[ 金沢便り2004.6月 ]
最初のページの金沢便りのバックナンバーコーナーです。
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6月30日(水) 海鮮丼
午前中は細入村で市町村合併までにすべきことについて打ち合わせ。コンピュータシステムの統合、体系的な研修、広報宣伝の一元化、そして、新たな商品開発を重点に行うことに。魅力的な素材や人材を有効に活かすためには、村として可能な手を打っておいていただきたい。関係者に集まっていただき、参加のシステムづくりを行うこと。プロセスを共有していると、実施段階でも積極的に関わっていただきやすいものです。昼は楽今日館で海鮮丼を御馳走になる。平日でも沢山のお客さんだ。温泉につかって、美味しいものを食べて、ゆっくりして帰る。ほどよいレジャーです。

楽今日館の海鮮丼
6月29日(火) ゆでがえる
政治家の発言ほどゆでがえる効果のある言説はない。市町村合併や金融機関への公的資金注入問題、そして、年金、自衛隊の海外派遣など、突出した発言と既成事実が積み重なると、いつのまにか、それが当たり前のようになってゆく。内容への突っ込んだ検討ができないまま、事実を受け入れてゆく恐さがあります。立ち止まって考えてみるべき時ですね。どれもこれも胡散臭いことが多い。単純化した論理を振りかざして、さもそれが当たり前のように言う人は信用してはいけない。そう簡単に割り切れるものではないし、そのような論理では新しい時代を創造することはできない。
6月28日(月) 種の多様性と生態的多様度
生物多様性の減少が大きな問題であると議論されてきた。そのことには2つの側面があります。地球上に存在する生物の種類の多様性がひとつ。地球上に生命が誕生してから30数億年と言われるが、その間に分化を重ね、多くの種に分かれて多様化してきた歴史があります。しかし、それが、熱帯雨林等の伐採や砂漠化の進行で減少してきているということ。もうひとつは一つの生態系にどれくらいの数の生物種が生活しているかを表す生態的多様度。森林は多様度が高いし、砂漠は低い。水田地帯も、農薬の使用によって、多様度が減少したり、増加したりするのです。例えば、ほたるが増えているというのは、その餌となるかわになが用水にいるということであり、さらにそのえさとなる生き物もいるという生態系の連鎖を想像させてくれます。これらのことは相互関係とバランスを念頭に考えるべき課題ですね。一つの種が極端に多くなると、バランスが崩れ、多くなった種の存在をも脅かすことになります。そして、人工的に管理された空間と関係性の中で生きられると考えていると、予想外の生物が浸入してきて、新たな事態が起こることもありえます。それが人類の当面している現状ではないでしょうか。
6月27日(日) フルーツトマト
昨日、辰口に行った際、吉川農園にお邪魔してフルーツトマトを購入した。今年初めてのフルーツトマト。赤くてきれいなトマトたちです。今年は7月の毎週土曜日にトマト狩りを行うとのこと。今年は2棟植えられたようですから、量も豊富です。自分で収穫してその場で食べるトマトが一番美味しく感じるもの。早起きして試してみてはいかがでしょうか。太陽が登るとハウスの中は相当暑くなりますから、午前7時前に行くのが理想です。

吉川さんのフルーツトマト
6月26日(土) 国造
辰口の石川動物園の近くの国造地区にお邪魔した。国造りふるさとグループを組織し、地域づくりに取り組んでおられます。虚空蔵山をはじめ、小高い山に囲まれ、小さな川がいくつも流れています。自然教室を繰り返し行われており、ガイド役の方もいらっしゃいます。水曜日にふれあい青空市なども行っておられます。しいたけ栽培、山菜づくり、ゆず栽培、炭焼きなどに取り組む方々も。和気の池では釣りも楽しめ、バーベキュー場も隣接しています。今の時期は蛍も楽しめる、素材に恵まれた地域です。地元の方々はその価値をなかなか見い出しづらいことが多いので、新たに出来つつある和光台の方々などと一緒に地域を見て回る活動をされるとよい。市を充実できれば、もっといろんな方々が訪れやすくなります。そして、自然体験活動などをメニュー化し、事業展開できるとよいですね。

和気の池
6月25日(金) 浪漫亭
能都町の浪漫亭(能都町宇出津タ-74-6 TEL0768-62-4535)というレストランで初めて食事する。携帯用のページに紹介していたが、まだ食べたことがなかった。たぶん能都町の飲食店の中でいちばんきれいであろう。喫煙室と禁煙コーナーを明確に分けているところも珍しい。カレーとピザの店として知られています。試しにピザをいただく。見た目以上にボリュームがあった。ケーキセットなどもあり、女性だけでも利用しやすそうです。場所は、港のそばのショッピングセンターの横にあります。

板の器に乗ってピザ
6月24日(木) 参議院議員選挙
重要なことは国民としての意志を明確に示すこと。今の社会状況がおかしいと思うならば積極的にいろいろな活動に着手すべきです。そこまではなかなかということであれば、まず、選挙に行くことではなかろうか。最も簡単な意思表示であり、成人なら誰でもできること。それもしないような方々に社会がどうのこうのという資格はないのかもしれない。市町村の合併問題が大きく取り上げられているが、一方で重要なことは、中央集権化した社会システムから地域に権限を移す分権化を促進すること。そのためにも、自主的に、自立をめざして、自律的に行動できる住民が増えることが重要です。選挙はその試金石の一つ。国際社会のこと、地域のこと、そして自らの人生の将来を考えるよい機会ではないでしょうか。
6月23日(水) 風雲急を告げる湯布院情勢
湯布院の合併問題は大きく揺れています。全国的にまちづくりのモデルとなるように頑張ってきた湯布院も合併するのか。自主財源比率が高い町での可能性をもっと検討すべきです。重要なことは自主、自律、そして自立を目指すこと。自らの暮らしや生き方を自らが選択するという姿勢が重要です。そして、支えあいつつ、自立して生きることが理想とされなければならない。孤立ではなく自立です。障害者も高齢者も自立した存在を目指すことが大切です。そして、地域もそうなのではないでしょうか。長いものには巻かれろ!、人をあてにした暮らしでは魅力を感じることはできません。そのような地域からは人材が流出してゆくのではないでしょうか。観光協会、旅館組合が合併に反対を宣言した湯布院の動きは、今後の地域づくりを考える上で、おおいに参考になります。地元の大分合同新聞のネット版には関連情報が頻繁に掲載されています。
6月22日(火) 紫陽花
能都町に行く途中、柳田村のあじさい寺・平等寺を訪ねる。門前の斜面や境内にいろいろな紫陽花が咲いていた。まだ蕾も多く、これからしばらくは楽しめそうです。雨に濡れてしっとりとした感じがそれらしい。これだけの紫陽花が咲いているのに、どれだけの人が観に来られているのだろうか。幹線道路から少し入っているので、動機づけのための仕掛けが必要でしょう。単純な発想ですが、のぼりを立てるとか、道路沿いにもっと紫陽花を植えるとか、それらしい雰囲気の醸成が大切です。柳田村植物公園の花菖蒲も見に行くが、すでに盛りを過ぎた感じでした。周辺に植えてある紫陽花も沢山あります。珠洲道路沿いのサルビアなども有名で、花の多い柳田村です。全村植物園構想がありましたからね。

きれいな紫陽花
6月21日(月) 台風
台風6号がやってきた。午後から雨が降りはじめ、台風の接近を予告しているようでした。といっても日本海を北上しましたので、台風が一番金沢に近づいた時はほとんど無風で雨も降らず、どこに行ったのかと思うような状態でした。それでも能登半島近くを通り佐渡のあたりに行ってから、風が強くなりました。出荷が始まったぶどう農家などにとって1年の努力が無になるかどうかの天災の襲来です。今回はたいした被害も無かったようでなによりです。それでも、きっとビニールをはがしたり、暴風ネットをはっかりと、大変だったと思います。お疲れ様でした。
6月20日(日) 『こんな私でも』
近くの書店でたまたまみつけたのが『こんな私でも』新風舎、2004年6月15日発行)という詩集。作者の上田俊朗という名前に見覚えがあった。奥付で確認したらやはり高校の同期生であった。躁鬱病に苦しみながら作った詩を集めたもの。今年の春には教職を退き、ようやく社会復帰の目処がたったとのこと。躁鬱病になった知人は他にもいるので、よけい親近感を覚えた。積極的に関われることはないかもしれない。せめて作品を買い求めて、紹介することであろうか。素直でいい表現の詩です。とりとめのない話しを重ねることが生きているということ、かけがえのない人生であると感じさせてくれます。ひょうひょうと生き延びてほしいですね。がんばる必要はない。少なくとも、詩集を通じて、共感できるものを提供してくださるだけで十分です。
6月19日(土) ヒスイ海岸
富山県の一番東にある朝日町に行く。ヒスイ海岸でたら汁をいただく。この海岸、波打ち際は石だらけ、大小様々な石ころが堆積しており、かなり掘ってみても石です。海の中も石が並んでいて、水もきれいです。この海岸にはヒスイを拾いにくるお客さんが多いようです。この町の名物がたら汁ということであちこちに看板が立っていましたので、試してみる。能都町で教えていただいた便皿で出てきた。この器はやはり昔から魚の汁ものを味わうための器であるようです。夜は井波で蛍を楽しむ。ちょうどさかりのようで、たくさんの蛍が飛んでいました。高瀬遺跡では菖蒲まつりもおこなわれていて、横の川でたくさんのほたるがいました。井波町と井口村の境の川も素晴しかった。

便皿に盛られたたら汁
6月18日(金) ぶどうシーズン到来
午前は細入村の天湖森で、林研グループの皆さん、天湖森スタッフと、森林の活用について話し合う。多様な事業が可能であり、具体的に取り組んでいただきたいものです。若いスタッフたちが林研グループの皆さんを先生やガイド役に、体験交流型のメニュー開発を進めること。木工クラフトにも取り組んでほしい。午後は、かほく市(旧高松町)の看護大の近くにある竹森正伸ぶどう園にお邪魔。ホームページにぶどうの販売を開始した旨の記載があったので、様子をうかがいに。奥さんもいらしたので、しばし立ち話。お母さまも楽しそうでした。直売の面白さはきっといろいろなお客がやってきて、刺激があることではなかろうか。夜は能都町で魚のおいしいまちづくりの打ち合わせ。実体づくりのためにも小規模で質の高いミニ食談を継続的に開催したいもの。情報発信はネットを活用して、情報蓄積とリアルタイムな情報提供を行いたい。

竹森正伸ぶどう園
6月17日(木) 体験学習法
体験を通して学ぶということは、あらゆるところで言われていること。ただし、学校教育などの場で言われる「体験学習」は体験による気づき、気づいたこと・感じたことを分かちあい、その解釈から学びを深めて、次の行動や学習に活かしてゆくという循環過程を構造化してゆく方法を意味しています。他者と、体験からのプロセスを共有し、学ぶ方法を身につけることを意図しています。自然体験や農業体験などだけでなく、会議や集会などでの自らの行動を振り返り、それを分析したことを発表しあうことでも可能です。知識創造の考え方と共通するアプローチです。体験や行動を振り返ることを通して何らかのことを発見すること、そして、循環的に知を深化、発展させてゆくことが大切なのです。それを異質な人と一緒に進めることです。内なる異人との共同作業ということもありえるでしょう。
6月16日(水) 想像力を鍛える
人と人、人とモノ、人と環境(地域、地球、宇宙)の関係性を描く想像力をいかに獲得できるか。過去から未来へ動いている瞬間的存在としての自己の命。次の瞬間も続くと暗黙の前提で考えているが、確実なものは何もない。そのためにいろいろな仕組みや関係性の中で存在を確認しているのではないか。自らの位置付けを明確にしようと努力しつづけるのが人間なのかもしれない。アイデンティティの確認のためには不可視の関係性を認識できないといけない。そのためには、関係を直感的に把握する感性と、文章や詩などからイメージを膨らませることの繰り返しのトレーニングが必要だ。芸術作品を鑑賞すること、小説や詩を読むことが基礎的に必要なことです。本を読まなくなっていると言われる現代人に不足してきているのが、この想像力ではなかろうか。相手の気持や状況、さらに自らの行いの影響や結果を認識できない人が増えているのではないか。コミュニケーション力とともにこの部分が鍛えられないとね。
6月15日(火) 重層的情報発信
午前から能都町へ。昼食は数馬酒造横のきょうちゃんでラーメンをいただく。本格的な中華です。午後は穴水で能登ネットワークの例会。能登人物語(仮称)について説明。ツーリズム事業の推進のためにも、魅力人を紹介するサイトと本を制作することに。サイトはPC用と携帯用を連動させ、マップなどからもサイトに誘導し、情報取得がしやすい仕組みを構築。能登にいらっしゃる以前から情報を把握しておいていただいて、実際に能登に来られてからも、地域の魅力人にアクセスしやすいようにします。お客さまからの情報も掲載することで、多面的な情報発信になるようにします。最も大切なことは旅の人と地域人が出会うこと。そのような交流を通じて、何らかのことを感じ、新たな関係を結ぶことにつながってゆけばよい。サイトに蓄積した情報をベースに印刷物を制作します。

きょうちゃんの五目ラーメン
6月14日(月) 可能性を探る
午後から小松、加賀へ。まず那谷寺に久しぶりに行く。苔むした庭は落ちついた雰囲気で、夏のような天気でしたが涼しげです。観光客も少なく余計にのんびりとしていました。かが森林組合で組合長と今後の森づくりについて意見交換。認証制度にも取り組まれており、住友林業さんにも材を供給していて、付加価値をつけて材木を販売することに積極的に取り組まれています。間伐材も販売することで、森林維持の経費を捻出。森林整備予算が削減される中、一つのモデルを構築されようとしています。新たなフレームづくりについても一定の御理解をいただく。次に、かが旅まちネットに出渕明美さんを訪ねる。さすがにおなかが大きくなっていた。その後、山代のはづちを楽堂で久しぶりにソフトクリームをいただく。平松牧場の牛乳を使っています。夜は、瀬越の竹の浦館で勉強会。地元以外の方々も参加されていて率直なお話をうかがうことができました。コンセプトを絞り込み、そこを基点にディテールを描き実行すること。中途半端はいけません。わざわざお越しいただけるような明解なものが必要です。

那谷寺の奇岩庭園
6月13日(日) たすきがけの湯布院
由布院に関するリンク集を作成していて、おもしろいページを見つけた。中谷健太郎さんの『たすきがけの湯布院』のWeb版です。書籍としても再度発行される予定になっているとはうかがっていましたが、こんな形で読めるなんて、便利なものです。その最後に次のような文章が記されています。「世界中の人が住みたくなる町を目指して、たすきがけの疾走はまだまだ続く」。遊びに来たくなるまちではなく、誰もが住みたくなるようなまちを目指すこと、ここに中谷健太郎さんたちの真骨頂があるように思う。由布院のまちづくりは世代交代を進めながら、新たなステージづくりを続けることになるのです。
6月12日(土) 花しょうぶ祭り
庄川の鮎の里で昼食をいただいた後、砺波の頼成の森に行く。花しょうぶ祭りが行われています。あいにくの天気でしたが、花しょうぶが咲き始めており、多くのお客さんが訪れていました。畑の間につくられた散策路を歩いて、間近に花を観察したり写真をとれるところがいい。雨に打たれて花は疲れ気味でした。かえるのたまごがあったり、おたまじゃくしが泳いでいたりと、観察する対象は様々。最も面白いのは人間かも。会場の一角では琴の体験教室なども開かれており、手持ち無沙汰な男達が奥様の体験を眺めていました。花しょうぶ祭りは6月20日(日)まで。

花しょうぶ
6月11日(金) 想像力
創造力の前に想像力とはよくお話していること。新たなことを創造できるようになるためには、関係している方々の期待や想いを想い描くことができないといけない。商品であれば、想定される顧客がどのような状況におかれているか、どのような心理で行動されているか、ディテールを想像してみることが前提として必要です。そのためにも、お客様の様子を注意深く観察すること、会話を交わしてみることが大切です。そのような行為を通じて何を感じることができるか。一方で関連するデータも分析的に検討してみること。このような活動を踏まえつつ、想像してみることでしょう。一気に像が描けることはまずなくて、往復運動のようにして繰り返すことですね。心理学と社会学の知識の蓄積も必要です。
6月10日(木) シーライズ
昼は米泉の交差点の近くに出来たC-RISE(米泉町1-64 TEL076-280-5227 11:30〜24:00)という店でいただく。前菜とメインディッシュ、飲み物がついて1000円です。メインはパスタかピザ、もしくは肉料理などを選ぶことができます。2人で行ったので、パスタとピザを試す。食べやすい味付けで美味しくいただけました。ピザは厚みがあるので、見た目以上にボリュームがあります。ランチタイムは6時までというのも面白い設定です。サービスもしっかりしていて、店内もきれいでした。標準以上の店ですので、頑張っていただきたいですね。

ボリュームのあるピザ
6月9日(水) コンセプト
最近、コンセプトという言葉を使う人が増えています。しかし、その意味を明確に説明できるのか不安がある人も多いと思う。私は「事業や商品、店舗などの核にある価値を一言で表現したもの」と説明していますが、語源をたどると、妊娠するという意味の言葉にたどりつく。何らかの概念を設定し、新たな意味や価値を仮定すること、そして、それを基点にイメージを膨らませ、ディテールを形成してゆく。コンセプトを共有することで、事業に取り組む力が相乗的に発揮され、商品などへのかかわりが循環的に高まってゆくことが期待されます。場合によっては、評価基準ともなります。商品や店舗、事業のネーミングがそのような機能を発揮することが分りやすくていいです。例えば、「フードピア」は風土とfoodを重ね合わせた言葉でしたが、そこから多様な事業イメージや課題が見えてくる多義的な概念です。もちろん、対外的に表現される概念と、事業推進者が内部で保有する概念が異なることも往々にしてありますが。このように説明してもよく分からないかもしれません。大切なことは一つの言葉や概念について、それは一体どのような意味や価値があるのかを考え続けること、再定義を繰り返すことです。文章や図に表現してみていただくと、徐々に整理され、認識が深まってゆくことがあります。文章化と話しの往復運動により、発展するイメージもあります。
6月8日(火) 風来坊
今回の取材で感心したお店の一つが風来坊です。能都町役場の近くの細い小路にありますから、地元の人に教えていただかないと分からない。ご主人にお願いして料理を作っていただきました。とにかく素早い。それが料理人の真骨頂なのでしょう。ふぐのたたきは初めてでしたし美味しかったです。素材の味を活かすというアプローチなのでしょうが、シンプルで味わい深い逸品でした。まぐろの内蔵の盛り合わせも、酒のつまみにはもってこいです。小さくても魅力的な店があること、それが街の力です。このことを大事にしてゆくべきですね。

ふぐのたたき
6月7日(月) 民宿遠嶋
能都町の民宿遠嶋に泊まりました。驚いたのは、大きなお刺身の盛り合わせが付いていたこと。撮影したいと事前にお伝えしてあったので、特別に用意して下さったのかと思ったら、一緒に宿泊されていた3人組の方々には、はるかに大きなお皿でついていました。これが当たり前なのだ分かりました。そのお客様の会話からも、これが大きな魅力なのだと納得しました。ご主人が漁師で定置網を持っていらっしゃるとうかがってはいましたが、驚きです。アジの塩焼きやカレイの揚げ物などもついて、盛り沢山でした。町内の料理屋さんの女将さんも誉めていらっしゃいました。部屋も風呂もトイレもきれいです。お薦めできる宿の一つです。

お刺身の盛り合わせ
6月6日(日) おすすめの由布院
由布院の魅力ポイントを紹介するページを作ってみて感じたこと。いつも同じ所にお邪魔していることがよく分かりました。金鱗湖や湯の坪界隈の一角は一般の観光客と重なりますが、他は人の少ないところです。魅力的な人やものがあり、落ち着いた雰囲気を楽しめるので、どうしてもそちらに向かいます。地元の人と話せば話すほど、田園風景の中に向かうということもあります。観光スポットとして紹介はされていませんが、アトリエときからさらに行くと田圃があり、由布岳がきれいに眺められます。一番のおすすめはこのあたりだと思う。亀の井別荘、玉の湯の裏手にある集落は昔のままの農村風景を残しています。観光総合事務所から山側に行くと、田圃が広がっており、そこからの由布岳の眺めもよい。この一帯をいかに保全していくか、由布院の大きな課題です。
6月5日(土) かつどんのぶんぷく
昼食は久しぶりに木倉町通り(片町の芝寿司の横からさらに長町に向かう通り)にある「かつどんのぶんぷく(文福)」(11:30〜15:00、17:00〜20:00、水曜日定休)でいただく。昔は昼食のためによく出かけものであるが、数年ぶりであろうか。店は相変わらずの様子で、ご主人と奥さんの二人で切り盛りされている。ロースかつどん980円、ヒレかつどん1080円。平たいなべに出しを入れタマネギが軟らかくなるまで煮る。その上に揚げたカツを小口に切り入れる。最後にたまごをといてかける。たまごが半煮の状態でごはんに乗せるとちょうどよい具合で食べやすい。しじみの味噌汁と漬物をつけて出来上がり。とんかつとかもあるが、ほとんどの客がかつどんを注文する。かつどん専門店と言ってもよい店です。

ロースかつどん980円
6月4日(金) 人柄の良さ
細入村で村営施設の経営統合検討委員会がある。毎回、会議に出ていて感じるのは、人柄のよい方が多いということ。否定的なこと、極端なことを声だかに言われる人はまずいない。前向きに、いかに魅力的なむらづくりを進めるかという観点で発言されている。もちろん、批判意見はあるし、役場への厳しい注文もあるが、積極的にとらえることが可能なことだ。市町村合併に向けて、新たな事業や商品開発を進め、スタッフのコミュニケーション力を高める機会を継続的に設け、そして、情報発信の仕組みをしっかりと構築してゆきたいものである。魅力的な人、意欲のある人が集まるところでこそ、あたらしいことが創出可能だ。
6月3日(木) ソフトな政策変更
現在ほど新たな政策が求められている時代はない。日本だけでなく、世界全体が行き詰まっている。大都市の景気が回復しているということで、安心ムードを抱いている人もいるが、世界的な対立の先鋭化や、産業構造、環境問題、医療・福祉・教育など構造的な問題は何ら解決していない。病巣は深刻になっている。そのことを景気回復などという表層的な現象で見誤ってはいけない。根本的に必要なことは新たな政策構築であり、それもソフトな施策を地域から創造してゆくこと。そのことに注力することからしか次代は見えてこない。いろいろなジャンルのことを学び蓄積することが基本。その上で、現場を観ること、対話を通じての気付き、そして、醗酵されてひらめく着想があってはじめて、新たな哲学は構築可能になる。そのような場を演出することが我々の役割だ。発見の喜びのある舞台に登らないと、いつまでも受動的な楽しみに埋没したままになってしまう。時間浪費を豊かさだと勘違いしたまま人生を終えることを警戒しないといけない。人生の全体を想い描くことが哲学であり、そのようなバックボーンをもってことにあたらないと、確たる対応は難しい。
6月2日(水) 持続不可能性
サイモン・レヴィンの『持続不可能性』というタイトルの本は刺激的である。持続可能な社会のために人間が守るべき規範について語っているのだが、持続不可能性というタイトルをつけると、警鐘を鳴らす力がちがう。持続可能という概念を使い続けていると、いかにもそれが可能なように感じてしまう。現実は、生物多様性はどんどん狭められている。人間が利用可能な環境中の資源は確実に減り続けている。石油の資源量が減少していることよりも、生物種が減少していることが問題なのだ。たとえば、人間がかかる病気が深刻化しているが、その治療のために使える可能性をもった資源が減っているということ。一方で、生物として体内に保有する資源としての遺伝子を傷つけているので、さらに状況は悪くなっている。食品添加物やたばこ、農薬、放射性廃棄物、環境ホルモンなどの遺伝毒物は減ってはいない。蓄積の成果は代を重ねると表れると言われているが、そのことへの認識は薄いのではないか。我々に可能なことは子孫たちの可能性を広げるために、生物多様性を維持し、遺伝毒物の摂取を減らす努力を地道に続けることだ。
6月1日(火) キープ協会
県庁であったキープ協会常務理事の川嶋 直さんの講演会に参加。いしかわ自然学校のためのミーティングであったが、公開講演会になっていた。キープ協会のことは環境教育プログラムの策定のお手伝いをした時に知っていたし、川嶋氏のお名前は自然学校の研修会の案内等で何度も拝見していた。直接お話をうかがえて、よい機会でした。お話が分りやすくて面白い。こどもたちを相手に仕事をされている人は違いますね。結論として言われていたことは、自然学校も受益者負担だけで成立するということ。ただし、キープ協会は教育プログラムだけで採算をとることが難しかったが、農業、宿泊業、飲食業、販売業などの複合経営で収支がとれるようになっている。教育の語源(Educe)の意味は引き出すことで、教え込むことではない。
さらに前の金沢便りはこちらをご覧ください。

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