◆ぴあサポートの設立
難病指定の網膜色素変性症という名前の病気の仲間の集まりが日本各地にあります。「網膜色素変性症の患者と家族の会(通称:色変ひまわりの会)」です。その石川県支部が出来て11年目(2007年3月現在)。講演会等を通じて活動をしているうちに、いろいろな目の病気の方から電話で相談をいただくようになった。目の病気もいろいろあるのだけど、そのような方々からの相談を受ける窓口がどこにも無かった。それで、新しい組織を立ち上げて、目の疾患についての相談にのることにしました。話だけでも聞いてあげられればなと、いうことで立ち上げました。2005年5月にはNPO法人にも認証されました。
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◆「ぴあ」サポート
30年近く前に、「3年乃至は5年くらいで失明します」と宣告を受けた。3年ぐらいは悩みに悩み抜いて、首を吊って死のうかとも考えた。視野は狭くなったけれど、おかげさまで、見える範囲があるので、何とか歩けます。 自殺まで考えた時に誰が助けてくれたかと言うと、同じ病気の仲間だったんです。仲間は大切にしないといけないということで、「PEER
=仲間、同胞」を会の名前にした。ぴあサポートは情報提供、相談、パソコンセミナー、講演会、研修会、交流親睦会をメインに活動しています。
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◆パソコンを活用する
特に見えにくい、見えなくなってしまった人が情報を得るために、「みんなパソコンができるようになろう!」、石川県の受託事業で、毎月パソコンの教室を開いています。パソコンは見えにくい人にとっては拡大文字で、白黒反転の画面にできます。それから、音声ソフトを入れて、音で文字を認識させて読み上げてくれる、ということが可能になっています。自分の打ち込んだものも、相手から来たメールも含めて全て読んでくれるソフトがあります。スクリーンリーダーというソフトです。石川県からの受託事業として、障害者の就労支援のためのパソコン教室も開いています。
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◆携帯電話も活かす
我々には携帯電話が必要なんだということで、携帯電話の会社にお願いして、テレビ携帯電話を実証実験的に利用させていただいた。バスの時刻表を見てくれたり、自動販売機でものを買ったりとかに利用してみた。その続きとして、携帯電話の3つの会社に、どこからでも我々がアスセスできるサイトを開き、建物や道路の情報などを得る事ができるようにしていただけないかお願いしています。3社の代表者にお集りいただき、ほほえみの会と一緒に、ITフォーラムも開催しました。
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◆ローヴィジョンケア
全国にローヴィジョン=低視覚の人が100万人いると言われています。全盲の方が3万から4万人。隠れているローヴィジョンの人はもっといます。諦めて引きこもって暮らしていたりします。高齢化でますます増えていく。今後は途中で目が見えなくなる人が多くなります。そのような方々をケアする社会の仕組みを作っていかないといけません。 毎週金曜日の午後に浅野川総合病院の眼科一室をかりて、ローヴィジョンケアを行っています。残存視力を使ってもうすこし見やすくし、生活を楽にしようじゃないかということ。諦めることもない!ということで取り組んでいます。視能訓練士の方と一緒に話を聞いて、アドバイスしています。同じ目線で悩みを聞いてあげることが大事。こういうものを試してみてはどうか、こんなものもあったよという話をさせていただいています。
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◆当面する課題 途中でロービジョンになる方は、心の葛藤、雇用の問題、生活にともなう問題、家族の面倒をみないといけないなど、多くの課題を同時に抱え込むケースが多い。仲間が集うことで眼疾患者を雇用でき、生活もできる場を作りたい。高齢化が進んでいますので、往診タイプのマッサージなども行えるようにできないかと思う。
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