カフェ開業の夢を能登島の海辺で実現(七尾市能登島・蔵本一美さん)

七尾湾を一望できる場所に建つ「ムーココ」(出典:季刊「能登」Ⓒ2022 松田咲香)

七尾湾を一望できる場所に建つ「ムーココ」(出典:季刊「能登」Ⓒ2022 松田咲香)

「自然豊かな土地で暮らしたい」

2021年6月、七尾市能登島半浦町の海を見下ろす高台に「島のピクニックカフェ ムーココ」がオープンしました。
オーナーは、2年前に小松市から志賀町に移住してきた蔵本一美さんです。
蔵本さんは、トラック運転手として多忙な日々を送っていましたが、「行く行くは自然豊かな土地で暮らしたい」と、将来の住処探しをしていました。そんな時に出会ったのが、能登島。七尾湾が一望できる高台が気に入り、「ここで自宅兼カフェを立てたい」と、2017年秋、土地を購入します。週末を利用しながらご主人と二人で荒地になっていた購入地の手入れに通いますが、週末ごとに小松から能登島へ通うのは大変。このため、先に住居を志賀町に移した後、1年ほどかけて準備をされ、2021年6月にカフェをオープンされました。

島のpicnic cafe mucoco(ムーココ)

プラナチャイ「ヴィーガンブレンド」 750円(出典:季刊「能登」Ⓒ2022 松田咲香)

カフェ開業に際し、蔵本さんはできるだけ素材にこだわることにしました。チャイは高品質で知られる「プラナチャイ(オーストラリア)」を使用されています。また、お店で使用する水は敷地内に整備された井戸水、「それが飲み物の美味しさにつながっていると思います」とのこと。
また、店内からは大きなガラス窓越しに七尾湾を一望でき、ヤシの木が植えられた前庭にはリゾートチェアとハンモックが用意されています。桜が美しい裏手の山の斜面には手作りの階段とパラソルを建てた「床」席が整備され、その名の通りピクニック気分が味わえます。マナーウェア着用の小型犬の同伴もOKなのが嬉しいですね。
蔵本さんは、「私自身、かつては一人でお店に入れないタイプの人間でした。なので、女性一人でも気軽に入れるようなお店があったらいいな、と思って店づくりをしています。春には桜がきれいで、是非きてください」と、お話しされていました。

開業までの道のり

移住、開業まで、ご夫婦で情報収集しながら進めてこられた蔵本さん。「この暮らしは定年後にと思っていたんだけれど、この場所と出会ってしまって」と、これまでの道のりを朗らかにお話しくださいました。
能登島の物件との出会いは、ご主人とツーリングしながら能登を走っていた時。能登島の高台に建つ古家と、そこから見える七尾湾の景色に魅了されます。その後、その物件が売りに出ていることを知り、購入を即決!カフェ開業に向けて動きだします。
カフェ建設にあたっては、土地の整備にかかる時間短縮のため、志賀町に先に住居を移すという予定外のこともありましたが、カフェ開業の熱い思いに共感してくれる仲間の助けもあり、理想の場所で念願のカフェ開業が実現できました。「資金は余裕があるほどはなかったけれど、でもやりたいことはやってみないと!」とお話しされる蔵本さん。開業一年目、最近ではカフェ起業を夢見る人たちが、お話を聞きに立ち寄ることも少なくないそうです。

島のpicnic cafe muucoco
七尾市能登島半浦町43—7

🈺11:00~16:00(L.O.15:30)㊡木曜・金曜
最新情報はインスタグラムで ➜@muma0428

※本記事は、季刊「 能登」2022年春47号「シリーズ移住・定住」を参考に、能登定住・交流機構が作成しました。


季刊「能登」は、独自の歴史や民俗、文化が今も色濃く残る能登の魅力を、人や食、歴史や文化などを通して伝える能登の情報誌です。
お問合せ先季刊「能登」 ※毎号ご自宅までお届けする定期購読がおススメです!


七尾市能登島ってどんなとこ?
山も海もすぐ近くにある豊かな自然と人々の知恵が暮らしにつまった島、能登島
20の集落に約1000戸・2600人ほどの能登島は、県内唯一の水族館や、ガラス美術館などの観光施設、そして日本三大火祭りにも数えられる能登島向田の火祭り(7月最終土曜日)が人を集め、自然を活かした体験型の交流観光が楽しい観光に強い島。「能登島地域づくり協議会」では、”能登島将来ビジョン”を策定、島全体で能登島の将来を考える取り組みもあります。そんな能登島、能登地域への移住相談は、能登定住・交流機構まで。