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パネルトーク パネリスト:宮口としみち(早稲田大学教育学部教授)・江藤訓重・中山ミヤ子
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宮口●私は元々富山県の山村に生まれて、日本の田舎はどうしてダメになったのかと、大学を出る頃から考え続けております。ツーリズムにも非常に早くから関心をもっていました。全国を歩いて非常に感じることは、日本人はとにかく、「みんな同じになれば幸せだ」と思い込んできた。特に富山県を取れば、「田んぼをどれだけか持って、まあまあの会社に勤めれば安心だ」と、みんな同じになっていきました。富山県は今、自動車日本一、道路整備率日本一です。富山県にはガンコな百姓が少ないから、すぐに田んぼを売ってしまうんで、すぐ道路ができるんです。「オレは会社に勤めるのはイヤだ。百姓で頑張る」「オレは山ん中で面白いコトやって頑張る」といった変わり者の少ない県です。 宮口●そういう日本人が、みんなで一緒に観光バスに乗って名所旧跡を見て、旗に連れ歩かれて「今日は良かったね」と温泉旅館でドンチャン騒ぎをして帰ってくるのが、日本人の観光旅行だったわけです。本当は個性があるんだけれども、周りに合わせていた。 でも、「これはちょっと人間らしくないんじゃないか」と、急に20世紀の終りにツーリズムという言葉が流行った。自分が良いなあと思うところへお金を使って行けばいい。ただ、農村でおばあちゃんが芋掘りをしてるのを見ても、面白いなと思える人、思えない人がいる。「あんなバアちゃん見て、何が面白いか」それは人によって違う。自分にとって面白いものに出会えれば素晴らしい。 宮口●「ツーリズム」という言葉が全国で相当使われるようになって、大手の旅行社も、団体旅行の企画ではもうやっていけない時代になってきて、勉強しています。 ツーリズムは、「雰囲気」を作っているんですね。食べものが美味くなくてもお客さんがいっぱい来る飲み屋さんは、良い「空気」がそこに漂っているわけです。それを壊してしまうお客さんが来たら困ります。ですから、中山さんもちゃんと、人を選ぶわけです。 宮口●農家は自然を扱って生活してきたわけですから、何十年農業をやってきたお百姓さんは、体が自然に動く。最近、解剖学の大先生の養老孟司の「バカの壁」という本が売れていますが、その後に書いた本で、「人間の個性は肉体にしかない」と言っています。なかなか立派な指摘だなあと思って読みました。 肉体は、鍛えれば技が身に付く。田舎には田舎の技、農家には農家の技がある。だからグリーンツーリズムとは、何にもできない都会の人が農家の技に感動する場なんです。自然に体が動くというのは、レベルの高い歌舞伎役者と一緒です。だから、それは都会にもあって、演劇や美術、音楽、一流レストランの料理などは、都会で鍛えられて磨かれた技です。だから、「オレは歌舞伎を見に行ければそれでいいんだ」と、田舎に行かなくていい人もいる。いろんな技があって、そのどれが好きかが、人ぞれぞれ違うわけです。 というわけで、「農」の技とは、やはり素晴らしいことなんです。感動できる人は感動できる。美術館へ行ったって全然感動しない人はしない。それはやはりある種のトレーニングの結果だと思います。 一方、ツーリズムの受け手としては、うまく他人を扱えば、人間はいくらでもタダで働いてくれる。それも、ある種の技です。 宮口●私は青森のりんごの農村へ、大学の三年生を「3、4日好き勝手に預かってください」と、10数年連れて行っています。学生を毎年扱っている家には、息子がそのうち帰ってきます。10数年前には、子ども夫婦は東京へ行っちゃって50〜60歳の夫婦だけだった。やはり若いモンと付き合っているうち、親の会話もたぶん変わってきたのではないか。あるいは後継者が、「村も満更ではない」と見方が変わってきたのではないか。 農村には元々、家と土地と食い物があるわけです。これは、世の中が乱れたら一番強い。物凄い懐の深さです。「ツーリズムで幾ら儲かるか」なんて、後から付いてくることです。東京で事業を始めるには、銀行から大枚を借りて建物を建てて、当たればいいけど二ヶ月で潰れるラーメン屋もあります。農村には家と地面はあるんですから、そこが違う。 何か人にサービスするだけの力と、いろんな仕組みが農村にはあるんです。古い商店街も同じです。都会に育つ人たちは、そういうゆとりある対応に触れたことがないから、中山さんが神様仏様に見える。 そんなわけで、本来、懐の深さを持った人たちが、負けているような気でいた。それに対してツーリズムという風が吹いてきています。 会場1●江藤さんの小国の隣には黒川温泉、中山さんの安心院の隣には由布院や別府があるんですが、今話題の温泉地の隣でグリーンツーリズムが盛んというのは、何か関係があるのでしょうか。 江藤●集客機能をもつ地域があるので、グリーンツーリズム、農家民宿、農家レストラン、農家直売所、こうしたところが受ける影響は、やはり非常に大きいんじゃないかと思います。 あと、悪い影響として渋滞がひどくなってきているのと、これは黒川温泉の影響が大きいんですが、壁を黒く塗ったハリボテを見た人たちが、「いいね」と言っている。日本の都市の人は本物を知らないんだなと思い、それで逆に、「ツーリズムはこういうことをやっちゃいけないんだな」と反面教師的なところもある気がします。 中山●大分県に、有名な平松知事さんがいます。あの方は何かあると、別府を使わずにおエライ方たちをみんな湯布院に案内した。湯布院をあんなに有名にしたのは平松知事さんの力が随分あったと思います。 でも、安心院もあんまりお客さんに来てほしくないなというのが実感です。旅行社の方たちも随分いらっしゃいますけど、ぜひ安心院には関わらないでください。 宮口●さっき、個性は体にあるとご紹介しましたが、町や村にも肉体がある。元々安心院には水田地帯があり、小国は山の中でひたすら杉を植えてきたところです。そういう蓄積が肉体で、それを今、生かして使う知恵が両方に生まれていると思います。 会場2●江藤さんにお聞きしたいんですが、ツーリズム大学は、まず地元の啓蒙が目的で始められたと思うんですが、今は地元の啓蒙はもうほぼ完了したのでしょうか。 江藤●どこのまちも大体そうだと思うんですが、「何かしよう」というときに出てくる地元の顔ぶれって決まってるんですよ。そういう人たちはもう卒業してしまったと考えてます。ただ、「どうも現場に行かなければダメだ」と、今、集落ごとにツーリズム大学の講座のようなものをワークショップも含めてやっています。 ツーリズムの意味はともかく、言葉が日常的になったことで、住民と会話がしやすくなりました。私が行くと「あんた、ツーリズムで来たんじゃろ」と言われます。啓蒙から展開の時代になってきたと思っておりますし、5期生から非常に若返っていった理由はたぶん、実践よりもコーディネートしようという人たちが生まれてきた。そういう意味では、日本全体にツーリズムが普及し始めた証拠かなという気がします。 会場3●安心院の民泊は1日1組が2組とのことでしたが、ルールみたいなものを決めてらっしゃるんでしょうか。それを決めたいきさつやお考えをお聞かせ願えたらと思います。 中山●安心院は民間から立ち上げたグリーンツーリズムです。行政はずっと見守ってくれていましたが、民間だけではもう手に負えなくなった時点で、役場にグリーンツーリズム係ができ、後から加わってくださいました。現在グリーンツーリズム会員が340名いますが、そのうち200名は町外の会員で、年会費2000円を納めて安心院の応援をしてくれております。 また、勉強会の間の月には、今やっている15人が集まり、どうしたらお客さんに喜ばれ、私たちも喜べるか、勉強をしています。心のこもった交流をするためには、地域のものを出すこと、一回に二組取らないことを、みんなで話し合って決めています。一人のお客さんを絶対に疎かにしてはならないということを、皆さん肝に銘じてほしいです。そして、3時間以上話すのが決まりです。あとは5時間でも10時間でも良いんです。次の日迄話す人もいます。 会場4●ツーリズムということがまだ今一つ分からないんですが、中山さんは本職は農業なんですよね。それで、3時間以上喋っていて、しかも今回の城端でも「灯りを作ろう」とか「パンづくり体験」とかありますが、そういう体験にも付き合っていたら、農業はいつするんですか? それと、お客さんの心もちょっと分からない面がありまして、何をしに行くのか。2泊なり3泊なりされて、時間が余るというか、ボッとしたい人が世の中にそんなにおるのかなぁと。 中山●都会の中心から来られる人ほど、ボーッとしていたい人が多いです。 「体験」は私は実は全然しません。「あれが出来ますよ」と言ったこともありません。たまに「泥田に入りたい」という人もいますけど、土に関わるのが大嫌いな人、子どもが汚れるのも嫌いなお母さんは多いです。 ただ、安心院の田舎の古ぼけた家に来てくださる、それが体験だと思っています。来られた方が「何かやりたい」と、もし口に出されたら、草木染め、お饅頭づくり、味噌づくり、何でもできますから、「じゃあ明日早く起きた時からやりましょう」という風にしています。 そして、農作業がありますので、安心院の受け入れは夕方5時から翌朝10時までが基本です。その前に来る方には「お構いできませんよ。自由にして過ごすのならいいですけど」ということにしてます。 高峰●『グリーンツーリズム』というと、どうしても農林水産業体験のイメージが先行しますが、それだけではない。例えば、山を歩くエコツアーの場合でも、たくさん歩くとか、たくさん野鳥を発見するより、一緒に時間を過ごす楽しさや魅力を感じ取った人は、また繰り返し来ていただけるのではないかと思います。 私も中山さんのところに一度だけ泊めていただきました。何を隠そう凄いのは、ずーっと一緒なんです。囲炉裏のある部屋で話をしたんですが、中山さんが席を外していたという場面は、ほとんどなかった。最大の魅力はそこにあるのかな。と思いました。一緒に食べて、いろんな話をするという構成要素がツーリズムという概念のコアにあるのではないか。 江藤さんが「ツーリズム大学」という名前に込められた意味、特にイメージされたのは、どんなものがあったんでしょうか。 江藤●ツーリズムとは、便利のいい言葉です。私どもの町は、本当にいろんなまちづくりをやってきたんですが、それをまとめるキーワードが分からなかった。そうした時に、何でも使える便利の良い言葉が入ってきて、「これでまとめてしまおう」という風にきた次第です。 宮口●要するに、できる他人が出入りして、良い風を持って来てくれる。お互いに鍛えられるというのが交流です。変わっていかないのは交流とは言わないんです。富山は変わらない人が結構多い。もう立派な家に住んで、車が何台もあって、この上何が要るんか?という人が結構いるので。 九州ツーリズム大学を立ち上げる時も、いろんな人が出入りして、東工大や早稲田の院生たちが彼のところへずっと寝泊まりしていて、一緒に考えてくれるとか、そういうことがありましたよね。 高峰●小国には「交流」という概念がベースに連綿とあって、「ツーリズム」に辿り着いている。城端町さんも、町の長期基本構想のコンセプトは「しあわせの交流舞台」となっていてピッタリですから、ツーリズムに取り組んでいただきたいと思います。 会場5●民泊にはすごく興味がありますが、やはり富山県の資質で、まず主人をどうくるめていくかがあるんです。だいぶん巻き込んできたつもりですが、「もう、いいやろう」という表情が顔に表れる。家庭が大事だと思うので、15人のメンバーの方が始める時、ご主人やお家の方はどういう感じだったのかお聞きしたい。 また、今日の城端の民泊のリストにはご主人の名前しか出ていませんが、安心院のパンフレットには女性の名前だけです。お世話するのは結局女性なのに、女性が前に出てこないのが富山県です。やはり女性の立場を前に出していただければと、城端町の方にお願いします。 中山●うちは、お父さんには一切やってもらいません。でも、お客さんが若い女性のときはすごいですよ。お酒の量が倍で、関わる時間も違います。歳とったお客さんだったら、すっと帰る。若い人がいようものなら、「まあどうぞ、まあどうぞ」と、キリが無い。もう機嫌がいいですよ。だから、若い女性に来てもらうといいです。 今の15人のうち、最初は4軒だけでした。「ミヤちゃんがあれだけ楽しんでるんなら」っていう人が段々増えてきたんです。皆さんご主人がとても協力しています。うちのお父さんが一番しないぐらいです。 私もよく、「お父さんがよく承知しましたね」と言われますが、本当は「お客さん来ないだろうから、一回ぐらい泊めてもいいか」と引き受けたのが本音です。だから、布団も昔の布団。器一つ買わずに、押し入れの中に入っていた引出物を出しただけで始めたんです。一銭の投資もないから、いつ止めてもいいですよね。 中山●最初は、お金をもらうなんて、もってのほかと思いました。都会に出ている親戚とかが、いつも夏休みに子どもを連れて5、6人で帰って来て、菓子箱一つで何日も賄う。そんな生活に飽き飽きしていましたから、人を泊めることはあまり好きじゃなかったです。 でも、一銭ももらったことがないから、「タダならやりますよ」と言ったら「タダですると長続きしない。お客さんが気を遣う」と会長が言うんです。結局、最初の1年間は、1泊朝食付きで3000円。夕食は周りの食堂や旅館で食べてきてもらうやり方でしたが、安心院には田舎料理の店がない。ファミリーレストランで食べるくらいならと、自分の家の料理に1品添えて、1000円で出そうというのが安心院のやり方です。 だから、本当に粗末なものを食べてもらってます。田舎に来て、重いせんべい布団を着て、粗末な料理を食べるのを、都会の人はとても新鮮に感じて喜ばれます。 高峰●安心院の別のところでは、ご主人が夕食を作ってくれました。奥さんは話し相手をして、12時近くになると「もう寝ます」と言って寝てしまう。なぜかと言うと朝食は奥様が作るから、という役割分担をされていました。ですから、いろんなスタイルがある。あとは無理強いせず、それぞれのご家庭の中でも、できることをやろうと割り切っていかれれば良い気がします。 中山●1対1だと夫婦喧嘩になりますけど、間にお客さんがいると1テンポおきますから喧嘩になりませんね。ちょっとぐらい腹が立って「お客さんが帰ったら言おう」と思っていても忘れてしまったりで、仲良くいくというより喧嘩はなくなりましたから、やっぱり夫婦円満にいくんですね。ホントに夫婦とも楽しんでやっています。 高峰●よく言われるのは、子どもの手が離れた中年以上のご夫婦が二人で旅をすると、奥さんがすごいツマンナイって言うんです。夫婦だけの会話では難しいというのが、日本の多くの中高年のご家庭ではないかなと思いますから、ぜひお客様を受入れることに取り組んでいただいて、夫婦円満に晩年を過ごすのが良いかもしれません。 高峰●こういう活動に対して、行政がどう関係し、サポートしていったらいいか。また、地域に行くと農協さん、森林組合さんとかの存在が大きいわけで、影響力をもつ既存の組織が、ツーリズムという事業に、どう関わっていくのが本当は良いのか。 小国の場合は「かなりのご予算が役場から出ているのかな」と思ったら、あまりないと伺ったので、実態をご紹介いただければと思います。 江藤●私どもは財団ですが、施設運営ももちろんやっております。財団をつくる時には町民の方が6割寄付しました。私が飲み屋に行くと、「お前、オレの金で飲んでるか」と言われたことも数多くあったんですが、ちゃんと貯金しております。まちづくりは、「参加する」という意識をどこで表すかがあるんですが、「お金を出す」というのは大きな参加の仕方じゃないかと思います。 農協、森林組合、商工会とか行政もすべて、既存の組織とは関わりを持たないのを基本にしています。持つと大変なんですよ。批判するわけじゃなく、なにせ新しい試みですから、既存の組織では話が通らないんです。「お互い距離を持ってお付き合いしましょう」という程度です。行政のサポートは、うちは結構スタンスがハッキリしてて、「お金は出すけど口は出さない」ところがあります。 江藤●実際には、中山さんのように実践される方と、私たちのように地域の中で創りあげていく立場があると思うんですが、どうしても仕掛け人というのが必要です。小さな町や村では、おそらく首長さんが非常に仕掛け人の立場にあると思うんです。首長さんの力、考え方、能力が、小さなまちではかなり大きく左右してきます。 また、小国では大抵、何かあると「江藤のしわざ」と言われます。仕業をする人たちがいないと、仕掛け人と仕事人だけではうまくいかないと思います。今日も城端を見せていただきましたが、そうしたあいまいな組織がないと、町も動かない。行政と住民だけでは育たないし、難しいと思います。そのTMOも、既存の人たちではダメで、違った組織体じゃないと動かせない。そういったものを立ち上げた方が早道だし、農家民宿にもそういう存在は必要になってきます。 また、町内でグリーンツーリズムをやるときの教育機関を含め、複合的な組織体やその連携を作らない限り、日本におけるこういった取り組みは非常に難しい気はしています。 それと、行政は平等主義があり、なかなか個人を応援できないんですが、これはどちらかというと個人の動きが非常に重要なものです。ですから私たちは個人を応援します。そういう組織を作っておかないと将来的に持続できないと思います。あと、行政の話には乗らないことです。 高峰●安心院には、グリーンツーリズム研究会の核に個性的な宮田会長がいるので、非常に面白く動いているのかな、という印象があるんですが、いかがですか。 中山●宮田会長はすごく思いが強くて、とても情熱家でやり手です。その方が言えば、みんな「会長があれだけ頑張ってるから私たちも頑張らないと。ちょっとツライけどやっぱりお客さんを受けようか」と思ってやってきました。 安心院の場合はドイツを見本としていて、ドイツに行くために、頼母子講のやり方をとりました。周りの人からお金を集めて積み立てて、行ける人から毎年ドイツに行こうとしました。でも、最初の年にお金が足りなかった。それを役場の方が耳にして、「勉強なら100万でも200万でも出そう」と言ったんだけど、みんなで相談した結果、「お金を出してもらえば何か言う。勉強しに行くんだから自分たちの金で行こう」としたのがキッカケで、『グリーンツーリズムは、町からのお金は当てにしない』という風にずっとやってきました。 今もグリーンツーリズムに町として出している金は、年間20万円くらいだそうです。町長さんも役場の職員も、「町民が自費で行くのに、我々が町の税金を使うわけにはいかない」とみんな自費で行っています。だから、これは良かったなあと思っています。 お金を出してもらわなかったのが、成功の秘訣じゃないかと思っています。でもやはり民間だけでは制限がある。また、行政が入らなかったら安心院はこれほど有名にならなかったと思うんです。今はみんな、行政にも感謝しております。 高峰●安心院には、商工“歓交”課ってのがあり、どう見ても役場の職員とは思えないようなタイプの人が担当です。どんな人がいるかも、非常に重要な要素のような気がします。 高峰●最後に一言ずつ。 宮口●ツーリズム大学の講座に半年間全部出れば20万円です。そうやって新しい人生を取り戻してみたいという人が、毎年何十人来てることを知って下さい。 それから、中山さんの方は、娘さんも老後ひょっとしたら加わる。江藤さんの方はツーリズムを請け負うプロとして生きている。ぜひ、そこへかける情熱を感じていただきたい。 小国町には今までなかったような職業の人がいっぱい生まれてきている。都会の一流大学や大学院を出たヤツも来ていて、仕事も色々複合的に派生している。山ん中で田んぼを耕して生きるだけでは、経済的な成果が得られない時代に、新しいビジネスを作っていると理解していただきたい。 江藤●経験から言えば、高い高いアンテナを持つことによって、いろんな情報や人が流れ込んでくる。都市と農村の共通のキーワードが初めて発見され、ツーリズムという、どちら側にも対等な利益が起こり得る言葉が生まれたことは非常に重要だと思います。ぜひこれを大切に大切にしていただきたいと思います。 また、安心院も小国も近いですから、来ていただければ非常に助かります。だって、ビジネスにならないとダメなんですよね。 中山●ぜひ、城端でグリーンツーリズム、農村民泊を楽しんでやってください。私たちも農業の傍らやっています。ここにたくさんの農村民泊ができることを、私も楽しみにしております。 高峰● 課題はたくさんあるんですが、精力的にこの活動をぜひ続けていただきたいと思います。■ |
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