きをかけていただきます。このような活動の繰り返しにより、新たな知が生まれやすくなります。机上での説明に基づく企画づくりと、実際に回ってみての企画づくりと、その違いを実感していただくことが大切です。夕方からは、「味工房まつしま」で懇親会。ちゃんとした料理屋さんで修行された若主人がつくられる美味しい料理とお話を楽しませていただきました。最後に連れて行かれた駅前の飲食街の寿司屋も美味しかった。出雲にも美味しい飲食店が多いですね。次回のセミナーは11月です。

まつしまの料理
9月22日(水) 島根へ
地域づくりセミナーのために島根へ。今回から3回シリーズでの開催です。出雲エリアで行いますが、どのような成果を生み出すことができるか。事前打ち合わせと現地見学。出雲市の立久恵峡、平田市の木綿街道、斐川町の築地松のある風景を見て回る。夜は、松江からお越しいただいた松浦さん、タウン誌を出している柏井さんと杉の屋という居酒屋で話す。議論してみると事前に描いていたこととは異なるアイデアが出てきたりするもの。これが直接お話をすることの意義でもあります。杉の屋という店は裏通りの細い小路にあり、地元の方に連れて来ていただかないとたどりつけないようなところです。出雲市駅からは歩いて5分程度の場所ですが。

杉の屋の外観
9月21日(火) まちづくり会社
細入村と井波町でまちづくり会社について議論。まちづくり会社という性格上、少数株主で設立するというのは無理がある。住民参加を促進し、地域全体のことを考えながら事業を行う企業にすべきである。代表も地域の中から、トップリーダーに相応しい方についていただくこと。そうは言っても、しっかり収益を上げ、雇用を増やすことも地域づくりの重要な役割です。それぞれ、異なるアプローチをしているが、いずれもしっかりとした企業にしたいものです。
9月20日(月) 加賀れんこん
東京から取材チームがこられたので、れんこんの取材につきあう。加賀れんこんとして東京方面でも有名です。JA金沢市れんこん部会長の坂井義春さんの農場にお邪魔して掘り出しの様子を撮影しながら、お話をうかがう。坂井さんのところが一番広い面積で栽培されているようだ。息子さんも手伝っておられるとのこと。手掘りにこだわっておられるので、商品価値も高いはず。台風で葉が痛んでいますので、今後の成長は弱いようですが、10月末までは成長していくとのこと。すでに大きくなったれんこんはみごとです。300年以上あるという加賀れんこんの歴史をつなぐ貴重な農家は60軒ほどで、半分は専業とのこと。今後に期待したいところです。健康的な食材としてのれんこんの評価を高めたい。

れんこん掘りの様子
9月19日(日) 深化
井波のまちなみアートと城端のむぎや祭を見に行く。まちなみアートの課題は明確です。住民参加と商業者などのテストマーケティングの場としての機能を発揮させることです。アート市場と瑞泉寺での精進料理、お寺でのアート展はいい実験の場になっていました。今後は住民がアートする場にしてゆくこと、既存商店が新たな商品、事業を実験する場にしていただくことです。お庭の公開ももっと行うべきですね。瑞泉寺と春田邸のお庭公開は良かったです。住民の日常がのぞける格好の機会です。それがイベントの楽しみであり、旅人の楽しみのコアにあります。ガーデンラリーというイベントだけでも成立するのですから。ガイド付でまちなみを見て回るという趣向も欲しいところ。城端は人がほどよい感じでした。初めて白川の民謡保存会の方々の演奏を拝見できました。善徳寺のステージもいいが、町中の演舞場がいいです。蔵並通りに展示された竹と光のアートもよい雰囲気を演出していました。女性達の創意工夫には感心させられます。常に楽しみながら新しいことに挑戦する姿勢は見習うべきですね。

井波・春田邸のお庭

城端・竹と光のアート
9月18日(土) 新・農業人フェア
大阪での新・農業人フェアに参加。東京よりも参加者が多かったのではないか。農業に関心をもっている人が多いのは確かですね。中高年から若者まで、多様な方々が集まって来られていました。女性も多いですし、親子で来ている人もいた。はたして彼や彼女等の希望をどれだけ実現できるのであろうか。制度上の問題も多いし、受け入れ体制はしっかりしていないのが現状ではないか。もっと踏み込んだ仕組みづくりを考えないといけない。都市に人口が集中するといういびつな構造を根本的に改革していかないと、持続可能な社会にはなり得ない。一次産業の高次化を促進しつつ、そこへの人材移転を促進したいものです。ツーリズムを核に地域経済の再構築を進めるべきであろう。それが、これからの最大の仕事のように感じています。
9月17日(金) 事業主体
魅力的な地域を創造してゆくためには、新たな事業主体を設立することが不可欠のようです。自立した事業を継続するためには、収支を明確にし、雇用に結び付くような事業展開を考えねばなりません。ツーリズム事業も観光振興も、一次産業の高次化も、事業主体をはっきりさせることで、持続可能な活動にしていくことです。そのような運動を促進するような事業を提案実行することが期待されているのです。イベントは一つの契機であり、それがきっかけとなり、継続する事業が立ち上がってゆくこと。地域の中に新たな事業モデルを構築することを目指したい。持続可能な地域づくりは、自ら実践してみることが一番理解されやすいのでしょう。
9月16日(木) テストマーケティング
能都町の中心市街地の空き店舗を改装したサロンの運営について、現場で打ち合わせ。現場で議論した方がアイデアが出やすいのはたしか。テストマーケティングの場と位置付けて新たな商品、商売の実験を繰り返すことを基本に考えていただきたいものです。商店街のお客様の休憩場所という機能も大切ですが・・・。商業者が行う事業の基本は商売を通じて街を活性化することではないか。昼はやまださでもやしのやきそばときびもちぜんざいをいただく。昨日のまんなか市用のメニューであったが、シンプルで美味しい。毎回いろいろと考えて下さるお店です。店内も徐々にきれいになってきており、次の課題は商品管理ですね。夜は武蔵の「いっく」で食事会。安心して行ける店の一つです。

きびもちぜんざい
9月15日(水) 歩行者天国
能都町の歩行者天国の様子を見に行く。夜になるとさすがに人が多かった。平日ということで、お客様が集まるのか不安であったが、ステージ前の道路にはざっと見ても500人以上の人が集まって来られていました。MROラジオの公開録音ということもあり、集まりやすかったのでしょうが、15年間続けている事業でもあり、年に一度の楽しみという意味もあるのではないか。高齢者だけでなく、若者たちもスーパーの前に集まってきていた。このような場を必要としているのでしょうね。民宿ふわに戻る際に、港のそばを通ったが、魚で海面が動きうるさいくらいであった。海産物の豊富なところは違います。

ステージ前の人だかり
9月14日(火) 竹陸子さんを語る会
一里野の岩間山荘で「竹陸子さんを語る会」があった。10名と程よい人数でした。商工会女性部の関係、とちの実会(白山麓の食を考える会)のメンバーなど、それぞれに竹さんとおつきあいのあった方々が集まられました。おかげで、私が知らないことも多くうかがうことが出来ました。彼女であったらどうしたであろうという発想で今後もいろんな地域活動を行っていただければと思う。商工会女性部の「体験の旅」も継続して行っていただくということになっているようです。白山市になっても、それぞれの地域の伝統や文化を活かした、より魅力的な地域づくりを進めていただくことが大切です。岩間山荘の北村さんが作られた報恩講料理も美味しかった。

報恩講料理
9月13日(月) 人間ネットワーク
福井放送の長寿番組の一つが「人間ネットワーク」。1989年10月から続いている。慶応大学の島田晴雄教授が福井県の招きで来県されたので、一緒に出演させていただく。普通は対談や座談会が多いのだが、今回は、高峰がインタビューさせていただく形で収録。30分近くを一気に収録したので、長かったような短かったような。観光をテーマに内閣府特命顧問として取り組んでおられる観光産業の振興や観光カリスマ等についてお話しいただく。福井県はまだ観光カリスマがいないので、次回には候補を上げていただきたいものである。番組のタイトルのように、人をコアに広域連携で観光振興を図るべきですね。収録後、きょうや(花堂中2-22-1 TEL0776-33-1996)でもりそばとおろしそばをご馳走になる。信州で修行されたというご主人の打つそばは白っぽくきれいでした。裏通りのそば屋は地元の人に教えていただくのが一番。

きょうやのそば
9月12日(日) 介護タクシー
小舞子の叔父さん夫妻の施設見学と昼食につきあう。山科に出来た新しい施設までは介護タクシーに送っていただいた。昼食の場所までは普通の車で移動しようと試みたがとても無理そうだった。それで、再度迎えにきていただき、介護タクシーで移動。昼食は国際ホテルの浅田屋でいただく。事前に事情を説明して席を用意していただいたので、一番移動しやすい場所に席が用意されていた。ゆったりとした空間で眺めもよくて、ちょうどよい気分転換になったのではないか。帰りも介護タクシーに来ていただいた。ワゴンアールという車は福祉関係だけでなく、一般にも車椅子で乗れる車を販売しているようだ。車椅子で生活している方には重宝な車です。それと、介護タクシーのような送迎サービスのニーズは高まっているのではないか、と実感した一日であった。

介護タクシー
9月11日(土) 寄せ豆腐
門前の手仕事屋までドライブ。運転免許を昨日とってきた息子の練習のために一気に遠いところまでドライブしてみた。高速や能登有料にものり、都心の混雑した道路から、能登の山道、海沿いの道と一通りの道路を走ってみると学ぶことも多いはず。免許取得の最初に集中して運転すると身に付くであろう、ということで5時間近くのドライブは助手席に座っているだけでも相当に疲れた。手仕事屋ではもりそばと寄せ豆腐をいただく。経営者の星野さんの豆腐工房で豆乳や固まりかけの豆腐をいただいたことはありましたが、寄せ豆腐は初めて。豆乳の甘味が強く、固まりかけの豆腐が豆乳の中にただよっている感じ。

寄せ豆腐
9月10日(金) 共に生きる
一言で言うと共生ということになる。しかし、現実には難しい。唯我独尊的な判断に基づき行動する国やグループが多くて、自らの価値観と異なる存在を抹殺しようとしている。それが、住みづらい、生きづらい社会にしている。地域社会においても、従来からの価値観や地域の因習的なものに固執している方々が多いと住みづらいと感じて地域を離れる人が後を絶たない。狭量な評価、判断しかできない人が多い限り、地域も世界も良くならないであろう。多様な存在、異質な存在を受け入れるようにならないと。最も根本的な問題である持続可能なライフスタイル、社会システムの構築を目指して変革を進めなければ、先進諸国でいくらきれいごとを言っていても、世界の他の地域の人々から支持をえることは難しい。環境問題の解決を根本的に進めない限り、将来展望はない。人間圏だけが肥大化する現状は破滅に向かう道である。テロと戦争という概念のもとに、殺し会いを続ける人類の様は末期的な様相を呈している。
9月9日(木) 白山麓にそば屋
鳥越村のにわか工房と唐変木に行く。にわか工房のまわりにはたくさんのそば畑があり、多くの方が写真撮影にこられていました。おかげで、にわか工房も忙しそうです。来週には高台の広い部分も咲きそうということでした。唐変木はそば打ちの指導もされているそば屋さん。にわか工房のスタッフも教えていただいています。最近はプロを目指す方だけを教えていますが、4、5人は生徒さんが習いに来ていらっしゃるようだ。平日の昼でしたがお客さんは多い。きれいなそばを出されます。ご主人の橋本さんの夢は白山麓をそばのメッカにすること。すでに20軒近くのそば屋がありますが、もっと増やしたい。集積効果は高まっているようで、平日でもそばを食べにいらっしゃるお客様はたくさん見られます。目指すは兵庫県の出石町です。

そば畑とにわか工房
9月8日(水) 地域に必要な人
地域に必要な人材像を描いておくことも大切だ。要件としては次の3点が重要であろう。創造性、触発性、異質性。自立した地域を目指すならば、地域から新たな仕事や事業、政策などを生み出すことが出来なければならない。そのためには、創造力のある人が地域に集積してゆくことが理想である。さらに、創造を促進するためには、触発力がある人、触媒として機能を発揮してくれる人も必要である。そして、異質な人。どんな組織も地域も同質化しやすいもの、そのような場に異質な人を招き入れることで刺激を与え、異なる視点から評価して観ることが重要である。そのような試みが繰り返されること。一人の人、一つの組織・地域の中にそのような要素、人材が混在していることを期待したい。
9月7日(火) 仕事の創出
地域への人材移転のためには新たな仕事の創出も不可欠である。雇用という概念で語るだけでなく、生業としての仕事という発想も大切である。自営でもよいから、地域で暮らしていけるような仕組みを構築できる人を増やすことであろう。雇用創出からは企業誘致や臨時雇用対策事業のような施策が導き出されるが、仕事の創出という観点からは多様な可能性、施策が可能だ。あらゆるジャンルで構想することで、地域の多様性を膨らませてゆきたいものである。一方で、地域の過疎化を促進しているのは、閉鎖的な地域意識ではないか。そのことへの徹底した反省が無い限り、人材誘致は難しい。極論を言えば、人が減るだけ減った上で、新たなコミュニティの創造を目指した方がよいのではないかとも思うが、いかがであろうか。
9月6日(月) 持続可能な森づくり
石川の森づくりについて相談。数年前から提案していることであるが、多様な活動を行う団体に変貌してゆくことが期待されている。非営利組織もマーケティング活動が不可欠である。その基本として、顧客コミュニケーションをしっかり行うことであろう。森づくりで言えば、参加企業を回りご意見や評価をうかがうこと、個人会員との意見交換を継続的に行うことだ。そのようなことを提案し続けてきたが、結局行われないまま、会員減少が進んでいる。もう一つの問題は、多様な取組みの必要性を理解できない役員がいることだ。思いつきで活動を進めようとする役員がいる限り、将来展望は暗い。活動に価値があるならば、人心を一新し、新たな体制で臨むべきではないか。それができないならば、社団法人を解散したらいい。多様な活動を通じて目指すべきは、組織として自立していくことである。財政的にも、行政との関係においても、そのような方向に向かうべきであろう。稼げる事務局になりたいものである。
9月5日(日) 門前から
雨が降っていましたが、能登の自然学校の朝はすがすがしかった。森の中は気持いいです。自然学校を経営されている岡本さんの奥様が手づくりされた3種類のパンとコーヒーをご馳走になる。焼き立てのパンは美味しいですね。その後、総持寺を星野さんにご案内いただく。清浄な空気が満ちている寺院は素晴しい。雨が、より空気をきれいにしてくれているようだ。穴水から能登有料に乗り、白尾で下りてバイパスを通り、金沢森本インターから北陸自動車道を小松に行く。中山さんが乗られる飛行機の出発時刻の30分前には小松空港に到着。間に合いました。その後、島根の太田さんを小松駅まで送り届ける。当初の予定より早めに出雲にお帰りいただけそうです。

焼き立てのパン
9月4日(土) 分科会後編
朝6時に集合してたことり体験へ。実際にたこがとれる瞬間に立ち会う事ができました。島根から参加の太田さんがたことりに成功。運が良かったです。朝食の後、輪島の分科会二つを見学。真剣に議論が行われそうな雰囲気でした。能都町にもどり、さんなみで、魚の美味しいまちづくりの分科会の最後の昼食をご馳走になる。さすがに、さんなみの食事は贅沢でしたね。朝とれたたこも茹でていただき、はさみで切り、能登の塩をつけていただきました。散会後、島根の太田さんと珠洲に向かう。しいたけ小屋ひろ吉さんで安心院から来ていただいた中山ミヤ子さんと合流。メロンをご馳走になってから、塩田村を訪ねる。珠洲の分科会に参加されていた館長もいらして、説明していただけました。にがりと塩を購入。応接室でコーヒーをご馳走になるが、塩を少しだけ入れてあり、おいしく感じました。輪島の朝市通りで塩せんべいを買い、門前へ。手仕事屋で星野さんと話していただき、森ますで刺身と寿司をご馳走になる。まんだら村の「能登の自然学校」に泊めていただく。

塩田に砂をまく
9月3日(金) 地域づくり団体全国研修交流会
第21回地域づくり団体全国研修交流会の全体会と分科会。基調トークは「持続可能な地域づくり」がテーマ。スローライフジャパン理事長の川島正英氏をコーディネターに、遠野の菊池新一さん、四万十ドラマの畦地履正さん、さわやかいいね金沢の中野啓子さんがパネリスト。1時間半弱の時間では限られた議論しか出来ませんが、昼食を挟んでの打ち合わせ、話し合いの中で出たことは一通りお話いただきました。事前の話し合いも重要ですね。分科会の様子をあちこち見て回るが、門前では総持寺の板橋住職のお話をうかがうことができましたし、柳田村では正部家さのお話も少しばかり聞けました。さすがにお客様をつかまえるのがうまい。最後は能都町の分科会の懇親会に参加。遅くまで議論はつきませんでしたね。

基調トーク
9月2日(木) 前夜祭
本日から地域づくり団体全国研修交流会がスタート。今日は穴水で前夜祭。穴水のキャスル真名井で、6時から開催。分科会からも料理を提供いただきました。終了後、明日の基調トークのコーディネーターをお願いしている川島正英さん、スローライフジャパンの野口智子さんと江戸っ子寿司へ。早めに帰り、寝る。明日が全体会と分科会、最終日の4日は分科会の続きです。どのような出会いがあるか、楽しみです。ほとんどの都道府県からご参加いただけます。新たなネットワークづくりのきっかけになるのは確か。基調のテーマは「持続可能な地域づくり」。環境との関わりでの持続可能性・不可能性、事業・活動の持続性、そして、次代へつなぐ仕組みやコンセプトを生み出すこと。そのようなことを柱に議論を深め、新たな地域知の創造を目指したい。4日は安心院の中山さんたちと門前に泊まり、いろんなお話ができればと思います。

前夜祭で交流する
9月1日(水) 風の盆
風の盆本番です。平日ということもあって、お客様の数は少ない。スポーツアリーナ駐車場でも、無料シャトルバスにすぐ乗れましたし、観光会館周辺の人も少ないように感じました。事務局での話しも、3日の問合せは多いが、2日もきっと少ないのではないかとのことです。それでも、諏訪町通りは人が多かった。所々で胡弓の演奏を聞かせて下さる方がいらしたが、いい趣向でした。一線から退かれた方々に自宅や公民館等で胡弓や三味線の演奏を聞かせていただけるだけでもよい。観光協会としても、積極的にお願いしてはどうか。踊りを見たいというお客様も多いが、風情を味わいに来られている方も多いので、それだけでも十分です。これだけのお客様がお越しになられているのですから、総合的な演出が必要ではないか。ステージをいくつかのところに設けてあるので、そこでおわらをきめ細かく行うことも期待されます。街全体をステージに見立てたおわらの楽しみ方を考えたい。

西新町での町流し
さらに前の金沢便りはこちらをご覧ください。

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