集落のお会計は「カット割り」

写真:ちゃんと会計報告会があります

2020年2月、雨水。

今日は「雨水」。氷雪溶けて雨水となる日、寒さの峠と言われるそうですが、今日は雪と寒風で能登らしい天気です。
やっぱり冬には雪がないと、なんだか落ち着きませんね。

さて、今日の能登の家計簿は「集落のお会計」です。
能登には多くの集落が点在していて、その数、なんと!950以上(@_@)
集落は、地域住民の生活と環境、そしてその土地の生産活動を維持するための相互扶助機能を担います。
山間部の多い、移動も難しかった昔の人たちの生活をするための術だったのでしょうね。
集落の生活維持のためにかかる費用は、現在でも地域住民とで均等に負担します。
負担額は集落によっても違いますが、平均して20,000~30,000円/年(戸)ほどでしょうか。

負担金額の内訳は、区費(または町内会費)、祭礼にかかる費用、集落の施設維持費、そして農林水産などの生産管理費などが、主なものです。
区費からは、防災のための費用、道路保全の作業費や、集落内の集まり事などが賄われています。

そういえば、去年、区費で消火器を購入して各家庭に配られましたね。
消防署の人たちがきて、防災訓練もしたり、みんなで消火栓の確認をしたり、火事が起きたときの対処法などを確認しあったりしました。
「おらんちは1階で寝てるからなんかあってもすぐ逃げれるぜ!」と豪語したおじいちゃんは、でも足が悪いのですぐは無理だろうよ、と、みんなで笑いあったり、なんだかほのぼのとした一日でした。

田舎では、昔からそうであったように、今でも集落は一つの生活共同体です。
面倒くさいこともたまに(たまにw)ありますが、想像していたより快適でとても気に入っています。

ところで。区会で費用の清算をしているとき、摩訶不思議な言葉を聞きました。
それは「カット割り」。
最初、何のことやらと思ってましたが、要は「割り勘」のことなんですね。「あんたとあんたとあんたとで”カット割り”でええな」、みたいな感じ。いやいや、カットは割るって意味だし、なのにまた「割り」が入るって、それなに?どこの言葉? もー、誰が作ったのその造語。
でも気に入ったので、今度どこかで使ってみよう、カット割りw

※ 集落でかかる費用の項目や金額は集落/町内ごとに違います、住む場所を決める前に、区費などの負担金がどれくらいか、また集落内の活動にはどのようなものがあるか、確認しておくと安心です、詳しくはお気軽に移住コーディネーターにお尋ねください