[ 金沢便り2007.8月 ]
最初のページの金沢便りのバックナンバーコーナーです。
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8月31日(金) 産業観光
石川県でも今年から産業観光に取り組むことになっています。その打ち合わせで、中小企業団体中央会で議論。何が一番優先課題かというと、魅力的なプログラムづくりです。産業観光についてはお隣の富山県ではかまぼこ屋さんやますの寿司屋をはじめ、YKKなども行っており、しっかりしたパンフも出来ています。お客様がまた行きたいと思うような内容にするためには、見学や体験など核になることと、そこでのガイドの仕方が重要になります。単なる工場見学ではリピートしないでしょう。そこに魅力的な仕掛けがいります。そのためには事前に現場を体験して話をうかがい、ストーリーを構成する作業とガイド役の育成が必要です。準備に相当時間をかけないと魅力的なプログラムにはならない。お客様の満足度を高める工夫が常に付加されていく必要がありますね。

昼いただいた五福のおろしそば
8月30日(木) 常識を疑う
雨が降ったりやんだりで、一気に秋になったような感じです。まだ蒸し暑いですが、気分は秋ですね。先週までの晴天と暑さがうそのようです。変化が激しい時代になっているのでしょう。
新たな政策の可能性は、一番基本的な概念の転換によって可能になるのではないか。常識となっていることを疑うことから始まるとも言えます。例えば、土地の私有制を再検討することです。資産の相続は当たり前のことなのかどうか。個人財産という概念も法的な擬制に過ぎないことを再度思い起こすべきではないか。いつかは必ず死ぬ人間にとって永続的に所有できるものなどないはずだ。自らの肉体や命でさえもそうなのです。この厳然たる事実を前提に社会システムを再構想すべきなのではないか。
何も持たずに生まれてきた人間は、何も所有しないでも生きられることが理想なのかもしれない。それが最も幸せなことだと思うのだが、いかがであろうか。
8月29日(水) 雨の風の盆前夜祭
午後から、高山線沿線探検隊の取材のために富山に行く。最初は夢の丘牧場。千里駅で下りて行ける場所としては一番適当なところということです。但し、探検隊では車で移動ということになりそうですが、田んぼの中の道を歩いて行くことは可能で、それも面白いかもしれない。ちなみに、10月21日には、高岡市民歩こう会のウォーキングが千里駅から夢の丘牧場往復のコースで行われます。歩くことの重要性をもっと再評価すべきですね。そのようなことも含めて、探検隊の意義を明確にしておきたいものです。千里山荘の写真も撮影した後、番外編が行われる富山地方鉄道「上滝駅」周辺を見て回る。常願寺川横の用水沿いはきれいに桜が植えられ、遊歩道も整備されています。地元の人たちの散歩コースとして多くの人が親しんでおられるようだ。上滝駅は古く小さな駅だが、懐かしさを感じさせてくれます。富山に住んでいた小さな頃に隣の大川寺駅まで来て、その上にあった「大川寺遊園」に行ったことを覚えている。夕方からは雨が降ってきたが、八尾に移り探検隊の打ち合わせを行い、街を見て回る。ビストロ舘で夕食をいただき、諏訪町公民館での練習を一通り拝見。今昔かたかごで立ち話をした後、鏡町の前夜祭の様子を眺める。最後はおおつか茶舗で休憩して帰る。八尾は元気な人が多くて、それが大きな魅力ですね。

ビストロ舘の刺身

鏡町の前夜祭

おおつか茶舗でいただいたスイーツ
8月28日(火) 地域づくり
石川地域づくり協会の運営委員会があった。何が問題かがようやく分かったような気がする。石川県の地域づくりのためにどのような事業が必要か、地域から、地域づくり活動をしている団体や個人から発想できるか。地域づくり協会の活動がいびつになっているのは、事業の内容は参加団体のメンバーが参加した運営委員会で協議して決めているが、事業メニューそのものは、予算獲得のために事務局である県庁職員が提案していることに無理があるのだ。次年度事業の内容や今後必要な事業や施策について、運営委員会等でもっと議論すべきだ。その成果を次年度以降の事業計画、予算に反映させていくことが必要だ。うまく予算が獲得できるかどうかは、財政当局との交渉にもよるだろうから、結果についてまでは責任がもてなくてもよい。事業計画や施策を考える際に、当事者を交えた議論を行い、現場のニーズに沿った計画づくりを進めることが事業成果を生みやすくするのではないか。財政当局との交渉に自信をもって臨めるようにするためにも、現場に足を運び、当事者と一緒に施策や事業企画を考え構築することが有効ではないか。
8月27日(月) 風の盆前夜祭
今年初めて、風の盆前夜祭に出かけた。諏訪町ということで、月曜日にも関わらず多くのお客様がお越しでした。観光会館でのステージを見せていただいた後、ゆっくりと諏訪町に移動。月下美人の前で30分以上待って、ようやく街流しを拝見できました。その後、大勢のお客様がひいた後の通りの写真をとっていたら、最後に流しをしていただけましたので、お客様の少ない良い状態でおわらを楽しむことができました。おわらは、すぐ近くで見ることがよい訳でもなく、聞こえてくる演奏や唄を聞いているだけでもよいものです。いつも感じることだが、大勢の人が押し寄せる祭りやイベントについて、いかにしていくか、八尾だけでなく、全国の皆さんの課題のように思う。よい状態で楽しんでいただくためにはどうすべきか。主体にとっても、お客にとっても、重要な課題だ。適度な人数をそれぞれで設定してコントロールすべきなのだと思うが、いかなる手法を用いるかですね。

街流しの後の諏訪町通り
8月26日(日) 朝霧トマト
昨日のワークショップや懇親会の時にいただいたトマトが美味しかった。白鷹を出る前にその畑を見たかったので、大滝さんのトマト畑に案内いただいた。まだまだ、青い実がたくさんついていてこれからという感じであった。高原の寒暖の差の激しいところで作っている野菜や果物はおいしいはず。もっと積極的に売ってほしいものだ。直接販売を試みてもよい。フルーツトマトでもないのに甘みがあるし、深みのある味わいとも言える。帰りに「白鷹産直市場どりいむ」にも寄ってみたが、トマトがたくさん売られていた。地域の特産品として、十分存在感があることが分りました。白鷹や中山を活性化するために、できることはいろいろありますね。

トマト畑
8月25日(土) 中山地区での元気塾
朝早くに白鷹に戻り、中山地区での元気塾に出る。最初に濱さんと高峰から基本となる話をさせていただき、その後はグループに分かれてのワークショップ。地区の中の魅力ポイントを見て回り、プログラムのイメージを作っていただく。日常見慣れた風景を再評価していただくことから、新たな価値の付加が可能となる。よそ者の視点も重要であるので、もっと多くのよそ者を加えた活動が理想かもしれない。午後からはくりこま高原自然学校の佐々木豊志さんに講演をいただき、自然学校での活動のイメージを伝えていただく。最後はグループでまとめの作業をし発表を行う。今後に向けての話を最後にさせていただき、懇親会へ。芋煮会がメインであったが、美味しかった。永年作り続けてきた味は違いますね。これだけでも十分魅力のあるメニューです。

ホップ畑
8月24日(金) 山形へ
2泊3日の予定で山形の白鷹町と上山に行く。金沢を7時半過ぎに出て、白鷹町には13:30には着く。6時間ですが、途中、休憩したり、ガソリンを入れたり、昼食も食べていますので、走行時間は5時間程度ですかね。白鷹町役場で打ち合わせの後、旧中山小学校活用検討協議会に参加。白鷹山の上から、眼下に中山地区を眺めるが、素晴らしい眺めです。協議会では、地元中山地区の意向を早めに明確にすることが先決であることが確認される。元気塾での議論が重要な意味を持つということです。夜は上山に行き、商店街の方々との意見交換と懇親会に参加。本陣であったお宿に泊めていただく。上山温泉の多くは暑いのだが、珍しく適度な温度であった。木造の古い建築はそれだけで価値があり。料理での地域性の表現を試みると価値が高まると思われるのだが、いかがであろうか。

眼下に中山地区を見下ろす
8月23日(木) 八尾風便りWeb版
先日から何度か八尾にお邪魔して取材したお店のページができましたので「八尾風便りWeb版」に追加いたしました。まだ、追加修正すべき点もありますが、風の盆前夜祭もスタートしていますので、アップしました。裏通りにあり、探さないとたどり着けない店もありますが、電話で確認して下さい。詳しい住所も入れてありますので、ネットの地図サイトで探すことも可能です。今回は11店舗を加えましたが、いずれも魅力的な方がいる面白い店です。今後も追加していきたいものだ。
8月22日(水) 秋の気配
雷鳴が轟き、激しく雨が降る、そんな天気が2日続き、にわかに秋の気配が漂ってきています。先日までの猛暑から一転して涼しくなってきました。夜は窓を閉めないと寒く感じるくらいです。このまま気温が下がって欲しい。異常に暑い日々が続いていました。温暖化が確実に進んでいると感じる今年の夏でした。秋のお祭りシーズンに向けて、気候が安定するためにも、一度雨がしっかり降らないといけませんね。
8月21日(火) 魚屋さんが始めた料理屋
能登町で「さしみ屋」というコンセプトで実験事業を続けていたが、その成果として、下平鮮魚店さんが、店を改装されて、食事もできるようにされた。今日取材した八尾の「ビストロ舘(たち)」も同じようなお店です。お店の建物の上にはたち林商店との文字も残っており、かつては魚屋・食料品店であったことがうかがえる。最初にお邪魔した時は、一部だけ飲食スペースになっていた。カウンターに10人弱の人間が座れる程度からスタートし、残りの部分は商店のままだった。3年前に全てを飲食店にされたとのこと。今でも市場で魚を買う権利を持っているので、安く仕入れることも、浜に直接注文して、これはという魚を仕入れることも出来るとのこと。人気のおわら定食は一品一品づつ、手作りしたものが少量で出てくることが魅力だ。お話をうかがい、安心しておすすめできるようになった。前面の大きな板戸は裏にあった蔵についていたものを活かしておられます。一見の価値がありますね。

舘のおわら定食
8月20日(月) 通夜
門前の平田信介さんの通夜に出かけた。大勢の人が詰めかけており、立っている人もいた。平田家は門前では古い家のようで、地震で全壊した興禅寺の檀家でした。総持寺からも僧侶が来ており、最後は僧侶たちが円を描きながら、経を読み続ける曹洞宗独特のスタイルでした。52才で逝った当主の後に残されたのはおばあちゃんと奥様、そして、お子様たちであった。皆さんで力を合わせ、たくましく生きて欲しいものです。通夜に行く前に輪島に寄り、中島酒造も訪ねたが、奥の蔵の多くが撤去されており、これから再建の見積もりを出してもらうとのこと。いろいろあったようで、今後の展開は不透明な印象でした。建設費用は公のお金を当てにすることはいけないという話もあるが、現実的には造り酒屋としての再建は難しいのかもしれない。災害被害者支援の制度上の問題がありますね。住宅などの再建も公のお金で行い、賃料を払ってもらう形にすべきではないか。。

昼食べた古納屋のざるうどん
8月19日(日) 問力
朝一で金沢問屋センターで行われた夏祭りの様子を観に行く。9時からのセレモニーには、スタッフの皆さんが揃いの赤いTシャツを着て集まっておられました。その背中には、「問力」の大きな毛筆の文字。理事長が書かれたとのことでしたが、意味深い感じでした。問屋の力を示す、問う力が重要である、など色んな意味が込められているようです。赤はエネルギーを象徴する色でもあるでしょうから、問屋の力を示すということが強調されているのかもしれません。確かに目立っていました。可能であれば、Tシャツの販売もして欲しかったですね。このようなイベントも、新たな商品開発のきっかけにできればよいのではないか。

揃いのTシャツの背中
8月18日(土) 平田信介さん
門前の星野さんから電話をいただいた。悲しい知らせだった。総持寺通りで洋品店を経営していた平田信介さんが亡くなられたとのこと。震災直後も、シャッターを半分閉めたまま、営業を続けておられたから頑張っているなという印象があったのですが。震災は多くの人にストレスを与えているのでしょう。今回のような被害に遭われた人へのサポートの仕組みをしっかり構築する必要があります。平田さんとは門前で仕事をさせていただいた20年前程から数年、頻繁にお会いしていました。星野さんと一緒に行動されていることが多く、当社にも何度か来られています。一番記憶に残っているのは、「日本海文化交流会議」の懇親会で最後の挨拶をしていただいたことですね。相当緊張されていましたが、堂々としていたことを覚えています。享年52才、同じ年齢でした。ご冥福をお祈りいたします。
8月17日(金) ハマダ農園
能登に果物の買い出しに行く。まず、竹森正伸ぶどう園でぶどうを買う。デラウエアから大粒のぶどうたちになり、いろんな種類を楽しめる時期になってきています。次に下道を走り羽咋まで。ハマダ農園(羽咋市尾長町ト72 TEL 0767-26-1225)を訪ねるのは久しぶりのこと。10年近くのブランクがあるかもしれない。『味人めぐり』(平成10年3月発行)に登場いただいているが、その取材をしていた時と、その後に一度訪ねたことがある程度だ。ハウスまではたどり着けたが、集落の中の自宅までは分からず、携帯に電話してナビゲートしてもらう。納屋まで行って、昔の記憶がよみがえりました。元気のよい奥さんは東京に里帰り中とのことでしたが、ご主人は40歳をこえたとは言え、まだまだ若い。購入したメロンは主に奥さんが世話をされているとのこと。モーツアルトを聞かせているかどうかを確認し忘れたが、ビニールハウスは10棟以上あり、専業農家として頑張っていることが伝わってきました。夕方からは、坂さん、田丸さん、田鹿さんたちが来社。主に能登半島の振興について意見交換。意欲の高い若者たちのネットワークに期待したい。

ハマダ農園のメロン畑
8月16日(木) 異常の日常化
異常に暑い日が続いている。埼玉県熊谷市、岐阜県多治見市では観測史上最高の気温40.9度を記録、熱中症で亡くなる人が全国で出ている。北極海では海水温の上昇が続いており、氷の面積が予測を遥かに超えるスピードで減少を続けているとのこと。世界的な海水面の上昇も確実に進みそうです。これまでのような化石燃料を大量に消費し、エネルギー消費の多い暮らしや生産体制の継続は難しく、路線転換を迫られているように感じるのだが。異常な事態の日常化に、感度が薄れていくことがこわい。
8月15日(水) 終戦
終戦の日という実感は遠い過去のものとなっているのかもしれない。戦後生まれの人の比率が高まれば、実体験として終戦の日を知らない人がそれだけ多いということになる。しかし、戦後世代にとっても、戦争や戦争中に行われたことについて考える日として貴重な機会である。8月6日のヒロシマ、8月9日のナガサキと、暑い8月はこれからの国際社会のあり方や平和について考える時と言える。もちろん、12月8日の開戦日においては、どのような決定プロセスを経て戦争が始められたのかを検証すべきであろう。同じようなことを繰り返さないと、活動を続けてきたことが戦後の日本の歩みであるなら、日本の経験してきたことをもっと世界に伝え、主張していかねばならないのではないか。モデルとなる部分と反面教師となる部分と、いろいろあるであろうが、正直に伝えることが国際的な信頼を獲得することにつながるであろう。全国戦没者追悼式での式辞を読んで、表現の違いに込められた想いを感じた次第である。
8月14日(火) とんかつ蔵
夕食は伏見新町のとんかつ蔵(金沢市伏見新277-2 TEL 076-244-4511 月曜定休 サンピア泉ヶ丘横)に行く。6時を過ぎると予約でいっぱいとのことで、5時には店に入り1時間で帰る。それでも十分でした。昼食のためには何度も行っていたが、夕食のために家族で出かけたのは初めてでしたので、一通りのものを試したが好評でした。ちなみにご主人は八尾の方とか、店内は昔から禁煙です。

刺身の盛り合わせ

焼き茄子

大根おろしがいっぱいの磯エ門
8月13日(月) 墓参り
毎年 恒例の墓参りに七尾まで行く。妻の実家の墓が七尾市内の本龍寺にあるので、毎年欠かさずお邪魔しています。お墓をきれいにして、花をいけ、ろうそくと線香を立てて、ご住職におつとめをしていただきました。大広間に珍しいものが掛けてあるということで拝見させていただきました。先の大戦で出征していた檀家の方が持って帰ってきたものとのことです。製作についての詳しいことは分からないが、いろいろな接点があったことを想像させてくれる品ですね。この本龍寺さんでは、おばあちゃんと、父上の葬儀をさせていただき、お世話になったという記憶のあるお寺です。

本龍寺で拝見した刺繍絵
8月12日(日) 「築地魚河岸三代目」
小学館の『ビッグコミック8.25』(8月10日発売)の「築地魚河岸三代目」は能登が舞台です。取材に来られた際に、数馬酒造で打ち合わせに出くわしたが、どのような作品になるかはよく分かっていなかった。「築地魚河岸三代目」とは一昨年のシーフードショーで名刺交換させていただいたことがあったし、その奥様の平野文さんは能登半島地震の際に、ブログで応援メッセージを書いて下さっていました。今回の作品では門前の星野さんや富来の沖崎さんと思われる人物が登場します。25日発売の号に続きますので、両方をお買い求めいただき、ご覧いただければと思います。

ビッグコミック8.25号
8月11日(土) 康國寺
出雲市在住の太田さんに朝から、出雲を案内いただく。最初にご案内いただいたのは、万九千社(まくせのやしろ)。神在月に集まられた神々は出雲大社、佐太神社、万九千社などの神社に滞在の上、神議されるという。万九千社では新暦の11月26日夕暮れ、出雲からのお立ちの時が来たことを告げる「神等去出祭(からさでさい)」が行われ、神々は直会の後、旅立たれると言われ、この地を「神立(かんだち)」というそうです。次に、康國寺に行く。アメリカの庭園雑誌「ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング」に紹介されたようで、外人の旅行者も訪ねて来られるとのこと。庭そのものはこじんまりとしているが、背景に広がる池と山に連なって見えて、雄大な庭園に見えます。一見の価値有りです。妙心寺派のお寺ですが、本堂の前面に大きな鏝絵の額が二つ掲げられています。いいものを見せていただきました。

康國寺の庭
8月10日(金) 出雲の魅力人
朝から松浦さんの車で出雲に向かう。最初に平田の木綿街道で高松奈津子さんと合流し、小林牧場に行く。高松さんが半年、研修させていただいていたという。今もアイスクリームなどは小林さんの牛乳を使っているとのことです。小林さんは乳牛を150頭以上飼っている中堅の酪農家だ。しかし、最近の飼料代の高騰(バイオ燃料の原料として、とうもろこしなどが使われ、飼料に回らなくなっているようだ)により、経営は苦しくなるばかりとのこと。直接、消費者に現状を知っていただける機会を持ちたいと言われていました。将来的には直接、生活者に出会うための場として、ソフトクリームなどから始めるとよいのではないか。木綿街道の一角でもよいし、牧場の入口あたりでもよい。もちろん、牛乳も販売すればよい。今は全量、中国酪農に卸しているようだが、分けて殺菌して下さることも可能なようだから、殺菌設備をいれなくても、自分たちの牛乳を使うことも扱うこともできそうです。牧場は平田の街から近く、小高い山の中にあり環境は心地よい。高松さんのお店「和らぎ処・紡」で一服し、彼女と別れ、太田に向かう。福間祐子さんに大森を案内してもらうためであるが、駅前の「あいむ」というレストランで昼食をいただく。大森までは太田の駅前から10分程度。世界遺産登録の効果は高いようで、平日ですが人は多い。大森の古い街並を歩いて、群言堂・ブラハウスまで行く。途中、福間さんたちが研究されている鏝絵のある西性寺を拝見。経蔵に描かれている鏝絵は立派でした。大森の街は木造の古い家が並び、道路の端には用水に水が流されています。郵便局では吉田満寿美さんという彫刻家の作品展をされていました。すぐ近くに自宅があり、お邪魔してお話をうかがう。ご主人の正純さんは「鉄人」と呼ばれ、鉄の彫刻作品を作り続けておられます。地元で空間づくりをされている棟梁に、阿部家を見せていただく。宿泊可能な素晴らしい空間づくりを続けておられます。最後に銀山の坑道にも入ってみたが、涼しく別世界でした。夜は大社に行き、大〆で神在月サミットの打ち合わせ。多くの皆さんにお集まりいただき、楽しみになってきました。

小林さんご夫妻

大森の棟梁を囲んで

大社での懇親会
8月9日(木) 松江へ
久しぶりに松江に行く。神在祭が行われる佐太神社に連れていってもらう。出雲では、出雲大社をはじめ多くの神社で神在祭が行われています。その一つが、松江の郊外にあるこの神社です。11月20日から25日まで神在祭が行われます。主祭神は佐太大神(猿田毘古大神)、日本海に面する加賀の潜戸で誕生になり、出雲四大神の一柱として崇められてきた。導きの神、道開きの神、福の神、長寿の神、陸海交通守護神、鎮守の神として信仰されてきたとのことです。松江では、お城のそばの武家屋敷群の一角にある「縁の宿」まで行く。あいにく閉まっていたが、古い屋敷をNPO法人森の一滴がお宿として運営されています。夜は駅の近くの遊食庭(松江市東朝日町108 TEL0852-59-3833)で県庁の方々と楽しい懇親会でした。

佐太神社
8月8日(水) 八尾の人めぐり
八尾に朝からお邪魔して、商店でお話をうかがって回る。水上履物店でおばあちゃんが仕事をされる様子を拝見しながらお話を聞いていたが、いろんなお客さんとの出会いがあって、止められない仕事ですね。座敷にも入れていただき、庭を見ながらお抹茶をいただく。飲みやすいお茶でした。次に城岸工房の城岸徹さんにお話をうかがう。おわらの踊りの名手として有名であるが、おわら人形作りの名人でもあります。お話が面白く尽きない。午後からは今年2月に開店した長江屋豆腐店にお邪魔した。長枝春一さんと美千子さんご夫妻は豆腐づくりはまったく素人。そんな二人が豆腐の店を開いたという珍しいケースであるが、こだわりは並大抵のものではない。生搾の製法や、富山の大豆、能登の天然にがりを使用するなど、既成の概念にとらわれない仕事の仕方に美味しさの秘密がありそうです。八尾には魅力的な人がたくさんいらっしゃいますね。

水上のおばあちゃん

城岸さん

長江屋豆腐店のご夫妻
8月7日(火) 能登に人財誘致を進めるために
午前は能登町商工会で打ち合わせ。昼はしたひら鮮魚店で刺身定食(950円)をいただく。いつ食べても美味しい。午後は内浦庁舎に移り、雇用創出事業についてのアイデア出し。具体的に事業を構築する上で重要な視点を明確にして取り組んでいただきたいものだ。能登に移り住んででも職業体験研修を受けようというためには、安心できる受け入れの仕組みを構築しないといけない。それと、受け入れしてくれる企業も事業に取り組みやすい制度設計が不可欠だ。2年前にとりまとめた定住促進調査事業の成果が役立つ。もっと、調査レポートが活かされるべきだと痛感した。

したひら鮮魚店の刺身
8月6日(月) にんげんをかえせ
  ちちをかえせ ははをかえせ
  としよりをかえせ
  こどもをかえせ
  わたしをかえせ わたしにつながる
  にんげんをかえせ
  にんげんの にんげんのよのあるかぎり
  くずれぬへいわを
  へいわをかえせ
         『峠三吉原爆詩集』より
広島に原爆が落とされたこの日には、峠三吉の詩を読み返してみるのもよい。多くの写真集や小説、体験記も公にされています。学生時代に多くの書籍を拝見し、強烈な印象が残っています。広島を訪問したのは最近のことであるが、資料館やいわゆる原爆ドームも見学し、当時の様子を確認することができました。忘れてよいことと、忘れてはならないことがあると思う。
8月5日(日) 正直な話
川北温泉クリニックの介護病棟に入院している伯母さんの様子を見に行く。相変わらず元気で安心しました。伯父さんが亡くなって以降、一人暮らしなので、ちょいと不安があります。一人になると寂しいものだとしみじみ言われていました。公民館などで定期的に高齢者が集まって会食するような機会があるとよいのだがというアイデアも素晴らしいように思う。いわゆる独居老人が増えていますので、近所の人たちとの関係性を深めることを基本に発想すべきかもしれませんね。大都会とは異なる近所付き合いをもっと重視すべきなのではないか。金沢にいても、隣近所の家にお邪魔することはまずない状況を考えると、親しい関係性がどこかにあることも大切なように思う。川北からの帰りに辰口の吉川農園に寄りメロンを買う。フルーツトマトは在庫が少なく、スーパーで売っている袋程度をいただいて帰る。フルーツトマト狩りも人気なようで、よいことです。
8月4日(土) 竹森正伸ぶどう園
台風も遠くを通過し、石川の農家の皆さんにとって大きな被害もなく何よりでした。そんな様子を確認すべく、金曽農園竹森正伸ぶどう園に出かけた。竹森さんのところでは夏休みのバイトのお嬢さんたちも加わって一番忙しい時期を迎えているようです。収穫してきたぶどうの房から痛んだ粒などをはさみで切り取り、その上で、一房づつ袋に詰めます。それをさらに箱に詰めて出来上がりですが、なかなかの作業工程です。冷房の効かない作業場では体力勝負のところもありますね。学生時代にぶどう園でバイトしていたことが懐かしい。一房のぶどうにも多くの手間がかかって食卓まできていることを想像しつついただきたいものです。そう言えば、竹森さんのところのホームページは1年以上、止まったままになっていますが、そろそろ復活させましょうとお誘いしています。2003年、奥様が書かれる文章が魅力的だったので様子を観に行き、それからのおつきあいですから、貴重なメディアです。ブログも書かれていたのですが、それも・・・。

収穫されてきたぶどう

きれいに袋詰め

ぶどうの詰め合せ
8月3日(金) しん馬
台風5号の接近で天気が怪しかったので、昼は事務所の近く久安のしん馬に行った。住宅地の中にあって分かりづらいが、隣には学童農園があってゆったりしていて心地よい。田舎蕎麦風のそばの大盛りを注文する。大きな皿に3つの山に盛り込んであり多いと感じたが、食べてみるとそれほどでもなく程よい量でした。午後からは金沢大学経済学部の地域経済情報センターの皆さんがお見えになった。奥能登で行ってこられた地域経済塾の今年の内容についての相談であったが、成果が地域に残るような講座を期待したい。

しん馬の手打ちそば
8月2日(木) お話をうかがう
八尾のお店のお話をうかがって回る。最初は「いやま」さん。最近店を直されたのですが、以前は見られなかった中庭が拝見できたり、2階にも展示スペースが出来ていて、いろんな活用が可能そうです。若奥様は富山でお店もされているが、わざわざ着物でおつきあいいただきました。着物を着て八尾のまちを歩く、そのための拠点になっていただけるといいですね。2軒目は「そうけじま」さん。洋装品店だった店を和風の手作りの店に変えられた。多くの商品は古い着物などを活かして手作りした商品です。店の奥でミシンをかけておられますので、リアリティアがあります。靴を脱いでゆっくりできるのが魅力ですね。昼は風庵で手打ちそばをいただき、最後に「今昔かたかご」にお邪魔した。住宅の玄関先と2階の前面の部屋を展示スペースにして、奥様が選んで仕入れてきた商品が並べられています。1階の展示スペースの奥には座敷があるので、そこに座りこんで色んな話をしていくお客が多いとか。たしかに落ち着ける空間でした。今年一番の暑さでした(富山で38度とか)が、玄関から中庭に抜ける風が心地良かった。これまでにもお店はのぞいたことはあっても、まとまったお話をうかがうのは初めてのことなので、発見することが多くよい機会になりました。今日取材したことを近々に「風便りWeb版」にアップしていく予定です。お楽しみに!

そうけじまさんの店内
8月1日(水) 柏崎も営業再開
柏崎観光協会からメールをいただいた。営業再開情報を集約してページを作って下さいました。柏崎市と同様に、トップページそのものを復興情報「がんばろう!輝く柏崎」にしてあります。分かりやすさという点では徹底しています。次はそれぞれの宿泊施設、飲食店等のページにおいても営業再開情報を発信していただくことが期待されますし、それらのページにリンクを張っていただくとよいですね。一覧表にしてくださっていますので、詳しくは個々のホームページやブログでご確認下さい。当方が作成しているページで可能な範囲でリンクを張りました。状況は刻々と変化していきますから。
さらに前の金沢便りはこちらをご覧ください。

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