情報誌「MyPage」バックナンバー
▼参加団体紹介
城址 小丸山公園活かし隊
代表(隊長)/丸山 準
七尾市桧物町57-10 〒926-0048
TEL&FAX 0767-52-1231
URL http://blog.goo.ne.jp/nanao-komaruyama
当たり前すぎて、価値が見えなくなっていた公園に、もう一度光をあてて活かしていく。まさに、あるもの活かしのまちづくりとして、注目される活動。公園からまちを元気にしていく人々の思いが少しずつ広がっている。

MyPage19号に掲載(2007年3月発行)

前田利家の出世城
 加賀百万石で有名な前田利家。実は、最初に城持ち大名となったのは、能登の国は七尾でのことである。その利家が建てた幻の名城「小丸山城」は、現在は小丸山公園となっている。この歴史ある公園の魅力を発掘、発信しながら、「公園を元気に!そして公園からまちを元気に!」をモットーに活動を展開している。
 隊員のみなさんは、20代から60代に至るまで、幅広い年齢構成だ。何より、隊長が20代という若さ。今年、地域づくり円陣で行なわれた、地域づくり「宝もの」コンペでも、若い参加者として注目を集めただけでなく、地域との協働のプロセスを評価され、2位を獲得。活かし隊も利家のように着々と出世している。

「小丸山ぴかぴか大作戦」での掃除活動
◆城址 小丸山新聞
 小丸山公園活かし隊も、「元気ななお仕事塾」から生まれたプロジェクトのひとつ。設立当初の活動は、小丸山にまつわる歴史を調べたり、実際に公園を歩いて気になるところを地図にまとめたりしてきた。また、「小丸山ぴかぴか大作戦!」では地元の人たちの手で清掃活動を行なった。こうした活動や、隊員が調べた小丸山公園の歴史や魅力を多くの人々に伝えているのが「城址 小丸山新聞」である。ホンモノの新聞のような紙面構成と、その内容の充実度は秀逸である。
 たとえば、創刊号の「歴史発見!?小丸山」では、「利家 能登七尾へご栄転」の見出しで、尾張出身、前田又左衛門利家(43)が能登を統治することになった。と、利家の着任を報じている。小丸山城築城に伴う本宮神社の移転案内や、利家本人からの兵士急募の広告など、隅々まで読んで楽しい新聞である。読者の公園にまつわる思い出を紹介するコーナーもあり、公園を通じた様々な活動をクローズアップして、それぞれをつなげる役割も果たしている。

◆地域の資源に目を向ける
 隊長の丸山さんは、東京出身の七尾市役所職員。本職でも都市整備課で公園を担当する。中心市街地にある小丸山公園の歴史的な価値を見直していくことで、単なる公園としての使われ方だけでなく、人を集め、まちを元気にしていく核にできないかと考えた。
 城址の歴史を調べる中で、道路などの整備によって公園が削られ、由緒ある城址が現在の姿へと変貌してしまったことが解ったという。これは、城址の価値を正しく認めてこなかったための悲しい足跡であろう。嘆くだけでなく、自分達でできることをしたくて、活かし隊が立ち上がった。

実際に小丸山公園を歩いてみる


子どもたちを対象にした
クイズラリー
◆新聞愛読者がサポーター
 年4回発行の「城址 小丸山新聞」は、年間一口500円以上の協力金で購読することができる。企業は4口以上の協力。協力者は、現在120名ほどで、年間20万円ほどが集まる。これが活動資金となっている。
 2006年8月20日には、子供たちを対象にクイズラリーを行なった。参加した子供たちからは「小丸山公園って歴史があるげんね!楽しかった、また来たい!」という声が聞かれ、地域が持っている宝ものを子供たちに伝えることができた。地域の宝は、地域で守り、磨き、伝えていく。小丸山から出世して百万石を築いた前田利家も、きっとお喜びだろう。

vol.19 「団体紹介」へつづく

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