第1章
石川県の奥能登地方に古くから伝わる魚醤油。奥能登の伝統的料理等に使われます。 原料によって大きく2種類があり、富山湾に面した内浦地区ではスルメイカの肝臓、日本海に面した外浦地区ではイワシを主な原料として生産されています。「いしる」、「よしり」、「よしる」、「塩しり」、「塩しる」とも呼ばれます。 |
日本海に突出する能登半島の沖合いは、北上する対馬海流の影響が大きく、かつ南下するリマン海流の交錯する好漁場です。そのため、能登は豊富な海産物に恵まれています。 内浦沿岸の小木港、宇出津港(能登町)等の漁港の町ではイカを原料とし、外浦沿岸の輪島港(輪島市)、蛸島港(珠洲市)、黒島港(輪島市)等の漁港の町ではイワシ、サバ等が原料とされています。各々の漁港での漁獲量の多い魚介類が使われているのです。 |
魚の古語である「いお」の「汁」が転訛したという説の他、いくつかの説があります。 魚を「ヨ」と呼ぶ例には、トゲウオ科の糸魚(イトヨ)があり、魚を「イ」と呼ぶ例には、新潟県の地名で糸魚川(イトイガワ)があります。 また、奥能登地方の方言で、菜汁(ナジリ)、団子汁(ダンゴジリ)という呼び名があることから、「イオ」+「シル」から、「イシル」、「イシリ」、「ヨシル」、「ヨシリ」などと呼ばれるようになったと思われています。
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