[ 金沢便り2004.1月 ]
最初のページの金沢便りのバックナンバーコーナーです。
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1月31日(土) ナマケモノ
『スロー・イズ・ビューティフル』の著者・辻信一さんは「ナマケモノ倶楽部」の世話人でもある。このナマケモノという意味について、次のような紹介が『考える人』2003年春号(新潮社刊)に出ていた。「ナマケモノっていうのは、何も怠惰という意味じゃないんです。まなけるってことは、大量生産と大量消費、大量破壊をなまけるってことなんですよ。」あくせく動き回り大量に化石エネルギーを消費し、モノを消費しつくすライフスタイルを変えないことには、楽しくならない。急がせる悪霊を封じ込めることを目指しましょう。スローなビジネスを生み出し、育むことが大切です。エコツアーはひとつのモデルかな?。例えば、森の中や農村などをぶらぶらすることを楽しみたいですね。
1月30日(金) 新保千代子さん逝く
フードピア金沢の時からお世話になっていた新保千代子さんが亡くなられ、お通夜に出かけた。懐かしい顔を沢山拝見できました。フードピア金沢の文学関係のゲストは新保さんから声をかけていただいて、お越しいただいていました。俳優や女優、タレントさんは北陸放送の金森さん、建築関係は金沢工業大学の水野教授、そして、いわゆる文化人は岩波書店の安江良介さん(故人)にお願いしていたものです。グルーヴィの1階の会議室で何度も何度も議論し、いつも御一緒していました。「食談」という概念も皆さんで相談して決めたものです。フードピアから離れて相当たってから、企画のコアにいた皆さんにお集りいただき、実行委員長を最初からされていた浅田さんの店で懇談の場をもったこともあります。懐かしいですね。近代文学館の創設に尽力され、30年間も館長を続けておられました。仕事の面では厳しいところもあったと思いますが、人柄のよい方でした。長い間、ありがとうございました。
1月29日(木) 由布院の課題
最初に輪島の工房長屋、わいち商店街、朝市を見て回る。朝市通りの一角にある塩せんべい屋で健太郎さんたちと一緒に塩せんべいを買う。貴重な存在ですが、後継者がいなくて、もったいないお店です。次に大向高洲堂、漆芸美術館を訪問。それぞれで、輪島商工会議所会頭、輪島市長にお会いする。輪島塗の一端をご覧いただく。その後は門前の曹洞宗総持寺祖院。地元の星野さんに境内を案内いただく。精進料理を味わい、前田老師のお話をうかがう。分りやすいお話をするための工夫が素晴しい。老師のお話で印象に残ったのは次のこと。幸せに生きるためには過去を肯定すること、他と比較しないこと。難しいことは預ける、棚上げすることもよい。「諸々は移り行く。怠らず努力せよ!」。能登空港からお帰りいただくが、最後に、柳田村の谷口一枝さんに「猿鬼伝説」を語っていただく。盛り沢山でハードでしたが、面白い旅でした。健太郎さんや薫平さん、その他の多くの皆さんといろいろお話しし、感じたことは、次のことである。由布院をお手本にしようと視察研修に行く人が多いが、これから必要なのは、由布院の地域づくりにどのように関われるかという観点で由布院を見つめること。もっと多くの異人を巻き込むことで、より魅力的な由布院を目指すことであろう。課題山積であることは他の地域と一緒です。新たに多くの由布院の方々と知り合えて、由布院に行く楽しみが増えました。顔の見える関係を構築し続けることが大切です。

溝口氏、中谷氏、星野氏
1月28日(水) 能登めぐり
午前の内に能都町に行き、午後、由布院の皆様と能登をめぐる。能都町のかね八でくじらの刺身も入れた昼食をいただく。盛り沢山過ぎて食べきれない。もったいないことをしました。その後、真脇遺跡縄文館で学芸員の高田秀樹さんから説明を受ける。4000年間も一ケ所に定住し続けた遺跡の意義は高い。最後に、珠洲の丸和工業にお邪魔して、社長の脇田又次さんから切り出しこんろについてお話をうかがう。宿泊は輪島の八汐であったが、夕食は市役所近くの津志万でいただく。珍しいものを楽しませていただきました。二次会は観音町の寿司屋へ。若手で(高峰が一番年長でした)話しが盛り上がりました。

丸和工業で
1月27日(火) 由布院御一行様
由布院から石川に視察研修にお越しいただきました。今日は山中での温泉健康フォーラムに参加されるグループと金沢にお越しいただくグループに分かれての行動です。金沢にお越しいただいた皆さんと、卯辰山の松魚亭で昼食を御一緒し、その後、当社の社長に案内してもらい東茶屋街を見て回る。銀の波と蛍屋を見学。茶屋の活かし方のモデルとしてご覧いただきました。その後、兼六園に行く。雪の中をしばらく歩き、霞ケ池の前で写真を撮影。雪が降っていたので、それが大きく写っていました。雪降る中で写真を撮るのは難しいですね。今日は時間が足りませんでしたが、明日は能登に参りますので、無理のない時間配分で動きたいものです。明日の午後から明後日までは一緒に行動させていただきます。

東茶屋街
1月26日(月) 雪の鳥越村
晴天に恵まれ、朝は雪道を歩いて事務所まで行く。汗が出る程の程よい運動であった。事務所の前の道路はがたがたで、車の出入りにも難儀だったので、除雪する。午後は白山麓の鳥越村に行く。にわか工房についての打ち合わせ。役場からの眺めは程よい雪景色であった。かつて、メンバー限定の地域デザインネットに次のようなことを書いたことがあります。今程、新たな政策、科学技術、発想などが求められている時代はないとも言えます。哲学として知の体系を構築することも強く求められています。それは、新たに創造することだけで構築するのではなく、先人たちの知の蓄積を読取り、受け取り、そして、触発されつつ、知を再構成し、新たなことを少しは加えられるかどうか。個人として可能なことは、せいぜい、その程度でしょう。いろんな人に出会い、話し合うことの意味は触発的な場として意味があります。そして、そのような場をどれだけ作れるかが、これからの地域に求められていることではないでしょうか。科学者や哲学者に会うことからだけでなく、ものづくりに励む人や農業、林業、漁業をしている人たちと出会うことで、刺激されることも多いですよね。そのような出会いを求めてゆきたいと思います。ネットには登場しないけれど、重要な知が内部に蓄積されている方々のように感じています。多くは語られなくても、圧倒されそうな存在感があり、発見と刺激を与えて下さいます。私はそのような出会いを求めて旅に出たいと考えています。

鳥越村役場前からの眺め
1月25日(日) 能登半島の食と体験観光
朝食をいただいた後に再度、露天風呂に入る。海の向こうに見えていたのは珠洲の町であったことが分かった。軍艦島を横から眺めることもでき、面白い位置にあります。11時から打ち合わせであったので、それまで部屋で本を読む。午後1時から半島活性化フォーラム「能登半島の食と体験観光」が行われる。最初は三笑亭夢之助師匠の講演、次のようなことを提案いただく。半島全体での連携、テーマを絞っての徹底した取組みをすべきではないか。堅いものを良く噛んで、時間をかけて食べることが大切。そして、長生きするためにはよくおしゃべりすることと、よく笑うこと。世界一の長寿であった泉重千代さんのお母さんの教えとして「1回笑うごとに、玉子2コ分の栄養をもらうようなもの」というお話も紹介いただく。面白い方でした。その後、パネルディスカッション。パネリストは夢之助師匠、中田料理学園の中田悠紀彦さん、ラブロ恋路の支配人、玄田泰輔さん。玄田さんの率直な問題提起から議論が盛り上がる。面白いパネルディスカッションでした。最後に、イカや海洋深層水を使った料理の試食がある。事務所に戻ってから、道路と駐車場の雪かきを2時間近く行い、車を入れれるようにする。いい運動でした。

三笑亭夢之助師匠
1月24日(土) 烏賊
明日に内浦町で行われる半島活性化フォーラムのために、内浦町のラブロ恋路に行く。雪のために当日入りでは不安があるというので、外部ゲストは全て前日入りすることに。金沢市内の道路がひどくて内灘まで1時間かかるが、家を1時半に出て、内浦には5時に到着。明るい間に着けたので、良かった。夕食には、内浦町にある地ビール・日本海倶楽部を飲み、特別にお願いして、イカ刺しを作っていただく。あまみがあって、醤油をつけなくてもよいくらいでした。露天風呂にもつかり、のんびり時間を過ごさせていただきました。メインゲストの三笑亭夢之助師匠は11時半過ぎに到着。

特別にお願いしたイカ刺し
1月23日(金) 伝統芸能の保存活用
八尾町役場で「伝統芸能保存活用検討委員会」。最初から活発に意見が交わされ、課題が見えてきました。後継者の確保が最大の課題のように思う。風の盆の運営のあり方については議論も重ねられ、新たな取り組みが続けられてきています。通年化に向けての事業開発も進んでいます。広域連携をいかに進めるか、さらに、おわらを核にしつつ、多様な楽しみを創造することで、年間を通じて楽しみ交流できる場が八尾であるということにもってゆきたいものです。
1月22日(木) 大雪
能都町のこじまでお昼をいただいてから早めに帰るが、内灘から東インターに向かう道路が渋滞していたので、運転免許センターそばを通り、競馬場の中を抜けて、森本にたどり着く。内灘から森本までで2時間はかかる。高速がストップし、8号線も渋滞していたので、森本から福光に山越えする。福光でガソリンを満タンにして、福野、砺波、婦中経由で八尾まで行く。八尾にたどり着いたのは丁度9時ごろであった。八尾は積雪が10cm程度で、違いを感じる。明朝の会議にそなえて、夜のうちに来たのは正解であった。

こじまの刺身定食
1月21日(水) 魅力的な人になる
芥川賞を受賞した金原ひとみさんの原稿が、本日の朝日新聞・文化欄に掲載されています。その中にこれからの夢として「魅力的な人になる」ことをかかげられています。人を惹き付けられる人になることであり、多分、自分でも自分を肯定できる存在になることです。それがアイデンティティということかもしれない。「自分を開拓していって、どうにかこうにか魅力の一つでも携えていきたい」という表現も面白い。地域の魅力は人の魅力です。どれだけ魅力的な人がいるか、そのことに注力してゆきたいものです。会いにいきたくなるような存在、それが魅力的な人ということであろう。能登ネットワークの皆さんが3月から4月にかけて行う事業は「会いにいく旅」です。能都町のポーレポーレに泊まる。珍しく鯨のすき焼きでした。

ポーレポーレのくじら料理
1月20日(火) くじら
能都町のカクダストアと紙子鮮魚、それぞれの店頭にくじらの肉を売っていた。最近、立て続けにあがったようである。能都町らしい光景です。肉も皮も売っていますが、牛肉より高いのではないか。地元にはくじら好きの方が多くて、よく売れる。これまでに食べた中では刺身となみ皮のベーコンが美味しかった。紙子鮮魚さんでアジやタイ、イカなどを買って、きれいに刺身にしていただいて持って帰る。いつもながら美味しいものです。穴水のふれあい文化センターであった能登ネットワークの例会で今後の活動について提案させていただく。ツーリズム事業を積極的に推進していただきたい。情報発信活動にも多面的に取り組み、能登に繰り返し訪れていただける人を増やすことが目標となります。9月に行う地域づくり団体全国研修交流会では、いくつかの分科会を運営いただく予定です。

店頭のくじらの肉
1月19日(月) 自己超越
人生の経験豊富な人ほど陥りやすいことがある。自分の経験知、蓄積してきた知見を絶対化しがちなこと。体系化されていれば尚更である。真に知的な人は常にそれを再構築する意欲がなければいけない。時流に流されるのではなく、本質を極めようとする意志をもちつつ、何が問題であるかを常に考え続けること。一見まっとうそうな議論や論理にも疑いの目を向けられるようでないといけない。性格が悪くなるかもしれないが、多様な人々が共存し、異質な考え方が重層的に存在している地球上で生きていくためには不可欠なことのように思う。地球の裏側に住んでいて、一見関係なさそうな存在であっても、何らかの影響を与えあっている。こちらが一方的に影響力を行使しているのではなく、何らかの影響を受けている。そのようなことを前提に物事を常に相対的に見つめ、かつ全体を考えるという発想が大切のように思う。
1月18日(日) 戦争倫理学
鳥取環境大学学長・加藤尚武氏の『戦争倫理学』(ちくま新書)という本をみつけた。現在進行している世界の事態、日本の行動について考えるためにも、必要な視点かと思う。戦争行為を当たり前のことととらえるようになっている状況の異常性を考えないといけない。「火薬を用いて人を殺すことを平然たる態度で話すことができるようになり、しかも、その異常さにまったく気づかない。ここに人間の恐ろしさがある。進歩だと思われたものは、実は人間性の喪失をもたらしていたのだ」。簡単には議論できないテーマかもしれませんが、考えないといけない。それが、より魅力的な、暮らしやすい地域を創造しようとする意志をもったものの役割だと思う。加藤氏の第一のメール。
1月17日(土) 多様性と異質性
島根の地域づくり人交流会でのお話しで、どうもうまく説明出来てないなと感じていたことがある。多様性と異質性ということ。地域内に育成すべきは多様な人材であり、多様な魅力である。そのような多様性を促進するために、異質な人の導入を積極的に図ることが必要です。異質な存在が触媒としての機能を果たし、新たな遺伝子を持ち込むことで、地域内での創造活動が促進され、人もモノもコトも多様になっていくのではないか。似たようなイメージがあるが、以上のような整理をすると少しは分かりやすくなるかな。地域も組織も、企業も同じではないか。
1月16日(金) ぶりしゃぶ
八尾で2月に行う「観光まちづくりシンポジウム」の打ち合わせ。論点は明確になっているが、いかに地域の皆様に参画いただいてまちづくりを進めるかが最大のポイント。住民の皆さんが楽しめる内容でないと、続かないし、技も高まらないであろう。おわらを核に総合的に楽しめる地域になっていただきたいものである。そのためには、食やアートなどの要素も大切です。その後、加賀へ。中学3年の時の担任であった中西先生のところにお邪魔し、最近制作したものをお届けする。温かくなったら茶話会でも開くことをお約束する。最後はホテル百万石でまれびとピア懇話会の総会。そのまま食べても美味しいぶりしゃぶや金箔入りの茶わん蒸しなど、贅沢な食事を楽しませていただきました。

ぶりしゃぶ。水菜を巻いていただきます。
1月15日(木) もちつき
能都町のまんなか市に行く。毎月15日の恒例行事である。正月らしくもちつきを行う。サル年にちなみ、さるのきぐるみも登場し、空き店鋪でもちをつくが、こどもたちもたくさん集まってきて、賑わう。子どもがたくさんいるということは未来を感じさせてくれるね。単純なイベントだが、雪がちらつく寒い中でも、人を集める力はあるものです。商店街の紙子鮮魚で珍しい魚が並んでいたので、お造りにしていただいて持って帰る。これも美味しかった。

孫と祖父でもちつき
1月14日(水) インタラクション
交互作用である。ニーズの発見は難しいと考えて、お客との間で継続的な信頼関係を築き、相互に想いや価値をやりとりしながら、新たな価値を創造してゆく。循環的に価値創造を図るプロセスが、さらに強い信頼関係を生み出してゆくのである。そのような仕組みをいかに構築するか、直接出会う機会と、ネットを介して継続的に意見を交換しあうことが大切なのではないか。それぞれの現場におもむくことも、お互いの背景や立脚点を知ることにつながるであろう。インターネットはインタラクティブなメディアとしての機能を持っているが、それだけでは足りない。ダイレクトな出会いの場が不可欠です。関係性を重視して物事を考えてゆきたいものである。全ての商店は、わざわざお客様が足を運んでくださっているということの意味、価値をしっかり受け止め、真摯に対応すること、コミュニケーションに力を入れるべきではないか。商店街の今後を考える際も、そこに訪れていただける一人一人のお客様のことを常に考えていただきたいものである。夜、井波でTMOのワーキング委員会があったが、最も必要なことは、商店主や住民の皆さんのそのような意識のように感じる。小さな出会いを大切にすることが持続的な事業を生み出すのです。
1月13日(火) 波風を立てる
異人の役割は、あえて波風を立てることとも言える。何らかのインパクトを与え、考えるきっかけを作ること。自ら考えたことからしか、道は開かれないのです。そのようなこちらの意図はどれだけ伝わったかはよく分からないが、一昨日の「人の切れ目が縁の切れ目?」は、島根県庁の中でちょっとした波紋を広げたそうである。御当人から電話とメールもいただきましたし、別の方からもメールをいただきました。長い間、地域づくりコーディネーターが彼女一人しかいなかったということに問題がありました。今は二人になっていますが。地域内外にネットワークを広げ、多様な課題について、継続的に取り組める人材がいてこそ、面白い地域づくりができるはずです。それと職業的なコーディネーターというのが、微妙な存在ですね。思いきった提案や発言がしづらいように思うのですが。石川の場合は、委嘱されているだけですから、自由に問題提起し、動くことが可能です。委嘱するコーディネーターを増やすこと、運営委員会を設けコーディネーター役を担っていただくことです。新たな政策や価値を生み出すのは人なのです。主体となる人を育成することに、もっと手間ひまと金を投入すべきではないでしょうか。言外の意図も読み取っていただけると嬉しいですね。
1月12日(月) ファシリテーションの技術
島根からの帰り、京都駅の三省堂で本を買った。『ファシリテーションの技術』(堀公俊著、PHP研究所)である。ワークショップの際のコーディネート役をファシリテーターと呼んでいるので、知っている方も多いと思う。このファシリテーションの技術は、新たな事業や商品などの企画を創る時にも役立ちそうなので、買ってみました。議論を深化、発展させるためには、進行役の技量が重要です。自分がコーディネーターをしない場合も、議論に参加する上での心構えとして、発言の仕方を考える時に、知っておくべきこと、身に付けておくべきことかもしれない。質問された時に、即答しがちなのだが、逆にこちらが問いを発することで気付きや新たなひらめきを促進するような関わり方が期待されているように思う。自らが新たな知を創造することを演出することが我々の役割の一つですから。
1月11日(日) 人の切れ目が縁の切れ目?
大田のホテルに泊まったので、朝食をいただいてから、ふるさと島根定住財団の角田さんの運転で、松浦さんと一緒に松江に戻る。一畑百貨店の1階にあるカフェでお茶を飲んでから、電車で帰る。連休とあって電車はいずれも混んでいた。松浦さんは今年度末に財団を辞めるようである。彼女の今後の人生を考えるといたしかたないことかもしれない。これまで、松浦さんがいたので、島根に通わせていただいていたのだが、その窓口となっていた彼女がいなくなると、島根にいくこともなくなるかもしれない。地域づくりの進め方について、それなりの筋道は示せたと思う。各地で頑張っている皆さんは個性的で面白いので、今後の展開が楽しみである。帰ってから、近所のとり丸で哲の錦ヶ丘中学入試の慰労会。

とり丸のスープ炊き
1月10日(土) 地域づくり人交流会
3年連続で島根県地域づくり人交流会に参加。午前中は松江の天神町商店街での分科会に出る。パソコンで八尾の坂のまちアートを紹介してから、商店街を歩いて回る。昼食をいただいた後、全体会の行われた大田市に電車で1時間半ほどかけて移動。最初に7つの分科会の報告。数日前に行った分科会もあり、新しい開催の方法であった。それぞれに内容の濃い分科会を行っていただいたようで、それだけで十分成果があったと思われます。最後に30分ほど、まとめの話しをさせていただいて、懇親会に移る。石見銀山の大森のお店に作っていただいた刺身や、オードブル、寿司などをいただきながら懇談。石川の地域づくり推進協議会のように運営委員会を作っていただくことと、神在月に島根に全国のまれびとを招く事業を継続開催していただくことをお願いする。

懇談会の寿司
1月9日(金) 観光は平和産業
地域づくり人交流会のために島根に向かう。地域デザインネットも最終日である。最後に書かせていただいたことは次のようなことである。地球のなかの一つの地域で生きるものとして、考えなければいけないことは、先鋭な対立構造が深刻化している状況にいかに関わるかということです。個人的な考えや想いを越えて国家の対応として、国際的に行動する国に所属していることは、有無を言わさず、日本人なら日本の一構成員としてとらえられ、海外の人々からはそのような見方をされるということです。NGOのメンバーも対立が先鋭化している現場においては、日本を代表する存在としての質問を受け、行動を迫られています。 この現在の状況を解きほぐす方策を地域で考え、地域から実践できることもあるのではないでしょうか。その最たる活動は、観光、ツーリズムではないかと思います。いろいろな国の人々を受け入れる観光、ツーリズムをもっと促進すべきです。「観光は平和産業である」とは、中谷健太郎さんの言葉です。詳しい情報
地域で世界の多様な国の人々と交わる場を積極的に作り、よき関係を構築することを続けることが大事なのだと思います。 石川県においては、JAPAN TENTという事業を15年以上続けています。当方の事務所で最初からお手伝いをしています。日本に来ている世界各地からの留学生約350名を石川に招き、1週間ほどかけて交流するというものです。このような活動を継続し、深化させていくことがもっと必要なのだと思います。詳しい情報
そして、日常的な活動として観光やツーリズムがもっと重要になっていくように思います。産業振興というだけでなく、国際平和のためのビジネスではないでしょうか。国を越えて、人が交わり地域が結び会うことを進めてゆきたいものです。
1月8日(木) 港町
民宿ふわで神棚のある部屋で朝食をいただく。神棚の下には「大漁」と大きく墨書された紙がはり出されています。年末には、町内の商店で販売されていますが、地元の書家が書かれたものとのことです。家によっては家人が書かれたものをはり出されるところも多いようであるが、港町らしい習慣です。午前中、商店を回りお話をうかがうが、ゆとりのある暮らしをされている方が多いですね。春には富山湾にイルカが大群で押し寄せるという話しは、是非確認してみたい。

港町らしい大漁
1月7日(水) おかみさん
能都町の中心商店街のおかみさん会の会合に参加する。おかみさんたちが楽しみながらできることを自分達で議論して決めていただくことをお願いする。1時間ほどの間に、いくつもの事業案がまとまりました。彼女達の意欲の高さに感心します。花をモチーフに華のあるまちづくりを進めていただきたいものである。今後の展開に期待したい。そのまま、能都町の民宿ふわに泊めていただく。雷の後は、強い雨であったが、夜半からはそれも止む。
1月6日(火) そば桐や
昼は、近所のそば屋に行く。西茶屋街の入り口にあるそば桐やである。せいろの大盛りをいただく。観光客も立寄り、賑わっていますが、近所のサラリーマンやOLのお客も多い。夜は、片町のおでんや三幸に行く。何年ぶりであろうか、すごく久しぶりである。相変わらずお客が多い。最後に龍龍亭でミークワという細めんをいただいて帰る。新年会という訳ではないが、そこそこ人がいました。

桐やのせいろ
1月5日(月) しばしの別れ
夜は、大学生の息子が明日東京に戻るので、中華料理のファンという店に行く。歩いて行くには遠く、ノンアルコールビールを飲みながら料理をいただく。4人で食べて1万円にいかないから、手ごろな店です。正月気分も今日までというところで、明日からは仕事をしなくては。年賀状が今日も届くが、一言書き添えられたことに重要なヒントが含まれていたりします。ほどよい近況報告からも、今後につながることがあります。スローライフ・ジャパンの代表になられた川島正英さんからも年賀状を頂戴しましたが、是非、機会を作りたいものです。
1月4日(日) しば野
天気が良かったので、白山さんにお参りに行こうと鶴来に行ったが、途中で車が渋滞していたので、諦めて帰る。村田製作所のそばにある手打ちのそば処しば野に入る。店内の石臼で自家製粉しており、ガラス越しに、そばやうどんを打つ様子も見ることができます。12時前に行ったので、うどんを打っているところでした。せいろを一枚いただく。いついただいても、きれいなそばです。外食初めがそばというのも、らしくていいですね。

せいろそば
1月3日(土) よき習慣
1日にメールでメッセージをお送りした人から、ご返事をたくさんいただいています。このようなこともきっかけになるのだと、つくづく感じます。年賀状も1日に書いたので、沢山書くことになり、大変でしたが、それはそれでいいことではないかと思う。正月に感じたことを書き添えることができれば一番いいのでしょうが。このコーナーも毎日のように書く習慣をつけると続くものです。よき習慣が暮らしにリズムとはりをもたらすこともあります。必要に迫られて調べることで気付くこともあり、日々を振り返ることで、記憶が定着されることも多い。
1月2日(金) 新しさを疑う
自分の書いてきたことそのものを疑ってみるということでは、「新しい」という言葉についても検討が必要ですね。新しさの追求は結局、生産と消費の加速につながる面があります。時間をかけて育んだもの、古き善きこと、そのようなことに「親しさ」を感じるような心を育むことがよいのではないでしょうか。熟成、醗酵するような文化や知を大切にしてゆきたい。文化を見るのではなく、文化を創ることを楽しむこと。忙しく動き回り、沢山消費することではなく、じっと一所に留まり、じっくりと交わり、親しき関係を創造する、関わりを深めてゆくことが生きてある証になるのではないか。通過する点のような存在なのか、記憶に残る存在となりうるのか。親しさを追求することが、新しさより重要な気がする。
1月1日(木) 自分のための活動を!
2004年が始まりました。新しいことを考えるのが仕事ですが、これまで当然のことのように使っていた言葉、発想を一度疑ってみることも必要ではと考えています。例えば、石川の森づくりの活動を始めて10年になろうとしています。一貫してお話してきたことは、「子や孫の世代によりましな環境を残すために、森づくりを続けましょう!」ということでした。この発想を疑ってみてもいいかと思います。どうもお仕着せのような感じがします。潜在的にはそのような意味づけも可能ですが、今を生きている自分達にとっての価値や意味を基本にすることが重要です。自分が森に行くこと、森と関わることでほっとする、癒されることが大事なのです。誰かのためではなく、自分が楽しい、自分がリフレッシュできること、それが森づくりの活動ではないかな。地域づくりということでも、いろんな活動に関わっていますが、いろんな出会いを通じて自分が学ぶこと、触発されることが多いのも事実です。そこに暮らす人たちのために関わるだけでは駄目なんです。魅力的な、刺激的な人がいるから、その地に行くのです。そこが出発点のように思います。今年は、自分にとっての価値を基軸に考えてゆきたいものです。
さらに前の金沢便りはこちらをご覧ください。

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