[ 金沢便り2006.8月 ]
最初のページの金沢便りのバックナンバーコーナーです。
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8月31日(木) 能登の風景
能登をめぐって魅力的な風景を撮影してまわる。途中、門前の手仕事屋によってもりそばをいただく。主人の星野さんと少しばかり話をしてから次のポイントへ。能登には都会の人にとって癒される風景がいっぱいあるとのことであったが、地域で暮らす人間にとっても、ここぞという所がいくつもある。自然が生み出した素晴しい眺めもあるが、そこに暮らす人々の日々の営みがあってこそ形成されている風景が、より魅力的である。環境と人の技が織り成すもの、それが温もりを与えてくれているようだ。例えば、幹線道路から入った山裾で見られるのは、先人達が営々と田を造り、用水を引いて、水田を作り続けてきたからこそ、形成されてきた眺めだ。山裾に鎮座する家も、人々が維持管理を重ねて守ってきたもの。そのような人の営みが感じられるものこそ尊いように思う。

珠洲の末政さんの自宅と水田
8月30日(水) 空白がないと創造的になれない!
テレビで聞いた話しであるが、名言だ。自戒を込めて噛みしめないといけない。創造的な仕事を期待するならば、そのような環境を用意すべきだし、自らそのような状況をつくることだ。それは何かを断ってでも、確保すべきではないか。自分にとって価値が感じられないことは断る勇気が必要だ。そのかわり、これはということについては徹底してつきあう、仕事として完璧なものを目指して取り組むこと。限られた時間の中で、誰とつきあうか、時間を共有するか、その選択ができるようにするためには、時間を空けないといけない。自分でなくてもできそうなことは断り、自分でないと!と思えることをしていくべきではないか。創造力を必要とする仕事を取りにいくべきだ。
8月29日(火) デザインの価値
石川県デザイン展のあり方についての検討委員会にゲスト参加。地域の産業振興にとってデザインが果たしている役割、意義を再評価することがまず必要だ。一次産業を含め、あらゆる産業にとって、デザインは商品や企業、事業の価値を高める上で重要な役割を果たしてきた。そのことに価値を認めていただけるからこそ、一定のデザイン費を払っていただけたはず。しかし、現状はその対価が少ない。仕事は長時間労働になり、極めてハードで、給料は安い。その現状を改善するための展望が見出せない限り、デザイン産業の振興もあり得ないのではないか。デザインの仕事はそんなものと諦めていては、モチベーションは高まらない。よりよい仕事をする環境、条件を自ら獲得する努力をしないといけない。デザイン業界の現状を踏まえ、少しでも明るい将来展望を見出せるようなプランが示せなければ、業界としてのパワーは高まらないであろう。デザインとは、お客様がいて、お客様にとっての価値を産み出し、売り上げ・利益を生み出す仕事だ。デザインとは対価をいただいてするビジネスであり、作品づくりではない。そのことを基本に、デザイン展のフレ−ムを構想すべきではないか。
8月28日(月) 政策形成
自治研修センターで政策形成研修の講師役を務める。2回目なので、最初にこれまでにまとめたことをプレゼンテーションしてもらう。気付いたことをアドバイスし、後はグループワークで再検討を行う。個別にグループを回り、課題の多いところや頓挫している点について、意見交換。魅力的なコンセプトをつかんでいながら、コンセプトを基点にした展開がうまくいかないという、もどかしさもあるが、コンセプト発想のコツをつかんでほしい。徹底してひとつの概念にこだわり、そこから、いろんな可能性を広げてみてほしい。それを体系的にまとめることができれば、面白いものになりうる。この研修を通じて政策形成のポイントをつかんでいただければよい。地域の政策形成力が高まらないと、地方分権も実現されない。地域から新しい政策を提案・実行し、成果のあった政策は他の地域にも広げていくということが理想である。研修において悩んだグループほど学ぶことが多いはず。地域の未来は彼等のような若手の構想力にかかっている。我々は触媒としての役割をどこまで果たせるかだ。
8月27日(日) 片山津
由布院の中谷健太郎さんの従姉妹・中谷芙二子さん(中谷宇吉郎さんのお嬢さん)と片山津を見て回る。芝浦工業大学の学長さんや建築家、芸術家の先生方も一緒だ。最初に柴山潟の屋形船に乗せていただき、湖上からまちを眺める。ビルが林立する様は美しいとは言いがたいが、全国各地で見られる風景でもある。次に下水処理施設も見学させていただく。汚れたものをきれいにして環境に帰す仕事は貴重であるが、目立たない。隣の雪の科学館には何度もお邪魔していたが、下水処理施設であることに気づいたのは初めてのこと。もっと存在を主張してもよいのではないか。今回、片山津の中谷家のご当主にも御会いできました。中谷宇吉郎さんの一族らしく、宇一郎さんとおっしゃいます。片山津の再生は地域の人達の意欲にかかっているが、そのような可能性を少しは感じることができるよい機会でした。

雪の科学館の中庭
8月26日(土) 劉さん御夫妻
留学生の高さんと、台湾から北陸先端科学技術大学院大学に留学してきている劉さん家族と一緒に会食しながら、いろいろお話をうかがう。ご主人のワンさんは金沢大学大学院を卒業し、富山の企業にお勤めです。現在は単身赴任で、毎週金沢に戻ってきておられます。劉さんは知識科学研究科で子どもの創造力を育むIT活用方法について研究されています。同じ誕生日のお子さま2人を抱えて、研究と育児に励んでおられます。こちらでの暮らしをエンジョイされているようで、彼女が作成しているホームページには、北陸各地を観光した写真がいっぱい紹介されています。彼女は写真と原稿を書くのがお得意のようですので、台湾人向けのWebサイトの制作にご協力いただけそうです。ワンさんは留学生や台湾から北陸に来られた人達とのネットワークをお持ちです。心強い協力者の登場です。高さんは9月に台湾に帰られますが、大学を卒業後に再度、金沢に来てくれることを期待していましょう。
8月25日(金) ユース丸
大沢野細入商工会で全国展開支援事業のミーティング。事業のフレームと高山線沿線探検隊のイメージをお伝えする。ミーティングの後、参加されていた「ユース丸」さん(国道41号線を高山に向けて南下し、北陸電気工業を過ぎて、少し行った右側。富山市上大久保1601-2、TEL076-467-1714、店内禁煙)にお邪魔して個別にお話をうかがう。こだわりをもって、安心安全な食べ物を提供することを追求されています。無添加の手作りケーキや地域の素材が活かされたランチなどが人気のようです。残念ながら、お店の外観は船の形をしており、そのようなこだわりを訴求するようになっていません。店内にはお子さま連れでもくつろげるように小上がりも用意されていますが、外観からは意表を突かれた感じがします。別室はさらにゆったりとした空間になっていて、会食にも十分活用できそうですね。探検隊の際の食事処にしていただきましょう。健康に良いと言うラカン果を使ったソフトも美味しかった。

ユース丸のラカン果を使ったソフト
8月24日(木) 個店の力
午前中はギャラリー高瀬川や藤芳カメラさん、中町商店街の事務局にもお邪魔してお話をさせていただく。昼は羽根屋さんでおそばをいただく。石臼挽きのざるそばを試してみる。出雲そばのイメージが強いのか、多くのお客さんが来ていました。最後に中町の旭日酒造さんにお邪魔してご主人と立ち話。駅前のホテルまで来ている1日400人と言われる旅の人をいかにお客様に出来るか、と言われていた。問題意識は同じようですので、連携して活動すべきですね。美味しいお酒を造られています。旅の人の立ち寄りを促進するために少しお店のレイアウトを変えていただくだけで、もっと魅力的なポイントになります。

羽根屋の石臼挽そば
8月23日(水) 東京発出雲行き
午前中はコーディネーター研修会の全体会議。昨日の分科会報告と、参加者から事前にいただいた質問に答えるだけで終わってしまう。その後、会場から浜松町まで歩き、モノレールで羽田へ。羽田から初めて飛行機で出雲に飛ぶ。さすがに楽だ。夕方には出雲につき、商店街で打ち合わせの後、夜に勉強会。女性経営者も参加して下さるので話が前向きになりやすい、懇親会にも参加いただき、遅くまでいろんなお話をうかがうことができる。昔から同じ地域で生まれ育った人達の集まりであるが、どれだけステップアップを触発できるか。彼等の中から意欲的な動きが生まれることを期待していよう。出雲市駅周辺のすべての商店街にエリアを広げて活動を深化すべきだと思う。すべきことは単純明解である。魅力的なお店の情報をまとめて、駅周辺のホテルや観光案内所等で配っていただくことと、事前情報としてネットで情報を発信し続けること、そして、情報誌等での記事化を促進することだ。

YAGURAでいただいたつるむらさき
8月22日(火) コーディネーター研修会
東京の虎ノ門パストラルで地域活性化センターのコーディネーター研修会がある。昼前に会場入りし、昼食を兼ねて事前打ち合わせ。午後から、2つの分科会がをあり、その一つのサブ講師役をつとめる。コーディネーターは滋賀の織田さんだ。フードピア金沢の事務局時代からの付き合いだから長い。地域経営と指定管理者について議論。管理という概念よりは経営という概念で、施設に関わるべきでしょうね。少なくとも私が関わってきた施設については、地元の人々が頑張って経営参画しているところが回っています。懇親会の後、明日の進め方について、事務局も交えて打ち合わせ。一切パストラルから出ずに早めに寝る。

最初の問題提起を行う織田さん
8月21日(月) 古川通泰展
八尾で夕方から高山線沿線探検隊の打合せがあったので、風の盆前夜祭を見て帰る。上新町のぎゃらりー翠華堂では「古川通泰展」(8月20日から9月4日)を行っていた。古川さん御夫妻が一緒におられたので、色々お話をうかがうことができました。独特のタッチでキツネを描かれた作品が多いが、八尾の山奥の桐谷にアトリエを構えられてから変化した作品もあって、十分楽しめます。生のエネルギーが溢れた作品が個人的に好きです。吉田桂介さんとの旅の話は面白い。再度、桂介さんのお話もじっくりうかがっておきたいものです。

古川通泰さんの作品
8月20日(日) 山中温泉・ろくろの里
山中温泉に打合せに行ったので、温泉街を抜けた奥にある菅谷ろくろの里の「山ぼうし」で手打ちそばをいただく。民家を改造してそば屋にした感じで、座敷でそばをいただけます。数年前、この地区の活性化の検討会に継続して呼ばれて来ていたが、その段階で話し合っていただいたことが実現されてきているようで、うれしいですね。ろくろ挽きの工房など漆器関連工房が多いので、それらを見て回れるようにすべきであるということが提案に一つであった。さらに、休憩や飲食ができるようにそば屋などを設けるということも柱に盛り込まれていたはず。「ろくろの里」としてマップを作られ、手打ちのそば屋も出来ています。議論している時の乗りは良くなかったが、結果的には、いい形で展開して下さっています。よいことです。

山ぼうしのそば
8月19日(土) 才願豊さん
門前の才願豊(さいがんゆたか)さんが亡くなった。54才でした。総持寺の門前のそば屋・手仕事屋で何度もそばをいただきながら話をうかがったものです。それも奥の茶の間が多かった。手仕事屋の主人の星野さんの親友で、パソコンやインターネットに関しての先生役でもあった。いろいろあって、役場の仕事をしなくなった後も、貴重な役場内のネットワークでした。写真提供のお願いをした際も、担当者にわざわざ手配して下さっていた。人柄のよい、やさしい人でした。お通夜に出掛けたが、懐かしい顔が揃っていました。
8月18日(金) デザイン
デザイン業界のあり方について、石川県デザインセンターで議論。デザインは商品や事業、商店、企業、地域などの価値を高める上で重要な役割を果たしている。そのことへの理解がもっと必要である。そうでなければ、デザインという仕事への対価が増えない。今の状況では、後継者はそう簡単に出てこないであろう。仕事がハードであるにも関わらず、デザインに支払われるお金は安い。そのような状況では産業的な位置付けは難しい。デザイン産業の振興!といくら叫んでみても、担い手は増えない。まず、そのような構造的な問題を解決することに注力しないといけない。デザイン事務所の経営問題であると同時に業界の問題として真剣に議論しないと、将来展望は見えない。展望のないところでモチベーションを高まることは難しい。構造的不況業種ととらえるような問題意識が必要だ。地域経営にとって重要な仕事として、業界の再構築を図るようなアプローチが必要ではないか。デザインの意義は価値を創造すると同時に、出会いを創出し、継続する関係創造のお役に立つことにある。
8月17日(木) 東鳴子温泉
秋田の高橋さんに、東鳴子温泉経由で仙台空港まで送っていただく。東鳴子温泉では久し振りに旅館大沼の大沼伸治さんに話をうかがう。1昨年2月に訪ねて以来、2年振りのこと。「GOTEN GOTEN2006アート湯治祭」の準備のために来ていたアーチストたちを紹介される。作曲家の大場陽子さんも同席いただく。「田んぼ湯治」も順調に継続され、充実してきているようだ。取材も多く受けているようで、紹介された記事をいくつも拝見できました。大沼さんは、楽しみつつ、地域を魅力的な出会いの場にすべく、活動されています。彼の人間的な魅力もあって、面白い人達が集まって来ていますね。1時間もない再会でしたので、今度は「田んぼ湯治」の体験にお邪魔したいものだ。

大場さんと大沼さん
8月16日(水) 西馬音内盆踊り
西馬音内盆踊りを見学するために秋田県の羽後町に行く。八尾で拝見はしていますが、本場で本番を見るのは初めてのこと。金沢を8時に出発。秋田からわざわざ迎えに来ていただいた高橋さんの車に、西インターレストハウスで拾っていただき、高速で秋田を目指す。新潟県の途中からは一般道をひた走り、山形県鶴岡市の「大松庵」でそばをいただく。さらに、山形高速に一部乗り、一般道を秋田を目指す。鳥海山を巻くようにして眺めながら走り続けて、目的地近くに到着したのは、16時半ぐらいであった。平鹿町の「ゆっぷる」というりんご園に囲まれた温泉に入って疲れを癒し、さらに十文字町の高橋さんのご自宅で休憩。西馬音内に移って夕食をいただき、目的の盆踊りを見学に歩いて行く。ご主人に案内いただいたので、見やすい場所で、最後まで見学させていただいた。踊りの難しさは、八尾のおわら以上かもしれない。ただし、いろんな方が混ざっているので、踊りにばらつきが相当あった。上手な方は一目で分るようになった。囃子も名調子で、それを聞いているだけでも楽しい。最後は囃子方へのスタンディングオベーションでアンコールまであった。若者も多く熱気が違う。

西馬音内盆踊り

2階の囃子方
8月15日(火) 舞楽夢(ぷらむ)
郡上から帰った後、一眠りして、山中温泉に行く。若手の人達と道中流しの打ち合わせ。昨年も参加されている人達なので、話は分かりやすいが、一般町民にどこまで浸透させられるか。もっといろんな場で、山中節の価値や魅力について話し合っていく必要がある。八尾のおわらも、明治時代以降に改良を加えてきて、ここまでの存在になってきたはずだし、今も改良を加えているとも言える。そのような先例に学びつつ、山中も新たな創意を発揮していくべきであろう。打合せの後、さらに、山中漆器伝統産業会館内にある「舞楽夢」(0761-78-3338)で、明日からの視察研修について打ち合わせ。この喫茶とお食事の店には、地域のご家族連れが何組も来ていました。丼物から麺類などメニューが豊富で、利用しやすいのかもしれない。

舞楽夢のカツ丼
8月14日(月) 郡上踊り
郡上八幡へ郡上踊りを観に行く。20時開始を目指して向かったが、白鳥から高速が渋滞していたので、途中、大和で下りて、国道を郡上に向かう。一般道は極めてスムーズであった。しかし、問題は駐車場。どこにとめていいのか、あいまいな案内が多かったので、裏通りを走っていたら、適当な場所を見つけたので、とめさせていただいた。郡上踊りは徹底して参加型のお祭りだ。ゆかたで参加することを促進するために、着替え場所がいくつも設定されていたし、商店でもそのようなサービスを有料で提供しているところもあった。げた屋はどこも大忙しで、奥でお客様の足にあわせた鼻緒をつけておられた。素晴らしいのは、飲食店の多くが営業していること。お店の多くも営業している。徹夜踊りということで、深夜に向けてやってくるお客も多そうだった。踊っている人たちは楽しそうであり、疲れた人たちは橋の上や路傍に座り、飲食をしている。それもまつりの風景だ。

郡上踊り
8月13日(日) 墓参り
毎年恒例の墓参りのために富山に行く。すでに村を離れて40数年、兄がいることで毎年訪ねることができている。母家への挨拶を済ませ、村のはずれにある墓地に参る。新たな墓も建っているが、墓地の基本的な様子はかわっていない。1本だけある大きな木は昔とかわらず佇んでいた。墓地からの帰りにその前を通る大きなお屋敷の塀や門構えもりっぱなままだ。塀の横を流れる用水にはきれいな水が流れ、村の中に張り巡らせられた用水の素晴しさに感心してしまいます。家の回りに水田が広がっており、クーラーをかけていなくても、心地よい風が家の中を走っています。年に一度だけ兄弟が揃う機会として、いつまでも続けられるとよいのだが。

水田の眺め
8月12日(土) 通夜
同級生が亡くなった。布施由喜雄、50才である。脳腫瘍だった。東京女子医大で手術を受けたが助からなかったとのこと。昨年の同窓会には参加していたのだが、それが最後の出会いであった。ななめに空を見上げたような遺影がにこやかで、いい表情をしていた。がっしりとした身体をしていて、スポーツマンで、水泳が得意だった。中学のプールで泳ぐ姿を2階から眺めていたことが思い出される。強いイメージがあったが、最近は温和になった感じであった。今年は同窓会をしなかったのだが、彼のおかげで、久し振りに懐かしい顔を拝見することができた。人は死して、人をつなぐ!
8月11日(金) 夜の温泉街
山中温泉での電源地域振興指導事業の委員会があった。中部経済産業局から当社が受託して事業を行うことになったので、委員会を主催して、地域の皆さんに参加いただいた。前向きなご意見をたくさんいただいたので、今後が楽しみになってきました。その後、別の事業の委員会があり、夜は東京からお越しいただいた東大の澤教授を囲んで懇親会。その後、夜まつりを見学に行く。ゆげ街道界隈と長谷部神社境内で行われていたおまつりには多くのお客様が繰り出していました。お盆らしく、家族連れも多く、温泉旅館からも送迎バスが出ており、商店街と旅館の連携がされているよい例ですね。夜も温泉のまちが賑わっていることは素晴らしいことです。

神社の境内での神楽
8月10日(木) 魚の美味しいまちづくり
魚の美味しいまちづくり事業推進委員会の最初の会合があった。能登町で「魚の美味しいまち」という概念を提起してからすでに4、5年にはなる。新鮮で美味しい地元で水揚げされた魚を味わいに来ていただけるまちをつくろうと、いろいろな取り組みをしてきた。飲食店を紹介するホームページを作成、個々の店を紹介するカードを制作し能登空港で配布、携帯サイトで紹介したりもしてきた。さらに、寒ぶりまつりや鯨を味わう会、ミニ食談会、さしみ屋など、継続的に魚を活かした活動を行ってきている。いよいよ全国展開に向けた活動を行うということである。ちょうどよいタイミングで全国展開支援事業という新しいメニューを作っていただいたものだ。昨年の「いしり」の事業でお招きした道場六三郎さんも言っておられたが、能登に行けばこれが楽しめるというものをもっとアピールしていくべきですね。その最たるものが、「能登の寒ぶり」でしょう。宇出津の港で最も売り上げのある魚であり、それがもっと地元で活かされる、楽しめるようにすることです。年間を通じて魚の種類が多いということも魅力ですが。
8月9日(水) にわかそば
ニワカ祭りという民俗行事が受け継がれている三ツ屋野地区の皆さんが経営しているので「にわか工房」と名付け、もちや漬物、そば粉の製造を行い、一方でそば打ち体験やそば処を経営しています。地元の奥様たちが運営しているそば屋は好評で、毎日打っているだけあって、そばがきれいです。施設の中で販売している地元の野菜も売れていますので、客単価は高くなっていますね。指定管理者として施設の運営を受託していますが、初年度から税金を納めたという優良モデルでもあります。関わっている人達にもっとお手当が払えるようになるのが理想で、そうすれば若手の後継者も生まれやすくなることでしょう。奥まった不便な場所に立地していますが、人気のスポットになっています。

にわか工房の手打ちそば
8月8日(火) 全国展開
八尾町商工会で全国展開支援事業のワーキング部会が開かれる。エリアは大沢野細入、山田、婦中、八尾の各商工会地域。実際に商品開発を担っていただけそうな企業の方々にお集りいただき、打ち合わせ。全国展開とタイトルがついている事業なので、全国に通用する商品を是非開発していただきたいものである。八尾という全国ブランドになりつつある町で販売実験を行いつつ、その可能性を探るという事業主旨であるが、それぞれの町や村でも商品により、人を引き寄せられるようになることが理想だ。商品力により、全国から人をひきつけようという計画である。もちろん、商品を作っている人の魅力、地域の魅力も重要であるが。

風庵の手打ちそば
8月7日(月) 田鶴浜建具
能登鹿北商工会でヒアリング。地場産業の最たる存在は田鶴浜建具である。建具屋さんが40軒ほどはあるとのこと。歴史と伝統を活かし、新たな活路を見い出すべきである。建具というコンセプトから空間を仕切る、空間をデザインする方向での展開、進化を考えることが一つの方向。さらに、木の加工技術を活かした商品開発も考えられる。徹底してエコロジカルな商品づくりを目指していただきたい。青年部の人も5名はいるとのことなので、若手の人とも議論してみたい。彼等が次なる時代をいかに切り開くつもりなのか、その意志を確認することも大切だ。建具産地として、建具の製造工程を見学できる場があると、もっと楽しめる地域になるのだが。

建具の技術を活かした小物
8月6日(日) 水中歩行
久し振りに野々市のプールに行く。さすがに人が多い。問題の流れるプールにも入ってみたが、吸水口はしっかりふたがされているし、多くの監視員がいました。ここは昔からそうなのだが、野々市町は裕福だから、このプールも直営で営業しているのではないか。指定管理者に出すことの危うさを感じた先般の事故を見るにつけ、危険を伴う施設については、管理をしっかりしないと事故が増えそうですね。屋内の方がお客が少なく、歩くレーンで1時間半ほど歩いていました。水中歩行は足腰への負担も少なく、エネルギーを消費してくれそうですので、体調を整えるにはちょうどよい運動です。継続しないと意味がないでしょうから、定期的に行くことにしたい。
8月5日(土) 鶴見和子さん
鶴見和子さんが7月31日に亡くなられた。フードピア金沢の最初の時に、ゲストでお越しいただいていました。食談のゲストだけでなく、全体会議にもパネリストとして参加いただきました。上智大学の研究室を訪ね、お話をうかがったり、赤坂浅田屋で行われた当時の中西知事も参加しての懇談会に参加いただいたりと、重要な役割を果たしていただきました。「内発的発展論」をまとめられ、地域で活動する者にとって重要な存在でした。多くの著作が残っていますので、今後はそれらを再読して、活かさせていただきたい。御冥福をお祈りいたします。
8月4日(金) 竹森正伸ぶどう園
久し振りに竹森正伸ぶどう園にお邪魔して、奥様と立ち話。ご主人の具合が悪くて、ぶどうの世話が出来なくなっています。その代わりに、次男さんと奥さんが一生懸命ぶどうづくりに励んでおられますが、さすがにご主人の作っていたぶどうには遠く及ばないとのこと。ご主人は非常に手間のかかる育て方をされていたようで、近所にお兄さんの経営されている「竹森ぶどう園」もあるのですが、そのお兄さんの作り方とも違っているようで、教えていただくのも難しいとか。今年はギフトの受け付けを止めたいとも言われていました。次男さんが技を受け継いでくれることを期待していよう。今年は収穫のスタートが遅かったようなので、しばらくは収穫が続きます。また、お邪魔することにしよう。奥様の作られていたホームページも止まったままになっていますが、再開されることを期待したい。
8月3日(木) けんさん亭
山中温泉で一日過ごす。山中節や山中漆器等を活かす事業の説明に委員候補の皆さんのところを回る。不在の人もおられたが、ほとんどの方のところを訪問できた。これも商工会事務局の鹿野さんのこれまで蓄積してきた人間関係の賜物ですね。多くのアイデアやいろんなご意見を頂戴したので、事業に活かしてゆきたい。昼は、本町の木戸門通りにある「けんさん亭」(加賀市山中温泉本町2丁目な-28-2 TEL0761-78-0559、火曜日定休)でいただく。ボリューム満点の日替わりランチをいただくが、地域の素材にこだわっておられるようで、平松牧場の牛乳などもメニューに入っていました。鹿野さんのお気に入りの「こまねーず」も美味でした。

けんさん亭の日替わりランチ
8月2日(水) ブランド開発
商工会連合会のブランド開発事業のヒアリングで中能登町に行く。テキスタイルラボでは新たな商品開発に熱心に取り組んでいる。問題はデザインにあるように感じた。技術的なことは素晴しい。これをいかに活かして新たな商品を開発するか、それもロングセラー商品を開発しないと、ブランド確立は難しい。能登上布会館でもお話をうかがったが、日本では4つしか残っていないと言われる上布の一つとのこと。その中でも安定的に商品生産を行っているのは貴重だ。問題は商品の付加価値と担い手だ。若い担い手が育たないと、技術伝承はあやうい。そのためには、織ることで生計が成り立つような売り上げ、利益が確保できないといけない。今のお値段は安すぎる。もう少し、価格を高めに設定してもよいのではないか。持続可能な仕組みの構築には適正価格でお金が回る仕組みが基本的に必要だ。ボランティアや定年後の生きがい仕事では続かないおそれがある。

能登上布のバッグ
8月1日(火) 政策形成研修
自治研修センターで政策形成研修の講師をつとめる。5日間の研修で政策形成能力を高めようという趣旨だが、政策づくりの基本を学ぶことであろう。グループワークで具体的な政策を考えていただくのだが、研修を通じて考えたものが政策として活かされる可能性ももちろんある。研修を通じて、しっかり構想をまとめることができれば、採用されることだってありうる。そのために最終日には、県庁でプレゼンテーションを行うことになっている。そのためには、リアリティアとオリジナリティのある政策を考えていただきたものである。初日ですでに、魅力的なコンセプトを提示できているグループもあった。それを具体化することを目指して欲しい。次回はもっと具体的なアドバイスをしないといけないかもしれない。参加する人も講師をつとめる者にとっても、本当は魅力的な研修なのだ。
さらに前の金沢便りはこちらをご覧ください。

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