[ 金沢便り2004.8月 ]
最初のページの金沢便りのバックナンバーコーナーです。
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8月31日(火) 田舎暮らし
台風が通過した後から風雨が激しくなり、何度か目がさめ寝不足です。農家は収穫前の農作物などに大きな被害が出ていそうです。自然に翻弄されながら生きているということを実感せざるを得ないですね。養老孟司さんの『いちばん大事なこと』に次のような一節があります。「どうしたらいいかわからないことは、人生には山のようにある。それを認めたうえで、「辛抱強く、努力を続ける根性」が必要なのである。自然を相手にしていれば、ひとりでにそうした性格が育つ。それがないのが、都会人なのである。即座に答えが出ることを求めたがるからである。だから田舎で暮らす必要がある」。現実的には、田舎に暮らす人もこのような傾向に陥っていないか。田舎に暮らしていても自然を相手に生きているというほど、自然と向き合っているとはいえない。相対的なものでしかない。田舎の人も都会の人も、明解な答えを求め、曖昧なことをきらう傾向が増しているように感じる。多様な生き方、異質な人の存在を受け入れる地域であってほしい。そのような地域であってこそ、新たなことを創造しやすくなるはず。
8月30日(月) 台風接近
台風16号が九州、中国地方を通り、日本海を北上。午後には空模様が怪しくなってきました。魚津での撮影からの帰り、富山市周辺では雨も降っていて、沸き立つような雲が見えた。こんな時は早く帰っておとなしくしているのが一番と、早々に帰る。窓を締め切った2階で暑い夜を過ごす。台風や大雨が降ると感じるのは、結局、人間の力ではどうしようもない自然現象が多いという事。地震なども含めて、もっと謙虚に、リスクを減らすよう努力するしかない。人間は地球資源や宇宙からのエネルギーを利用して生きているにすぎない。コントロールはできていない。思い上がりはいけませんね。持続可能な社会システムやライフスタイルづくりが我々の当面する最大の課題。資源やエネルギー、自然環境、財政のことも含め、子孫たちにつけを回すようなことが多すぎないか。
8月29日(日) 変化と変革
『組織変革のビジョン』(金井壽宏著、光文社新書)という新本を買った。組織や地域が変わるためには何が必要かを考えるヒントがあるのではないかと。大半の個人の発想や行動が変わらなければ、組織も地域も変わらない。そのためには、そのような個人の変化を導き出すリーダーが不可欠です。変革型のリーダーが期待されます。変化は結果であり、変革は意識的な行い。変化を意識的にプロデュースする人が期待されます。情熱と使命感、そして、未来へのビジョンを有していることが要件だ。分かりやすくビジョンを示し、根気よく関係する人に働きかけること、そして、それを支える原理原則、理念をしっかりもっていることであろう。地域が誘致すべき人材、育成すべき人材もそのような人を優先すべきなのかもしれない。個人が変わるためには、きっかけとなるような体験、経験が不可欠です。直感的に感じ取ることが、変化への契機となるはずだ。能力をお互いに高めあうような交流の場が必要なのです。学ぶとは出会いや交流を通じて行われることです。
8月28日(土) 日御碕
朝食の前に出雲大社まで散歩。いつきても清清しい空間です。長い参道の砂利道がよい。伊勢神宮よりはるかに短いと思うのだが歩く人は少ない。途中にいくつかの彫刻が展示されているので、町なみアートのポイントとして位置付けることも可能です。朝食の後、役場の稲根さん、県の太田さん、細川さんと界隈を再度見て回り、日御碕まで行く。燈台の急で長い階段をのぼり、上まで行く。さすがに風は強いが、心地よい。燈台の近くにあったウッドクラフト「汐や(せきや)」(0853-54-5031、定休日木曜)をのぞく。Iターンで入ってこられた波多野憲さんが経営されています。大きなお世話であったが、ディスプレイやPOPの付け方などをアドバイス。手づくりしている作品がもったいない。燈台の作品も購入。帰りに昨日のミーティングに参加してくれていた大國さんの民宿「幕島」さんに寄る。寒ぶりの一本釣りは魅力があるようで、全国から釣り客も来ているようだ。その中に室井滋さんが釣り上げた真鯛の魚拓もありました。11月のセミナーの際にはここで懇親会をしたいものです。

汐やの店内

室井滋さんの漁拓
8月27日(金) 出雲から大社へ
朝早めに出雲市に向かう。島根県出雲総務事務所でセミナーの打ち合わせ。9月、11月、1月でセミナーを開催の予定。まちなみをテーマに行うが、具体的な企画を自ら立案し、最後の回ではテストで行ってみることにしたい。これまでと同じアプローチであるが、机上で考えるだけでなく、何らかの形で試してみることで学ぶことも多いはずです。昼は出雲市内で最も街並がよいという高瀬川のそばの「かさや」でいただく。本来は旅館であるが、今はお食事で経営されているような雰囲気である。落ち着いた店内で庭を眺めながら美味しいものを。贅沢なお昼の定食は1050円でした。高瀬川沿いにある藍染め工房も見学。筒描きという独自の技法で描かれているところに特長がある。その後、大社町役場で地域プロジェクトのミーティングに参加、具体的なプロジェクトが動きそうな感じです。町なみアートをまず行っていただきたいものです。「旅館すたに」に宿泊。空間もきれいで、接客もしっかりしています。

かさやの前面

旅館すたにの庭
8月26日(木) 島根へ
今年も地域づくりに関するセミナーを行うので、島根へ打合せに行く。昼前に松江に着き、松江を案内いただく。宍道湖遊覧船に初めて乗る。湖上から眺める松江の町もいいものです。宍道湖をテーマにした環境活動の課題も見えます。宍道湖をメディアにどのように環境問題にアプローチするか、その全体像を描いてみることからスタートすべきですね。基本は水質の問題であり、宍道湖に注ぐ川、上流の森林や水田、土地のあり方、家庭等からの排水の問題も大きいはず。そのようなことにトータルに取り組まないと宍道湖の美化、浄化は進まないでしょう。小泉八雲記念館にも初めて行く。狭い空間であるが、大勢のお客さんが来ていて、松江城、堀川遊覧と並ぶ観光ポイントであることはたしか。夜は駅の近くのふる川という居酒屋で美味しい魚をいただく。

ふる川の刺身
8月25日(水) 玉村豊男さん
玉村豊男さんに会いにヴィラ・デストに行く。ワイナリーを作られ、その上にレストランも開業されています。1時間ほど、ワイナリーを案内いただき、ガーデンでお話をうかがう。玉村さんはいつお会いしてもいい人柄です。素晴しい。ガーデンは『味人めぐり』の取材でお邪魔した時に比べれば、見違えるくらいきれいになっていました。無理をお願いして11時からお食事をとらせていただく。毎日100名前後のお客様が見えるとのことで、新たなお客様が次々とお越しでした。売店での売上も多そうです。平日なのに、こんなに大勢のお客様にお越しいただける店というのは理想です。帰りに信州中野インターそばの農産物直売場・オランチェに寄り、桃を買う。今が最盛期のようで、非常にたくさん並んでしました。夜は能都町で会議。さすがに疲れました。

きゅうりのサラダ
8月24日(火) 小布施
まれびとピア懇話会の研修。まず小布施へ。中心街を見て回る。小布施堂と信用金庫のあたりがモデルとしての価値を有する。歩道が広く、樹木も植えられていて、ゆったりした空間になっている。小布施堂で昼食。蔵部をのぞいたが、いっぱいで1時間待ちということであったので、断念。小布施堂の本店の後側にあるお食事処でコース料理をいただく。お客の絶対数も少なく、ゆったりしていて、落ち着く空間です。蔵部よりもおすすめです。宿泊は志賀高原の天狗の湯。ホテル百万石の社長の実家です。時間をきにせず、食事と会話を楽しむ。贅沢な時間でした。

小布施で一番の街並
8月23日(月) 地域づくりの未来
地域づくり団体全国研修交流会の最後の打ち合わせ会議が能登であった。真に地域づくりが持続性のある活動として力をもっていくためには、どのようなことが必要なのであろうか。そのようなことを考えるためのよい機会だ。地域の自律性、自立性が高まり、分権化が進むためには、創造的な人材育成が不可欠である。今後の地域づくりの眼目もこの点に集中すべきなのかもしれない。常に多様な人材誘致を進めること、異質な人材が出会える場を設けることで、地域の人材力を高めることが重要であろう。人材育成は新たな事業実践を通じて行われることが理想である。今回の全国研修交流会はそのような場の一つである。地域社会は開放系で持続可能な社会を目指さないといけない。
8月22日(日) 風の盆前夜祭
風の盆前夜祭第三夜。上新町が会場ですが、観光会館前の特設ステージでは、諏訪町支部の方々が3回に分けておわらを演じて下さいました。午後8時過ぎには、上新町と観光会館の間に極端に多くの人で溢れていましたが、その波が引いた後は、ほどよいお客様の数だったのではないか。通りでの輪踊りの輪も大きく、大勢の人が踊りに参加されていた。踊ってみたい人が多いのですね。踊りに参加いただく際はゆかたのほうがきれいですね。そのような企画があってもよい。

輪踊りの真ん中で
8月21日(土) 五箇山と八尾
午後は平村でこきりこ(筑子)を拝見する。風の盆前夜祭の期間中、上梨の白山宮でこきりこを演じて下さっています。午後2時から1時間程度です。独特の衣裳と楽器での演奏と男性、女性のそれぞれの踊りをお宮の舞殿で行って下さいます。後半は鳥居の前で輪踊りも楽しめます。それから、八尾に向かっても十分時間があります。夜は20日から始まっている「風の盆前夜祭」の様子を見に行く。土曜日とあってさすがにお客さんが多い。今町と東町で行っていましたので、いくらかは分散しているのでしょうが、おわらを行っていない町内にも人は歩いていました。この時期の楽しみの一つは、各町内の公民館で行っておられる練習風景も拝見できることです。人の少ない諏訪町公民館の前でおわらを拝聴するのもいいものです。ここは郵便局の裏塀に座る所が設置されていますので過ごしやすいところです。昨年も雨で前夜祭が中止になった時にここでおわらを聞かせていただきました。何人かの住民の方と立ち話をさせていただき、いろいろな評価があることがよくわかりました。それでも、皆さんがまちのこれからのことを真剣に考えておられることはよく分かりました。いいまちです。

舞殿でのこきりこ


風の盆前夜祭
8月20日(金) 自然とともに生きる
民宿「中の屋」に泊めていただいていたが、朝方は涼しくてふとんを掛けて寝ていました。台風の影響か雲が多く、遠くは見渡せませんでしたが、きれいな空気と水に恵まれた地であることは実感できました。玄関の前には勢いよく水が出ていて、聞くと山水とのこと。山が浄化してくれた冷たい水は美味しそうに感じます。山里で自然とともに生きるというのも、素晴らしい人生ではないか。人口の少ない地域であっても、一人ひとりそれぞれの生き方があり、その多様性が認められる度量の広さを期待したいですね。

夏は極めて冷たい山水
8月19日(木) 利賀村
久しぶりに利賀村にお邪魔した。富山県商工同友会の地域経済活性化研究会。最初に利賀村総務企画課長の中谷信一さんのお話をうかがう。後半はディスカッション。そばと演劇を核にむらづくりを進めてきて、そば屋が徐々に増えてきているのはいいことです。住民の一割近くが村外から来られた人たちというのもすごい。人口減少が緩やかになっているとのこと。大都会にはないものがある村としてその存在感を磨いていただきたいものである。雪の庄屋で行われた懇親会ではこっきりこや麦屋節、古代神、長麦屋も披露いただきました。五箇山のものとは少し違っていて、それぞれに伝えてこられた文化があります。このような芸能も伝承しつつ活かしていただきたいものです。

麦屋節
8月18日(水) お客様とパートナー
イベントでも商売でも、参加者や顧客をどのように位置付けるかで、関わり方が大きく異なる。お客様は神様!的な発想で、お客様に至れりつくせりのサービスを提供しようとするサポートの仕方もある。一方で、お客様を事業や商売のパートナーと位置付け、ともにより良いサービスや商品を創造してゆく参画者として関わることも可能である。礼節は重んじつつも、可能な限り、ポジティブで触発的な関わりを求めること。お客の立場で考えてもサービスや商品の消費者として利用するだけというよりは、一人のお客として、より積極的に関われることが喜びになるし、自らのアイデンティティを感じ取れる場になるのではないか。そのような発想を大切にすべきであろう。無名性の中で、他人の目を気にせず自由に振る舞うことも精神の開放のためには必要かもしれないが、お互いの存在感を確認できる関係性も大切である。
8月17日(火) 去り行く夏に・・・
お盆の時から雨が増え、夜はめっきり涼しくなってきた。真夏日が続いた気候も確実に終わりを告げ、秋が近づいている。夜半過ぎには窓を開けていると涼しくて目が覚めるくらい。四季の変化が確実にあることを喜びたい。それでも、気温が高くなっているのはたしか。こんなに暑い日が続くことは異常でしょう。異常が常態化すると慣れてゆくが、どこかで極端な現象が起こることで、その異常さにようやく気付く。それの一つが、何度もあった集中豪雨ではないか。過去には無かった雨の降り方だから、川が決壊し、まちが水浸しになった。そのことが示している意味を考えないといけない。地球そのものの熱が高くなっているのか、人類のエネルギー消費、化石燃料の消費が温暖化を加速しているのか。コントロールが可能な部分で、歯止めをかけないといけない。悪化の可能性を減らすことが環境や生命へのアプローチの基本だ。
8月16日(月) 葬列
1時間前に竹商店の隣の葬儀会場に到着。参列者が揃うのを一番うしろで拝見する。竹陸子さんのきれいな写真を正面に見ながら考えたことは、彼女なら、私が一番うしろにいることを喜んでくれるであろうということ。私が女性たちに囲まれている様子には不満を漏らすでしょうが。葬儀が終了してみると、お寺の前には地元の人々が大勢集まっておられました。霊柩車が出発してすぐに車で会場を後にしたら、葬列の中に入りました。おかげで、彼女の人徳がしのばれる光景に遭遇しました。村を出る手前でも道路際に多くの人が見送りに出て下さっていました。吉野谷村の道路沿いにも喪服を着た女性が見送りに出ておられました。慕われていた人はちがいますね。9月には彼女をしのぶ会を行いたいものです。彼女の想いを忘れないように定着する機会としたい。
8月15日(日) 竹陸子さん
白峰村で美味しいとち餅を作り続けていた竹陸子(たけむつこ)さんが亡くなった。最初の出会いは石川県の仕事でCLUBに石川の特産品を紹介するための取材で訪れた時であった。10年前のことであろうか。とちの実のあくを抜く作業をしていたのが彼女で、おかあさんがもちを作っておられたのではなかったかな。とち餅づくりは手間のかかる根気のいる仕事です。それだけでも尊敬に値します。数年前に、白山麓・石川郷商工会女性部の事業のお手伝いをすることになった最初の担当部長(白峰村商工会女性部長)が彼女であった。環境をテーマにしたいという意向を踏まえ、エコツーリズムに取り組んでいただくよう提案し、継続的に活動していただいています。エコツーリズム研究会や体験の旅を企画し、繰り返し実施しています。最初にそのような方向で活動することを主導していただきました。一番最初に地域資源の発掘をしようと、一緒に白山麓と美川、野々市をみて回りました。吉野谷村の神社の境内にあった大きなトチの木を愛おしむように撫でていたのが印象に残っています。地域を愛し、はっきりと発言する貴重な人でした。享年54才はまだ若くおしい。明日11時から葬儀です。もう話し合うことができなくなりましたが、彼女の記憶を強くとどめるためにも参列したいと思います。そして、これからのことを考えたい。

トチの大木と竹さん

ふるさと工房前の陸子さん
8月14日(土) 墓参り
今日は富山へ墓参りに。生まれ育った村には懐かしさとのどかさがあって、ほっとします。あいにくの曇り空で立山は見えなかったが、この村で過ごした小学4年生いっぱいまでは四季を通じて立山を眺めて暮らしていたものです。立山の室堂までのぼると不思議な感覚になるのは、下界から見上げていた記憶が強くあるからであろうか。年に一度、訪れるふるさとがあるということはいいことです。兄の家には大きな負担であろうが、50歳前後になると、これまでの人生を振り返るよい機会になるのはたしか。お互いに歳をとりつつ、想い出話や村人の消息をうかがうこともよいことです。毎年の恒例行事の中に人生のメリハリがあるのではないか。

早くも頭を垂れた稲
8月13日(金) あめや
恒例の墓参りに行く。今日は七尾の本竜寺です。妻の実家の墓があります。義兄と揃って行く。途中、住む人もいなくなっていた実家ものぞくが、庭をきれいにしていただいたので、明るい感じになっていました。藤の蔓があちこちにはびこっていて、ほっておくといろんなところから出てきそうです。蔓で広がる植物を庭に植えると大変なことになることがよく分かりました。藤棚はきれいなのですが・・・。墓参りの後、「あめや」に行く。ここで、うな丼を食べるようになってから20年ほどになるであろうか。七尾駅と港の中間にあります。いつ食べても美味しい。帰りは能登有料を途中で下りて、竹森正伸ぶどう園に寄り、ぶどうを購入。いつものようにシャッターを下ろして仕事をされていました。何軒もぶどう農家とおつきあいがあるが、いちばんきれいで美味しいぶどうは竹森さんのところのものではないか、と思います。ご主人の職人的なこだわりが素晴しい。

あめやのうな丼
8月12日(木) インタープリテーション
『インタープリテーション入門』に「自然の発するメッセージを分りやすく人々に伝え、自然とのふれあいを通じて喜びや感動を分かち合おうとする解説活動」と説明されています。人と自然をつなぐ通訳のこと。よく考えてみると、人間が構築してきた学問や美術、デザインなどもモデルは自然にあるはず。自然と触れあうことが、新たなモノやコトを生み出す源になるのです。自然と触れあうことを促進する役割を担うことは、今後の新たな社会関係や自然との関係構築の基礎をなす仕事です。それを、仕事として成立させるツーリズムの取り組みがますます重要になっています。
8月11日(水) 突出すること
新しい事業は突出した側面がないと価値が薄い。既存の事業であっても、これまでとの違いを明確に言えるだけの特別な点がないといけない。人は普遍的な価値と他とは異なった特長を期待している。地域の中で新たな試みを重ねることを通じて、他の地域やジャンルでも通用する施策のモデルを提示してゆきたいもの。そのためには、どこがどう違うのかはっきりと宣言できないといけない。閉鎖的な地域社会は保守化しやすい。そのような中で新たな事業を構想し実現するためには、相当なエネルギーを要する。それを生み出すために、他の地域の人を巻き込むことも有効であろう。突破口は新たな人材誘致からスタートするかもしれない。主体として、ビジョンをしっかりと持ち、それに向けてのプロセスが描かれてないといけませんが。そんな理想は難しいので、思いきって飛んでみることも大切だ。人生も保守化しやすい。
8月10日(火) 少人数でまち歩きを楽しむ八尾
八尾町商工会女性部の研究会に参加。観光ボランティア的なことができるようになりたいとう意欲をお持ちです。ご提案したのは、団体で来られたお客様についても、5、6人のグループに分かれていただいて、街を案内できるような仕組みを作ること。それもちゃんとお金をいただいて、事業化をはかれるとよい。商店のおかみさんの基本は自分のお店でお客様をお迎えすること。旅人も入れるお店づくり、商品開発を進めることが優先課題です。そのためにも、八尾町の現状がどうなっているかを認識することが出発点、動機付けになります。今年1年をかけてどこまでいくか次回の研究会でまとめたい。解説つきで街を観て回ること、街の魅力ポイントをマップ化する、基本となる情報を整理する、そして、ロールプレイングを行ってみる。そのようなことであろうか。
8月9日(月) 接客
外食をして感じたことは接客サービスの重要さ。接客がしっかりしていないと、次にまた来ようという気になれない。当分、同じ店に行くことはないのではないか。そのような印象をもったお客も他にいるはず。このようなことを繰り返していると、お客が徐々に減っていく。顧客接点の重要性が理解されていないのではないか。来店したお客様への最初のアプローチ、席への案内、注文を取りにいくタイミング、料理の出し方、出す際の言葉のそえ方、お客が帰る際の声かけなど、お客様との接点となるポイントをすべからくはずされては、落胆するばかりだ。接客業としての基本、スマイル、スマート、スピードも足りない。接客は全体サービスなのです。
8月8日(日) 藤城清治の世界展
新宿の紀伊国屋で本を探す。昔はよく来たものであったが、あまり変わっていないのではないか。数冊の書籍を買い求め、近くの献血サロンで、これも久し振りに献血する。20年ぶりぐらいであると、さすがに過去のデータはなくて新規扱いであった。昔、30回はしていたので銀功表賞というのをいただいた記憶はあるのだが・・・。人の多さに驚く。中は本当にサロンのようになっており、ドリンク、アイス、クッキー、ドーナツも自由にいただける。長時間過ごす人が多そうであった。献血を待っている間に情報誌でみつけた「藤城清治の世界展」を東京都写真美術館へ見に行く。テレビでも報道されていたことがあるので、多くのお客さまでした。大作を中心に100点も展示してあり、じっくりご覧いただくと数時間はかかりそうな内容です。大作をメインに駆け足で拝見してきたが、心が温かくなるような世界が広がっていますね。

藤城清治の世界展
8月7日(土) Uターン・Iターン
今度はリクルートが主催するUターンIターンフェアで定住促進のためのヒアリングを行うため東京池袋サンシャインシティ文化会館2階に行く。午前中は一人しか石川のブースにお見えでなかったが、午後からはひっきりなしに相談に来られた。メインはUターンIターンの相談であったが、農林業につきたいという希望者が多かったので、その相談にも乗らせていただき、最後に、定住促進のための施策について意見をうかがう。やはり、直接当事者からご意見をうかがうと、アイデアが広がります。いい機会でありました。それと、情報としてより具体的なものを用意していくことが大切ですね。夜は、銀座の「のとだらぼち」で、石川へIターン希望の方、『旅』の竹内さんと飲む。

UターンIターンフェア
8月6日(金) 触発的な場を
午後、金沢工業大学客員教授の小松俊昭さんと能都町に行く。商工会長の数馬さん、事務局の川崎さんと地域づくり団体全国研修交流会の分科会の打ち合わせ。往復の道中4時間、率直にいろいろなお話がうかがえたので面白かった。ポジティブに発想する方との話は触発効果も高い。小松和彦さん(国際日本文化研究センター教授)ではないが、対話を通じての発見、気付き、ひらめくことは読書や一人で考えていて出てくることとは違うものがあります。両方とも重要なのです。このコーナーのように、毎日少しの時間を費やして、何らかのことを書こうとしていると、書き始めにはなかった発想が出てくることも多い。そのような過程でひらめいたことを、どなたかとの対話の中で表現してみると、それがさらに発展されてゆく。対話の重要性を実感した車中でした。
8月5日(木) 政策形成研修
政策形成研修の2回目。新たな政策を本当に立案することは容易なことではない。中央省庁の役人が行っていたことを地域でしようとしているのだから、最初からできるはずはないかもしれない。しかし、可能性があるのは、政策を実現する現場に近いのは地域の自治体職員であるということ。現場に何度も足を運び、当事者の話をうかがうことを通じて感じたことを形にするための機会が与えられているということです。全国で既に行われていることであっても、それをもっと突出した形で行うことで、全国的なモデルになることも可能です。既存の政策、施策を相対的に評価してみることを通じて、課題が抽出できれば、それに対する対案を考えることです。単なる批評家になるのではなく、創造のために評価する姿勢が大切だ。
8月4日(水) 観光客倍増計画
再び福井の観光について議論する。福井県は観光客倍増計画というテーマを掲げて検討に入っている。懇話会等も設置されているし、地域の会社に観光振興事業を発注している。観光客倍増というテーマも悪くないと思う。分かりやすいし、議論を重ね、実験を繰り返すことを通じて、その内実を形成していただければよい。行政の施策としては、地域の皆様に考えていただくきっかけと新たな活動の契機を提供できればよいのではないか。営業的に言えば、20%とか30%程度の客数の増加を目指すのでなく、倍にするにはどうしたらよいか、根本的に発想を変えないといけない。それと、何を倍にするのか?も検討されないといけない。数だけでなく、質のアップ、顧客の満足度の倍増、リピーターの倍増などを目指すことも大切です。地域経済にとっては、質と量の同時追求、質を先行させることで、量がともなってくるということを進めるべきではないか。
8月3日(火) 産業観光
石川県商工会連合会の特産品販路開拓支援事業の委員会での議論から。産業観光ということが言われ出して久しいが、石川ではまだ少ない。従来、大規模な食品工場などの工場見学が事例として散見されたが、今後必要なことは小規模な施設、商店や工房などがそのような対象となることであろう。それぞれの店のご主人やスタッフといろんな話を楽しめるようにすることが、受け入れ側にとってもよい刺激やヒントが得られることにつながるのではなかろうか。全ての産業や地域が観光の対象になりえるのです。お菓子屋さんから、金物屋、呉服屋、漆器工房やガラス工房、等々、はたまた農業や林業、漁業の現場も魅力的です。小規模で、多様なもの、そして、対話が楽しめ、そこにいる人に魅力が感じられることを追究したい。
8月2日(月) 暑い!
とにかく、毎日暑い。これは異常気象そのものですね。とりあえず、日本が温暖化しているのはたしか。雨が降れば、短時間に集中的に降り、洪水になる。ダムがあろうが、なかろうが関係なさそうです。確実に環境が悪くなっていることの現われではないか。環境について考えるように迫られているように思う。異常が常態化すれば、慣れていくのであるが、気付いた時は昇天しているという「ゆでがえる」になりそうな状況です。たしかに熱中症で亡くなる方が増えている。我々の生活のあり方を根本的に考えないといけない。地球という星そのものの温暖化や宇宙からのエネルギー照射の増大とか、外的要因もあるであろうが、人類がおよぼしている要因も大きい。
8月1日(日) 松任まつり
夜は、松任総合運動公園であった松任まつりの取材に行く。メインは火まつりで、大きなたいまつに火がともされ、燃え盛るたいまつの上にリーダーがしばらく留まっている姿はエネルギーを感じさせてくれます。虫送りのたいまつや太鼓も披露され、グラウンドの上で聞いていたので、余計迫力があった。ちょうど、満月が東の空にあがり、雰囲気を盛り上げてくれていました。子供達のカンテラの行列も迫力がありましたね。当たり前ですが、火が燃やされ、たいまつの激しい動きや強烈な太鼓の連打など、エネルギーの蕩尽があって、参加すると楽しいまつりです。屋台も多く出ていて、大勢のお客さまでにぎわっていました。

火のついたたいまつ
さらに前の金沢便りはこちらをご覧ください。

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