◆多様なメンバーが集う
勉強会の講師役になれるような方々が、面白いと集まってくれた。建築家や都市計画の専門家、観光ボランティアの方など。
材木町の文化回廊のまちづくりを進める中で、いろいろな問題を全てまちの方にやっていただくのは難しい。そこで、サポートの会として組織した側面が強い。現段階では、材木町の協議会と表裏一体だが、将来は材木町で一つのモデルをつくり、周辺のまちにも広げてゆきたい。
舗装のあり方についても検討している。石畳が増えているが、日本のまちに似合うかどうか疑問を呈する専門家もいる。年寄りの方は膝が痛くなると批判的。アスファルトでも特徴の付け方があるはず。
◆ファッションタウン構想も
経済産業省の事業で、繊維産地の活性化の施策「ファッションタウン構想」にも、商工会議所が中心となって取り組んでいます。桐生とかで成功例も見られる。繊維だけがファッションじゃなく、まちもファッションというとらえ方をしています。
◆繊維の街ならではの蔵
街並の中で目立つのは蔵。道路に面して建つ蔵は、商品保存に活かされていた。多くの蔵には地下室があり、もちろん生糸の保存に使っていた。これにまつわる話も面白い。湿度が高いと糸が水分を吸収して、重さが増す。
水路が街の中をめぐり、商品を運ぶ重要な役割を果していたことも特徴的。
◆まずは地元の住民の評価を変えること!
観光客を呼ぶ為に事業をするわけではなく、結果としてそうなればよい。小松には寺も多く、街並そのものに魅力がある。
残すためには、その価値を評価しないといけないが、地元の方々の認識は薄い。価値を感じやすくする仕掛けがいるのでしょうね。他所の人と一緒に街を歩いて回る活動を継続すると、地元の人も認識を改めやすくなります。
◆景観から
中心市街地は人口流出と高齢化の進行で一見、元気が無さそうに見えます。しかし、よく見つめてみると営々と積み重ねられた暮らしの年輪が感じ取れる空間でもあります。歴史を感じさせる町家や町並み、景観は「ほっ」とさせてくれます。そのような場を未来につなぐことで、人は何かを学び、未来を創造する糧を得られるのではないか。
「町家再生」というテーマは、古い家の再生活用だけでなく、歴史を未来につなげる新たな回路づくり、先輩たちの生き方を子孫に伝えるメディアの開発でもあります。
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