[ 金沢便り2012.8月 ]
最初のページの金沢便りのバックナンバーコーナーです。
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8月31日(金) 政策形成研修
 政策形成研修の最終回・プレゼンが県庁11階の会議室で行われました。9時から、5つの班に順番にプレゼンの練習をしていただく。この段階で大幅に時間オーバーする班もあり、少し押した進行に。その後、受講生の上司や里山創成室のスタッフにも参加いただきながら、本プレゼンを行う。15分のプレゼンと質疑応答25分という時間配分で、午前2班、午後3班を行う。全ての班のプレゼンに意見を出していただいた里山創成室の方にはお世話になりました。農業振興の仕事を長年されてきているので、重要な指摘をいろいろいただきましたし、率直な意見がうかがえて良かったです。質疑応答を通じて明らかになったのは、特化した施策を打つ必要性です。農業振興のために、農業法人を強化するという施策も提案いただいたが、強化の中身として優先すべきは、マーケティングがしっかりできる人財を入れることだと思う。農産物をいかに付加価値をつけて販売するか、販路の確保も含め、展開できる人財が求められる。お客様の要望を踏まえ、市場の動向もにらみながら、どのような作物をどのように生産することがよいか、明確に提案できるようにならないといけない。そのような農業経営が求められている。地域で取り組む人財育成事業も、一次産業の振興がテーマであれば、マーケティング人財、経営人財の育成をテーマにすべきではないか。行政スタッフについても同じ事が言えますね。地域の産業振興や観光振興、人財誘致など、すべてに共通するのは、地域経営という観点でのマーケティング活動だ。ターゲットは誰か、商品・サービス・情報として何が期待されているかを踏まえた事業構築が必要です。地域資源として、何があり、何が足りないか。現状認識もしっかりする必要があります。よい勉強になりました。


8月30日(木) 具体的成果
 今日の午後は、商工会議所地下のレストランで商業振興事業について打ち合せ。懐かしい場所です。1985年からスタートし2年間だけお手伝いしたフードピア金沢の事務局が同じ建物にあったので、よく利用していました。この建物はもうすぐ建て直されるので、今の空間は無くなります。打ち合せの中でご提案したのは、個々の商店にとって少しでもお客様が増える活動を行うこと。商店街にはお客様が増えているのだが、個々のお店にお客様が増えていないようなイベントを繰り返しても、商業振興にはつながらない。魅力的なお店が増えないとお客様は結局増えません。そこで個別の店を魅力的にするための取り組みと、その成果を発信することでお客様の来店を増やすことがまず必要です。商業振興の事業も具体的成果において評価されるべきです。そうでなければ、事業そのものが消滅してくことでしょう。早朝に激しく雨が降りました。久しぶりです。


8月29日(水) 商店街
 午前は県庁で商店街事業の審査会があった。門前の総持寺通りのプレゼンに同席し、サポート。理事長が65歳になり、次なる世代にバトンタッチしたいという意向もあり、若者主体の活動を提案させていただきました。昨年度の商店街リーダー養成研修での若手たちの意見は、地域外のお客様獲得に集約されました。まち歩きのガイドツアーもできればと考えています。そのような活動に都会の大学生にも参加していただく予定です。相互に学び合う関係を構築することが重要です。自ら考え実行してみることを通じてしか、自信はつきません。地域も商店街も世代交代が不可欠です。それを自ら積極的に推進できるか、地域の未来は現在のリーダーたちの振舞いにかかっています。一方で、若手がリーダーの地位を奪ってでも、地域の未来を構想し実現に動くことも期待されます。


8月28日(火) 丸福
 どこにも出かけない一日であった。昼も事務所の向いの丸福(金沢市泉1-5-60 TEL076-243-8059 月曜定休)さんでいただきました。随分久しぶりのような気がします。相変わらず昼はお客さんが多い。裏通りの目立たないお店なのだが、常連さんが多いようだ。今日は夏らしく冷やし中華とギョウザをいただきました。素朴な盛り付けですが、味は酸味も少なく食べ易い。丸福さんのようなお店が近くにあると便利ですね。


丸福さんの冷やし中華

8月27日(月) 最大の資源は人
 地域にとっても企業にとっても最大の資源は人である。新たな価値を産み出し、従来とは異なる事業を構想し実行するのは人である。一方で、先人が開発し、定着させてきた伝統的な生活スタイルや文化を受け継ぎ、深化させていくのもその地域に暮らす人である。生産に従事する職業人として存在するだけでなく、文化を受け継ぐ主体としての人の有り様に、独自の価値がある。そのような主体としての存在感を実感させてくれることが、地域の大いなる価値ではないか。特に能登のように独特の文化を有する地域においては、受け継いでいる文化や歴史に価値があり、その主体としての人を確保していくことは、経済的な価値だけでははかれないものがあるはず。地域を総体として(経済エリアとしてだけでなく、文化エリアとして、そして環境エリアとして)次代につないでいくためには、その主体となる人の誘致は最重要課題であると思うが、いかがであろうか。


8月26日(日) 『カガリ火』
 中谷健太郎さんから紹介されて、購読している雑誌が『カガリ火』です。本日届いたのが146号。巻頭には、役重眞喜子さんの「帰りなんいざ、わがふるさとへ」と題した原稿が掲載されています。役重さんは、東大卒業後、農水省に入り、研修で派遣された東和町(現・花巻市)が気に入り、農水省を退職して、町役場の職員となられた方です。最初は牛が飼いたくて、東和町に移住されています。その後、自治体職員として仕事をされてきましたが、今年の春に退職されました。今後の活躍に期待したい。雑誌の真ん中に、先日お邪魔した東鳴子温泉の大沼さんが出ています。常に新たなことに挑戦している人はいろいろなところに登場するものです。『カガリ火』は合同会社カガリ火発行で、詳しくはTEL03-5276-1051まで。


8月25日(土) 祭りめぐり
 朝金沢を出て、能登に行く。まずは千里浜レストハウスの駐車場で製作中の砂像を見学。レストハウスの前の田辺食品の実演販売でいかだんごをいただく。次に碁石ケ峰クラフトマーケットへ。会場に出店していた小さなおうちの黒豆スイーツとれんげやの肉うどんで昼食としました。その後、福浦祭リを見学に行く。ちょうど猿田彦神社を出発した行列が港にさしかかるところでした。神輿が漁船に乗って港の外まで出てから戻ってくるまでを拝見させていただきました。福浦から富来にに移動しアスクで休憩後、あまりにも汗をかいて気持ち悪かったので、アスクで下着を買い、となりの渤海にある温泉に入る。すっきりした後で、八朔祭りの様子を見学に。八幡神社に向かうキリコの隊列を途中まで拝見させていただきました。途中にある鳥居を避けるようにしてキリコを動かす場面が見せ場の一つでした。その後、穴水に移動し、カフェローエルを見学に。北国銀行横の駐車場にテントが並び、舞台も設置されていて、タイ舞踊やハワイアンなど、次々と出し物が演じられていました。商店街や運河沿いにはあかりが設置してあります。8時半まで会場にいて、帰る途中に再度八朔祭りを見学に戻る。八幡神社の境内でキリコが乱舞する場面を拝見できました。周りにたくさんのキリコが並ぶ中での、キリコの乱舞は迫力がありました。良いものを拝見できましたね。


福浦祭、漁船に神輿が乗って巡航

八朔祭りで鳥居の横を動くキリコ

八幡神社でのキリコの乱舞

8月24日(金) 産業振興
 南三陸町の地域振興にとって何が必要か。とりあえず、エコツーリズムの発想での観光振興を進めていますが、次に必要なのは、基礎的な産業振興です。例えば、ブルーベリーを栽培している山内太一さんと出会う事ができましたが、栽培方法に課題があります。能登町で多くの農家が取り組んでいる方法を移転することができれば、収量も増やす事ができますし、8月下旬までの摘み取り体験も可能になります。ネットで畑を覆う事や、剪定をしっかり行い収穫しやすい畑にすることです。収量が増えれば、町内のケーキ屋さんやホテルなどでも活用いただき、付加価値を高めることもできます。そのためには、栽培技術を高めることが必要ですので、そのような関わりもできるとよいですね。


8月23日(木) 旅館大沼
 朝早くに起きて、旅館大沼の温泉に入りました。まずは千人風呂です。入口は男女別々になっていますが、中は混浴です。他のお客様はどなたもいらっしゃいませんでしたが。次に、4階のお風呂へ。陽と陰がありますが、陰の湯に入りました。近くに森が見えて清々しい。他にも、中庭の露天風呂や蒸し風呂、女性専用のお風呂、昨日連れていっていただいた森の湯(露天風呂)などもあります。温泉だけでも十分楽しめるようになっています。湯治の宿として、自炊で泊まれる部屋も沢山用意されていますので、本格的な湯治に向いています。出発の前には、女将さんに森の中のお茶室でお茶を立てていただきました。基本的な作法を教えていただき勉強になりました。ちなみに、女将さんは、今年の2月、俳句のお仲間と能登に旅をされていて、合鹿庵であえのこともご覧になられています。その場に私たちもおり、気がつかず失礼しましたが、撮影した写真には最前列でご覧になられている様子が写っておられました。


千人風呂

陰の湯

お茶室

8月22日(水) 普門院、田束山
 朝5時半に学生の一人・小宮さんが出発したので、それを見送り、そのまま散歩に出ました。川沿いの道を下がると、大きな松が見えます。それを観に行くと、きれいな参道がお寺に伸びています。松の足元には味のある表情の石仏が並んでいました。普門院さんは曹洞宗で、歴史を感じる素晴らしいお寺です。きれいにメンテナンスされていて、樹齢600年以上のイチョウの横の竹は上の方が切られており、程よい高さになっています。お寺の裏山に墓地があり、入谷地区の多くの家々の墓が並んでいました。震災で亡くなられた方がたくさんいらっしゃることが墓碑銘を拝見して分かります。海から離れた地区であるにもかかわらず、震災の日に亡くなられています。多くは病院や老人施設、市役所などにおられたり、消防活動に従事していて津波にのみこまれた方々ではないかと想像されます。朝食後は、歌津の小野寺寛さんにお話をうかがいに行く。 すばらしい歌津をつくる協議会の事務所でお話をうかがうが、事務所の前から田束山が見えます。その後、田束山に登ってみましたが、眼下に志津川湾がきれいに望めました。昼食をさんさん商店街でとり、最後に入谷Yes工房を見学。今週いっぱいで東京に戻る村井さんに少しだけお話をしていただきました。それで、南三陸での活動は終了です。学生諸君と谷下先生はくりこま高原駅からお帰りです。当方は、東鳴子温泉の旅館大沼に久しぶりに泊まりに参りました。


普門院

普門院の松

田束山頂上から海を眺める

8月21日(火) やすらぎの森づくり、漁業体験
 8時半にはさんさん館からホテル観洋に移動。午前は「やすらぎの森づくり」、午後は漁業体験でした。ホテルロビーで集合しましたが、観光協会から3名、仙台から2名、ホテルスタッフにもご一緒いただき、総勢13名で現場に向かうことに。ホテルから歩いて森の入口まで行き、斜面を上がって、頂上エリアへ。女性たちには平たい部分に憩えるスペースを作っていただき、男性チームは斜面に切り残されていた木を移動させる作業をしていただきました。1時間ほどの作業で、斜面はきれいになりましたし、平たいスペースにベンチもできました。作業終了後、浜街道を歩いて、ホテルまで戻りました。温泉に入れていただき、レストランで昼食。急いで戸倉漁協に移動し、漁業体験に。村岡さんに案内いただきました。救命胴衣を着けて、乗船し、青島をぐるりと回り、養殖いかだをいくつか回り、再開された漁業の様子を拝見し、お話をうかがいました。お楽しみのホタテやホヤも試食させていただきました。10年ぶりのことです。若い漁師さんたちも一緒に手伝っておられたのが良かったですね。


やすらぎの森に設けたベンチ

村岡賢一さんを囲んで

若手もいて心強い

8月20日(月) 入谷を歩く
 5時前に日の出とともに起き出し、いつもの森へ行く。頂上エリアで、切り倒してあった木を片付ける作業を続け、いこいのスペースのイメージを描く。荒島がきれに見えるようになっていますので、展望エリアとして徐々に整備していけると良いですね。木陰になる場所は風が気持ちよくてすがすがしい。7時半過ぎまで2時間ほど作業を行いホテルに戻る。午前は歌津地区に千葉さんというボランティアの受入のサポート活動を続けている方を訪ねて、お話をうかがう。その後、さんさん商店街で中央大学の学生諸君と合流し、南三陸町出身で中央大学の卒業生にお話をうかがう。貴重な人材がいました。午後は、さんさん館に荷物を預けて、山の神平を学生諸君と歩く。ガイドは前々回の訪問の時からお世話になっている阿部勝善さんです。子どもの時からの集落での暮らしや遊びの話は面白い。途中、山内さんの家を訪問し、お話をうかがう。スイカもご馳走になってしましました。ブルーべりーの畑も見学し、巨石を観に行く。通学路を歩いてさんさん館に戻り、中央大学の先輩である仙台の志賀さんからお話いただく。夜は食堂で会食の後、交流室で宿直の勝善さんを囲んで楽しませていただきました。


阿部勝善さんの案内で集落を歩く

山内太一さん

巨石と遊ぶ

8月19日(日) 南三陸へ
 いつものルートで南三陸町にやってきました。まずは南三陸ホテル観洋さんにチェックインし、入谷地区へ行く。山の神平地区を車で走り、だいたいの距離を把握した上で、さんさん館に車をとめて、山の神平を歩く。道路と並行して川が流れており、少年や親子が川で遊んでおり、気持ち良さそうです。都会から来た人にも、川で遊んでいただけると良いのではと思う。川に沿った道を上がり切ると、集落へ右に折れ、大きな屋敷が続くゾーンです。門構えのりっぱな家がまずあり、養蚕が盛んだったころがしのばれます。集落の中をアップダウンを繰り返し、石の平にある山内さんの家を訪ねる。冷凍したブルーベリーをいただきながら、ブルーベリーの様子をうかがうが、鳥たちに相当食べられてしまったようです。さんさん館に戻るルートを教えていただいて、かつての林際小学生たちの通学ルートを歩いておりる。魅力的な集落です。


きれいな水辺とトンボ

大きなお屋敷

冷凍ブルーベリー

8月18日(土) サリーナ&夢太郎
 朝から暑かったので、午前中は事務所で仕事を。昼はサリーナでいつものように、ピザとパスタをいただきました。12時過ぎに参りましたが、1テーブル空いていて、すぐ座ることができました。30分で1回転するのではないかと思う。午後は、息子の車の運転練習のついでに川北の施設でお世話になっている叔母さんに会いに行く。程よいドライブでした。その後、再度事務所で仕事をして、夕方は叔父夫妻を迎えにいく。久安の夢太郎さんで会食。お盆過ぎでお客様が少なく、すみやかに料理が出てきました。店も料理もきれいなお店で、よろこんでいただけて何よりでした。


サリーナのピザ

夢太郎のお刺身

豆腐サラダ

8月17日(金) 五箇山から珠洲へ
 岐阜県との境にある五箇山・桂湖から能登半島の先端・珠洲まで移動しました。貴重な体験でした。朝から桂湖に行き、心地よい風を受けながらテラスで打ち合せ。とりあえず、坂口さんが、あと1年いてくれそうなので、良いことです。緊急雇用事業で愛知県から来ていただきましたが、今月いっぱいで1年です。その後の展開が曖昧でしたが、彼女が継続的に上平観光開発で雇用されることになったようなので、新たなプログラム開発や得意のスイーツ開発や木工商品開発等にも取り組んでいただければと思う。エコツアーとモノ商品の開発を連動させて行えるところが坂口さんの強みです。これまで彼女が蓄積してきたスキルを活かさない手はありません。五箇山の皆さんもよい判断をされています。昼過ぎに、心地よかった桂湖を後にして、東海北陸道で珠洲市へ向かう。灘浦ICからは下道を七尾まで行き、能越道、能登有料と走り、珠洲に着いたのは3時でした。3時間弱で着きました。遠くて近い感じですが、東海エリアから能登半島にお越しいただくお客様が増えていますが、このルートを利用いただいているのでしょう。途中の楽しめるポイントがもっと分かり易く紹介できるとよいですね。


8月16日(木) 有限と無限
 人間の能力には限りがあるが、無限の可能性があるかのごとく振る舞っている面がありはしないか。一人の人間は200年は生きられない。それでも、より長く生きる為の方策を追求してきた。不条理な死を避けるために病気の原因をつきとめ、多くの病気に治療法を確立して来た。一方で、生活を支える経済のために、産業を形成し、国際的に活動することが当たり前になっているが、経済の拡大にも、限界があるのではないか。しかし、価値を生む為の行動は、無限に続くがごとくである。貨幣を対象にした取引がその典型だ。限られた空間世界で、限られた規模で生産や経済活動を行いつつ生きることを構想すべきなのではないか。一個の人間として、自らの活動には、もともと限界があることを自覚し、適当なスケールや関係性を構想すべきではないかと思う。小規模で事業を営む人の連携こそ、これからは価値を持つのではないか。食べ物の生産から、サービス業にいたるあらゆる仕事や生活において、限定された中で生きる事を考えたい。


8月15日(水) 沖波大漁祭り
 朝早くに金沢を出て、穴水に向かう。目指すは沖波地区、大漁祭りの見学です。午前中にキリコが海に入ります。昨日からの祭りで、担ぎ手はすでにお疲れのようです。まずは、立戸の浜に、5基のキリコが勢揃い。太鼓の競演があり、しかる後に、順番に海に入っていきます。重くて、海に入る段階で苦労されていました。キリコが浮いて見えるところまで進み、ここでも勢揃い。その上で、ひとしきり海の中で回ります。撮影するなら、海に入って行った方が良さそうです。船上から行うか、水着で海に入って行うかですね。最後は浜に再度勢揃いして終了でした。見応えのある祭りで、遠方から来られたお客様も多く集まっていました。担ぎ手の確保も課題のようですが、相撲部屋の方々や大学生も参加しており、今後も継続されることを期待したい。


浜に勢揃いしたキリコ

キリコの前で太鼓をたたく若い衆

海の中で動くキリコ

8月14日(火) 「東北」再生
 前々回の南三陸町訪問の際に買い求めた本が『「東北」再生』(2011.7.15 イースト・プレス発行)です。南三陸町出身の山内明美さんが登場した鼎談が盛り込まれています。赤坂憲雄さん、小熊英二さんと語っていますし、最後に論考も含まれています。いかに東北を再生するか、ことは東北に限定した話ではなく、日本全体に共通する課題です。能登のような人口減少が進む地域との共通点が想定されますが、逆に大都市の当面していることこそ、最大の問題なのだと思う。豊かな自然や伝統的な文化、生業から隔絶され、工業生産された空間で人工的な自然風のものに囲まれて生きることの問題点を把握すべきなのではないか。そこにある幻想性、虚構性を認識すべきだ。いつまでも続くはずもないそのような暮らしの崩壊はすでに用意されているのではないか。そのことに想い致す時、新たに生きる場を、関わりを構想し、選択すべきだ。「ほんたうの豊かさ」を追求していくことですね。七尾へ墓参りに行き、帰りに金曽農園に寄り、最後と思われる桃を頂戴してきました。美味しい!


『「東北」再生』

8月13日(月) 
 久しぶりのまとまった雨です。降ったり止んだりでしたが、夕方には激しく降り、大雨洪水警報も発令されていました。夜も断続的に激しく降りました。おかげで、徐々に涼しくなって来た感じです。雨は自然のクーラーですね。家も道路も庭も水を浴びる事で、確実に温度がさがります。水で冷やされ、気化熱を奪われることでも、温度は下がります。時々雨が降ってくれることで、もっと過ごし易くなることでしょう。そのような自然の作用によって、人間はいろいろな恩恵を受けてきたのです。8月前半にも、雨の後、涼しくなったことがありましたが、その時はしばらくして暑くなりました。今回はどうであろうか、暑い日は十分続いているので、もうそろそろ、峠を越して、気温が下がっていってくれてもよいと思うのだが、・・・。いずれにしろ、半月後には確実に涼しい日々になっていることを期待していよう。


8月12日(日) 墓参り
 昼を目がけて富山に行く。毎年恒例の墓参りです。兄の家で食事の後、集落の一番上流側にある墓場へ。昔は、肝試しをしたこともありましたが、墓場の奥には何もなかったので、不気味でした。今は一番奥の墓の周りにあった木が少なくなり、、上流側に大きな道路ができ、明るい感じです。変わらないのは、墓場の真ん中に、サルスベリの木が一本立っていること。墓参りの後、周辺を散策し、写真を撮って回りました。近くの公園には、キョウチクトウの花が咲き、家の庭にも、小さい時から見続けてきた黄色の花が咲いています。庭の木では、セミが鳴き続け、夏らしい雰囲気を醸しています。生まれ育った村は懐かしいですね。


よく遊んだ門構えの家の塀

昔から生えている黄色い花

稲穂が出始めています

8月11日(土) お盆
 お盆の準備のために、叔母さんを家までお連れしました。仏壇に供える花や神棚のためのサカキを買い求め、止まっていた時計を美川の大正通りの時計店・スミタに持って行き、電池を入れていただきました。庭の木が茂ってきていたので、塀から出ている部分を1時間ほどかけて、一通り剪定しました。おかげですっきりしました。剪定した枝を庭の一角に積み上げていますが、前回積み上げたものは枯れて少なくなっています。繰り返すことで、堆肥化することでしょう。ゴミに出す人も多いが、土に帰すことが一番です。土を豊かにすることで、木の生長も良くなるでしょうし、庭の土の保水力も高まるはずです。


8月10日(金) 片町
 午後は、能登空港で東洋大学の能登ゼミについて打ち合せ。受け入れを予定している各地の関係者に集まっていただき、現状報告と、おおまかな予定を確認。今後、個別に相談させていただきながら、準備を進めたい。夕方には金沢に戻り、片町へ。スローライフ学会事務局の野口智子さんと10月の高岡でのフォーラムの打ち合せ。「スローライフ逸品フォーラムin高岡」が10月13日(土)〜14日(日)の2日間、高岡市で開催予定で、ものづくり分科会のパネリストを承っています。久ぶりに活動に参加させていただく予定です。いたるで太胡瓜や金時草、鰯などをいただきました。更科藤井では、卵焼きとそばをご馳走になりました。久しぶりの片町でした。


いたるでいただいた太胡瓜

鰯の刺身

藤井のそば

8月9日(木) 九十九湾2
 能登空港で中央大学の谷下教授と学生諸君と合流、まずは夢一輪館で昼食。その後、見附島、恋路海岸を見学したのとふれあい海洋センターへ。学芸員の東出さんに案内いただき館内を見学した後、磯での生き物観察へ。専用のすべらない靴と箱メガネを借りて、海に入って海藻や子魚、貝類を観察させていただきました。磯のは多くの生き物が生息しています。短い距離ですが、十分楽しめました。遊覧船にも乗せていただき、九十九湾を遊覧。宿泊は能登漁火ユースホステルでした。ユースホステルという施設に初めて泊まりましたが、普通の宿泊施設ですが、一人の方は相部屋になっていたところが、他の宿泊施設とは異なるサービスでしょうか。イカ釣りをされているようで、部屋の名前にはイカの名前がちていて、泊まった部屋は「スルメイカ」でした。夕食にもイカ刺しと、イカと海藻の炊いたものが出ていましたね。夕食の後は、アカテガニ観察に出かけました。数は少なかったですが、アカテガニも拝見していただけました。詳しい人間の案内でないと見つけられない感じです。今回は能登事務所のスタッフの功績大でした。


生き物観察

解説いただいた東出さん

漁火の外観

8月8日(水) 九十九湾
 九十九湾を歩いてみました。のと海洋ふれあいセンター下の磯からスタートして、海沿いに設定されているコンクリート製の飛び石を歩いて、百楽荘の下の入り江まで歩きました。途中、海藻が豊かなところや、いわゆる魚つき林らしい空間もあります。海藻がたゆたう空間には小さな魚たちが泳いでいます。海藻と魚の関係性をうかがい知ることができる空間とも言えます。途中、波が高いと足が濡れるところもありますが、それもスリルというもの。1時間以上かけて歩いて十分楽しめます。イソガニなどの小さなカニが走り回っています。生き物観察の場として、十分楽しめますね。いざとなれば、食べるものも収穫しやすい場所だったのだと思われます。途中の海沿いには小さな集落があり、こだわりの味噌を作っておられる 新出商店もあります。


磯歩きの歩道

ウスバアオノリ

小さな魚たち

8月7日(火) 能登事務所
 能登事務所で、新たなメンバーも入れて5名で初めてのミーティング。能登半島地震からの復興のお手伝いのために5年前に設けたが、ぶなの森設立後も維持しています。地震からの復興のためには、新たな魅力開発が不可欠であるとの観点から、鉢伏山でのエコツアーなどを自ら行うと同時に、「能登人と過ごす能登時間」を発信し続けていますが、課題は多い。観光振興、地域振興をエコツーリズムの発想で進めることをテーマとしていますが、プログラムを磨くこと、宿泊業や交通事業者さんとの連携はまだまだ弱い。もっと積極的なアプローチが必要なのでしょう。さらに、モノ商品や宿泊商品の開発も必要なのだと思う。遠来のお客様に地域を楽しんでいただくための柱の樹立がもっと必要です。そのことが地域経済を形成し、地域で暮らせる人を増やすことにつながるはず。能登事務所のねらいの一つは、地域への人財誘致の受け皿になることです。それも自ら事業を構築できる人を誘致することが地域にとっては重要なので、そのような方をまず受け入れたいと考えてきました。今回は穴水町さんのお手伝いをすることになったので、新たなスタッフを採用しました。身の丈以上のことをしているのではないかと思うこともありますが、一定の社会的役割ではないと考えています。


8月6日(月) ヒロシマ
 今年もヒロシマの日がやってきました。多くの人々が一瞬にして亡くなり、多くの人が後遺症に苦しんできました。そのことに想いを致すならば、戦争のない社会を目指すべきではないかと、強く思ったのは学生時代のこと。峠三吉の「にんげんをかえせ」に出会ったのは高校生の時でした。高校の図書館に詩集がありました。大学生時代には、ヒロシマ、ナガサキ関係の多くの本を読みました。ナガサキには高校の修学旅行で訪れましたが、ヒロシマにお邪魔したのは、2003年9月11日です。原子力を取り巻く状況は大きく変わっています。国が取り組む政策も変えていくべきですね。そんな日に、政策形成研修がありました。明治時代以降、都市に人が向かうことを促進してきた価値観の転換をうながすような政策形成を期待したい。人間としての暮らしのあり方を見つめ直し、里山里海エリアの可能性を広く認めていただけるようにしないといけません。


8月5日(日) 夢太郎
 今日の昼は近くの夢太郎(金沢市久安2-430 TEL 076-280-3988 月曜定休)でいただきました。一度だけ夜お邪魔したことがありますが、昼は初めてです。定食が一つのみで、いろいろな小皿が盛り合わせになっています。作るのに15分以上かかっていましたが、料理の数を拝見して仕方がないと感じました。お造り、荷魚、揚げ物、炊き合わせ、和え物、冷や奴、漬け物、ご飯、味噌汁で、一品ずつ手間がかかっています。贅沢な感じの昼で1500円は安いように感じますね。店内もさっぱりときれいに維持されています。ご主人も爽やかな印象で、好感の持てるお店です。


お盆に乗せられた料理

お造り

串揚げ

8月4日(土) 水中運動
 今月初めてプールに参りました。出かけていることが多くて、久しぶりです。習慣化するためには、仕事の仕方を安定させないといけませんが、出先でも可能にするためには、各地に気軽に入れる施設があることが理想です。各地に屋内プールはいろいろありますが、そのようなことも情報化できるとよい。全国的な情報が欲しいところ。もう少し遅くまで営業してくださると、さらに仕事帰りに寄り易くなります。健康増進が社会全体の課題ですから、政策的に遅くまで営業する施設を増やすことと、水中運動の効用を発信し、生活習慣化を図ることが期待されます。朝一番に、いつも車の件でお世話になっているイノクチモータースさんに車を持って参りました。ブレーキを踏むと、振動がして不安だったので、見てもらいました。予想通りブレーキ周りが劣化していて、ディスクロータが摩耗して、ひびも入っていました。ブレーキパッドも代えていただき、一安心です。車の異常を感じたら、速やかに専門家に見ていただくことが大事ですね。夕方には修理も完了して、戻ってきました。


8月3日(金) 欧風食堂エピス
 夕方まで、能登事務所に居たので、久しぶりに石崎奉燈祭を見学に行く。7時半過ぎに、和倉温泉街にある欧風食堂エピスで夕食をいただきました。バスターミナルの前、タクシー乗り場の横の好立地ですが、2階なので目立たないことが難点かもしれません。イタリアンをベースにした創作料理といった感じでしょうか、食堂を名乗っておられるところも今の時代をとらえています。奥様はまだこちらに来られて2年目とのことで、よそ者の視点で地域をご覧になっているのも良いですね。異なる視点で地域を評価しつつ、新たな試みをされる若者が増えることを期待したい。お子様はまだ1歳前ですが、元気です。ご主人も食事後、顔を出して下さいましたが、好感の持てるご夫妻です。料理も美味しかったですよ。季節野菜の窯焼き、七尾産野菜のブルギニョン、パスタ、ピザ、・・・。黒板メニューが魅力的で、思わずそれから選んでしまいますね。何があるか、楽しみになるようなプレゼンの仕方です。その後、石崎奉燈祭の前夜祭を拝見、相当重そうな奉燈を担いで、かけ声とともに整然と前進する様が良いです。石崎の中心部まで歩いて行ってみましたが、道は狭いです。そこを大きな奉燈を担いで進む為には、呼吸があっていないといけません。


季節野菜の窯焼き

パスタ

デザート

8月2日(木) 能登事務所に泊まる
 朝から能登事務所に来て、整理を行う。新たなスタッフが増えるので、デスクを1台出してきて、レイアウトを変えました。4年前に事務所を開設した時に戻ったようなものかもしれない。事務スペースが広がり、すっきりした印象です。床面もふいてみましたが、明るくなったような、・・・。冷房の入っていな事務所で作業を行うと汗が吹き出します。昼は冷房のきいた近くのやまびこでそばをいただく。午後は能登町物産販売協議会の会議にゲストとして参加。今後の活動について少しお話をさせていただきました。帰りにやなぎだ荘で温泉につかり、能登事務所に戻りました。久しぶりに事務所の2階に泊まりました。昼間は暑かったですが、日が落ちて、山側から風が入ってくるようになると涼しくなってきます。2階も夕方から窓を開けておきましたので、寝る時には寒いくらいでした。里山の冷房効果は偉大です。


能登事務所から見えた夕焼け

8月1日(水) のどぐろ屋
 午後は、珠洲でヘルスツーリズム研究会の会議。今年度の活動について議論しました。住民の皆さん向けの水中運動体験は本日からビーチホテルのプールでスタートしています。前年度のモニターの成果を見ても、確実に効果は期待できます。足腰が痛い方にとって、筋力が高まり、徐々に痛みも和らいでいくことでしょう。今回の体験会には地域の医療機関さんが患者さんに推薦していただいていることがポイントです。ノルディックウォーキング、水中運動と並んで、里山里海の保全活用として、森林療法を活かしたプログラム開発を進めたいものです。園芸療法の研究もできるとよいですね。夜は輪島に泊まり、7月1日にオープンした「のどぐろ屋」(輪島市河井町5-240-4 TEL 0768-22-1115)に参りました。外から中が見える構造で入りやすく、明るい店内が心地よい。一人だったので、カウンターに座り、のどぐろの刺身と焼きを注文。いずれも柔らかく食べやすかったです。焼きは大きかったので、半身にしていただきましたが、十分な量でした。地酒も輪島市内の4蔵の酒が揃えてあります。上田農園の野菜をつかったサラダとかも目を引きます。途中からオーナーの安原さんも来てくれたので、今後の展開について意見交換、有意義な輪島の夜でした。


のどぐろ屋の外観

のどぐろの刺身

のどぐろの焼物

以前の金沢便りはこちらをご覧ください。

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