■地物を楽しむ
夏以外は8割前後が地物。夏場は大敷網を上げてしまうので、地物は少なく半分ぐらいになる。旅の人はイワシ、アジ、サバ、カワハギなどを喜ばれる。1000円ぐらいの盛り合わせを試していただきたい。生サバはいつもあるとは限りませんが、是非召し上がっていただきたい。生の方が美味い。
■独特のもの
独特のものはバイガイのおしりぐらいですかね。お刺身にすると、身よりも味がある。バイガイがある時は刺身にして、しりをさっとたいて出すと珍しがられる。カワハギの刺身も珍しい。とれたなりのイワシもうまい。

■マグロの中おちの茶飯
マグロの骨についている身は、普通ネギトロにするのですが、ご飯に乗せて海苔とワサビを加え、醤油をたらしてお茶を注いでいただく。昔から漁師の人が食べていた方法でしょう。
30年くらい前に寿司屋を始めたころには、茶飯を注文されるお客さんがおられました。イカでも何でも、ネタを薄く切って、ご飯に乗せてお茶をそそぐ。漁師の食べ方です。

能都町では、昼に魚を食べられる店そのものが少ないが、寿司屋としては唯一の店。 |

漁港の町のお刺身は、新鮮で身のしまりが違う。
■刺身を味わって食べる
数の子とかを注文される方がいるが、「それは止めて下さい」と言います。「せめてイカやタコを食べてみて下さい」とお願いする。甘味が違う。冬はヤリイカ、秋はアオリイカ、他の季節はマイカとアオリイカが年間を通じてある。刺身を味わうには、何も食べずに飲まずに刺身だけをまずいただくと、味が良く分ります。
■かつおも美味しい
地元産のカツオは、たたきでも刺身でも美味しい。安くてバカにしていますが、脂がのっていて美味しい。すき焼きにするところもある。サバでもすき焼きを作ります。

■にぎり定食
回転寿司に押されぎみだけれども、技術とネタは良いことを分かっていただくために、配達の寿司や刺身のセットメニューを開発した。入門編としてはにぎり定食がいい。お吸い物もついて1000円。
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