情報誌「MyPage」バックナンバー
▼参加団体紹介
三井の活性化を考える会
(輪島市)
代表者:西浦 弘(にしうら・ひろし)
[連絡先]
事務局:山浦 芳夫(やまうら・よしお)
輪島市三井町小泉漆原 「三井の里」  〒929-2378
TEL 0768-26-1181、8088

MyPage07号に掲載(2000年10月発行)

 主な活動としては、特産市場の開設、あての葉を添葉として利用するための生産販売の支援、「森とエコロジーの町宣言」に基づく活動計画づくり、「あての森フェスティバル」の開催などを行いました。能登三井駅の無人化の際には、サロン「杜の駅」を駅舎に設置しました。平成3年の夏の「あて祭り」を盛会のうちに終えたとき、お年寄りの皆さんが「良い祭りだった」と喜び涙されたことが心に残っていますが、地域内に職場が少ないため、若い人は当会に参加したくても通勤時間等の関係から困難であることなどが活動の問題点になっています。

今回、Webへの転載にあたり、会の立上げから今日までを再度概括いただきました。
「スタート」 当地は、過疎化、高齢化、少子化など、亡びゆく地域の代表的な条件となっていた。そこで昭和62年より、「10年程度の変革計画で、地元民はもとより有識者の意見を取り入れ、当地域にフィットした図面を書き、次世代に託そう! 但し、今出来ることは即実行しよう!」とスタート。実現には主に三本の柱を立てた。
 1-地域の生活環境の整備、及びインフラの整備・充実
 2-地域の文化伝承の保存と育成
 3-地域素材を生かした経済活性の創造、開発

地域有志124名によりスタートした。(正式には平成2年6月)
「活動」 1-地域の生活環境の整備、及びインフラの整備・充実
「石川県健康の森」の誘致により、林道、作業路の設置 [H5より]
当地に空港設置の働きかけ、「能登空港」の実現 [H16.フライト]
「森とエコロジーの町宣言」の活動計画づくりと実現 [逐次実施]
上下水道の設置 [H18.上下水道通水]

2-地域の文化伝承の保存と育成
「遠見和紙の保存と発展に協力(子、孫が継続)、遠見周作遺作展実施 [H4]
かや葺家屋の調査と保存 [H4.ナショナルトラストで調査、H15.市に2棟買取り、H19.3.全国茅文化ワークショップの実施]
獅子舞の保存と支援(当地区に4種あり) [H12.国の助成金の紹介手続]
「あて祭り」の実施(夏に全集落のミコシを一堂に集めイベント実施) [H3]
「あての森フェスティバル」実施(H3の「あて祭り」から青年団が続けて実施) [H4〜.]

3-地域素材を生かした経済活性の創造、開発
「あて葉」を活用し、料理の添葉を生産販売。以後、12種類の木の枝葉を料理店へ納入。ほかに金沢の中央市場、時折り県外からの注文あり [H7]
「特産市場」の設置により、4年間アンテナショップとして活用。市場調査 [H10]
「三井経済活性化協同組合」を当会有志によって設立 [H10]
「サロン杜の駅」の開設。のと三井駅の無人化と廃線に伴う癒しの場所 [H12〜]

当会が発足して10年頃に、地域の中から、「“活性化”は“考える”だけでなく、そろそろ実行に移さねばダメだ」との声が上りました。色々と提言、実施してきた中で、表面に出ず裏方・支援組に徹し、「地域が少しでも良くなれば、また将来につながる布石になれば」と努力して今日に至りました。しかし、地域の声を堂々とかたちに示すときが来たのでは・・・・。加えて、当初10年を目途にプランニングをしようとのことでしたから、正に実行部隊を組織すべきだとして、「三井経済活性化協同組合」をつくりました。
会員35名で「活性化を考える会」の経済活動を引き継ぎ、新たに経済活動を当組織で実施し、熱心に参加協力してくれた者に行ってもらうことにしました。したがって、当組合は、

1  添敷葉の生産、販売
2  「石川県健康の森」ログハウス、ロッジへの貸布団業務
3  茅葺案「三井の里」(輪島市所有)の管理運営の受託
4  旧・福島邸(輪島市所有)の農家民宿
5  雇用保険「三井労働安全衛生協議会」の事務受託
を実施。紆余曲折しながらも今日に至っております。本年度(2007年)は、農家民宿を手掛けるのですが、そのノウハウが課題であります。

 以上、過去20年近くを列記しましたが、当会が設立されたおかげで、石川県健康の森、能登空港、田園空間整備事業の根起こしを行い、上水道の無い当地区にも、大型プロジェクト導入により給水ができたと確信しています。
 私ども地域を愛する者たちが何のアクションも行わず居たなら、今日の三井は無かったと思います。ハードが出来た今後は、ソフトを如何に高めてゆくかが、地域のさらなる活性に寄与することでしょう。




MyPageトップ(全号もくじ)へもどる