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一昨年、地域づくり団体全国研修交流会石川大会の第17分科会を私共が担当したおり、参加者のお一人が沖縄大会第10分科会の実行委員長を務められ、ご本人より昨年暮れに参加の呼びかけがありました。前回の分科会でお聞きした沖縄での地域づくりの成果確認と石川大会へご参加頂いたお礼も兼ねて参加しました。 ○第10分科会 明るく住みよいまちづくりを目指し、市内にある首里王府以前の城跡復元と隣接する河川を城跡のバッファゾーンとすることにより、城跡を世界遺産指定にし次世代にとっての誇りある地域資源の創造を行う活動の発表と現地視察。
前夜祭の為、前日入りし那覇市内繁華街の散策を行ったが、空港をはじめ県庁などの公共インフラ整備は非常に立派であるのに対し、国際通りのメインストリートを一歩入った地域などは民間施設の質素さに目をひくものがあった。分科会移動の車中、浦添市に関する説明で、那覇市のベットタウンとして人口が増加し、平均年齢が38歳のまちであり、市面積の15%を米軍キャンプに占有され市海岸線のほとんどが基地のものであること。2,200名の基地地権者に国の思いやり予算で年間42億円の借地料が支払われている事などを聞いた。 昔からの在来市民より転入市民のパーセンテージが多くなり勢いがある反面、共に手をつなぐツールがないこと。基地の存在により市も補助金や基地経済に左右される環境にあることが感じられた。市内見学で訪れた浦添市美術館(建設費17億円)などもその設置に基地関連の予算や収入無くして考えられないのが現状。 分科会を主管するまちづくりてだこ市民会議はそのような背景の中、市民が歴史資源を共有し地域を再考することにより環境づくり、人づくりを行っていました。城跡の世界遺産登録を視野に入れ、いかに持続可能な観光資源の確保を図るか。広大な敷地と手つかずの海洋環境をもつ米軍キャンプに関しては取りざたされる返還問題、返還後の活用策、地権者の乱開発など・・・時間をかけて話し合われるべき問題を解決するため、いまその核となる人づくりの活動を行っている・・・そんな地域づくりの取り組みを見ることが出来る分科会でした。
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vol.18 次の「交流会報告」へつづく | |
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