金継ぎは
そこに愛があった証
うつわが割れたときの
悲しさも、虚しさも
その心の傷さえも
繋ぎとめる金継ぎ。
それは壊れたときも愛されていた
器の勲章。
もったいない、という心から
生みだされる芸術の世界。
修復は、芸術である。
100年後の骨董品を育てる。
MESSAGE
陶磁器は、壊れやすく、美しい。
ひょっとしたら欠けることや
もしかしたら割れることも
あるかもしれない。
そんな切なくて、繊細な存在だからこそ
愛おしさが芽生えるのも、たしかです。
割れたときの哀しみも
捨てられない未練も
また使える嬉しさも
ぜんぶ繋ぎとめる。
金継ぎは、割れた器への
愛の存在証明であり、勲章なのです。
山中漆器と九谷焼の息づかいが
聞こえる温泉地、石川県加賀市。
陶芸と漆芸が出会う金継ぎは
単なる修復ではありません。
心の傷を繋ぎとめ
その傷を、芸術の域へと
昇華させる伝統です。
金継ぎは、傷の芸術。
ひび、割れ、欠けの痕跡を愛でる日本文化
金と銀と朱
約270種の金・銀を扱う
蒔絵に基づいた技術
修復事例
平目鈖
うすく伸ばした金は
桜吹雪のように
修復事例
貝と梨子地
オーロラや砂嵐のように
夜光貝や鮑、金が輝く
修復事例
金継ぎの依頼方法
1.お申し込み
お問い合わせフォームより、ご相談ください。
2.担当者から連絡
価格は、加飾方法や材料(金・銀・螺鈿など)、破損状況に応じてお見積りいたします。
3.調整
完成の時期、お預かり・お受渡し方法について調整させていただき、ご依頼を承ります。
漆芸家 更谷富造
Tomizo Saratani
石川県加賀市の「アメイジングギャラリー」にて、世界各国の漆芸品を修理する傍ら、オリジナル作品も制作。
京都府で生まれ育ち漆芸を学び、オーストリア、イギリス、アメリカなどを拠点とし、漆芸品の修復を行ったのち日本へ帰国。2020年8月には石川県加賀市にて、漆芸教育や工房、漆文化の発信地として「アメイジングギャラリー」をオープンする。
編集後記
更谷氏によると、金継ぎはかつて鈖継ぎ(ふんつぎ)と呼ばれていました。金鈖や銀鈖には様々な種類があり、粉の小ささや輝き方に応じて細かく分類されています。漆芸の世界で扱う金鈖・銀鈖は約270種ほど数えられ、それらを自在に使い分ける「鈖継ぎ」という言葉には素材への造詣の深さが言い表されています。
このプロジェクトでは、「100年後の骨董品を育てる」というコンセプトを軸に、皆様から破損器をお預かりし、再び使えるように修復することを目指しています。その第一弾として、更谷富造氏が中心となり、石川県内の料亭の器を鈖継ぎさせていただきました。料理店だけでなく、個人の方も気兼ねなくお問い合わせください。
株式会社ぶなの森 ディレクター山田淳史