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▼地域づくり談議
【金沢編】
主 題地域づくり団体の福祉輸送について
開催日:平成17年2月26日(土)
会 場:石川県地場産業振興センター
主 管:(特)さわやかいいね金沢
参加者:22名
講 師:川上 里美
          (特)福祉サポートセンターさわやか愛知・代表理事
          (特)移動ネット愛知・副理事長

福祉輸送のネットワークづくりを

 地域づくりの活動には、「福祉輸送」や「過疎地輸送」と呼ばれる、自家用車を使った移動サービスがある。この活動は法的取り扱いが曖昧であったが、平成16年3月に厚生労働省と国土交通省が連名で「ガイドライン」を発表した。そこには「平成18年3月までに事業許可を取らなければ活動できなくなる」とあり、関連する団体では大問題になっている。
 今回の「談議」では、愛知県でこの問題に取り組んでいる川上里美氏を招き、活動への助言をいただいた。
 講演では「セダン特区」が関心を集めた。近所の高齢者を病院に連れて行くような“助け合い活動”は、自家用車を活用しなければ、地域づくり団体では実行できない。
 参加者の中には、1日40件もの移動サービスを行っている団体もあったくらいで、車椅子で乗れる福祉車両だけでは需要に追いつくはずもなく、自家用車の活用は不可欠である。そして、ガイドラインでは「セダン特区」に限って自家用車の使用を認めている。
 講演後の意見交換では、参加団体の多くがセダン特区を希望し、そのためには、関係する地域づくり団体が連携することが必要という点で大方の合意を得られた。
 今回の地域づくり談議は「特区づくり」という新たな目標を誕生させた。地域づくり活動は社会の仕組みを変え、制度づくりに踏み込んできていることを実感した。(コーディネーター 赤須 治郎)



「24時間テレビ」から
“さわやかいいね金沢”に寄贈された福祉車両。車椅子で乗車できる。
これを自己資金で購入できるNPOは少ない。

vol.16 「いしかわ地域づくり塾」へつづく

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