情報誌「MyPage」バックナンバー
▼参加団体紹介
一本杉町町会
代表/北林 昌之
七尾市桧物町57-10
情報処しるべ蔵内 〒926-0048
TEL&FAX 0767-52-1231
URL http://www.noto.or.jp/nanao/nami/ippontop.html

E-mail nami@noto.or.jp
七尾市一本杉通りにある一本杉町町会では、全国にもその名が知られるようになった「花嫁のれん展」も今年で4回を数え、だんだんと町が元気になってきています。

MyPage19号に掲載(2007年3月発行)

 「花嫁のれん」とは、加賀・能登の庶民生活の風習のなかに生まれた独自の暖簾で、幕末から明治初期のころより、加賀藩の能登、加賀、越中に見られます。花嫁が嫁入りの時に「花嫁のれん」を持参し、花婿の家の仏間の入り口にかけ、花嫁が暖簾をくぐり先祖の仏前に座ってお参りをしてから結婚式が始まります。石川県を代表する伝統工芸の加賀友禅で描かれた華やかな暖簾は、今もこの地方の嫁入り道具として受け継がれています。
 花嫁のれん展が行われる七尾市一本杉通りは、かつて北前船が寄港した七尾港の近くにあり江戸時代から石川県北部の代表的な通りでした。しかし昭和40年代以降、郊外型大型店の進出などで中心市街地にあった一本杉通り商店街は衰退しました。
 商店街では、平成16年に東京の地域コミュニティ誌の編集長、森まゆみさんのアドバイスを受け、「登録文化財制度」を利用した町おこしを計画、現在までに、通りに残る古い建物5軒が国の登録有形文化財となりました。そして同じ年の4月、商店街の女将さん5人でつくる「Oh-GODの会(おー、かみさんの会)」の発案で「花嫁のれん」展をすることとなりました。
 商店街の女将さんたちの提案は、すぐさま町会長の北林さんへ持ち込まれ、一本杉町町会として取り組むことになりました。暖簾を吊るす一本の棒と古着の花嫁のれんがあれば、ごみも出ないし、お金もかからないイベントだろう、ということで開催することになりました。第1回花嫁のれん展では、通りの32軒の店先に57枚が飾られました。さらに60脚の竹炭入りの床机を町内のみんなでつくり、暖簾を飾った家々の前に赤い毛氈をかけて配置し、竹炭のマイナスイオンを浴びながら楽しんでもらうという仕掛けをしました。
 第2回目には46軒の店先に104枚が飾られ、通りの商店の息子さんの結婚式もあったことから、花嫁道中が行われてイベントを盛り上げ、期間中5万人の人出がありました。3回目、4回目と回を重ねるごとに暖簾の提供者は多くなり今年は150枚を展示、花嫁道中もこの時期に婚礼をするカップルを公募して行われるなど、すっかり定着してきています。メディアに取り上げられることも多くなり、昨年は期間中に8万人の人出がありました。展示期間中は、自分の持ってきた暖簾を解説する女性と観光客の交流が行われ、思わず感極まって涙を流す方もいるほどです。
花嫁道中
 町会の活動により伝統的風習だった「花嫁のれん」の魅力が地域の人々に再認識されるようになり、箪笥に入れて忘れられていた「花嫁のれん」をもう一度出して飾り、昔の思い出に浸り、みんなに見てもらう楽しさが生まれています。

ごみゼロ宣言のようす
 町会では、展示が終わった後も観光に訪れる人が増えてきたため、地元の文化・生活を町の人が語り部となって紹介する「語り部処」を設けることになりました。観光に訪れる方々に気持ちよく過ごしてもらおうと町会で「ごみゼロ宣言」もし、通りの清掃・ゴミ拾いだけでなく、家庭から出るごみの減量作戦も始まるなど、どんどんと通りが元気になってきています。

vol.19 「団体紹介」へつづく

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