県内で行われているエコツアーの現状を知るため、体験会を行いました。エコツアー事業者、宿泊業者、観光事業者、学生、行政職員などが参加し、3つのツアーを体験しました。
   体験会1 能登島体験ダイビング体験会2 能登島イルカウォッチング体験会3 白山尾添のブナ林散策


 体験会1
 能登島 体験ダイビング  事業者/能登島ダイビングリゾート
実施日 2010年10月20日(水)
体験時間 9:00〜13:00

能登島ダイビングリゾートさんでダイビング初心者向けのプログラムに参加しました。最初に事務所でオリエンテーションがあり、海藻について学んだ後に海へ移動しました。呼吸の仕方や体勢の立て直し方などを実践的に学んだ後、ボンベを担いで、いざ海の中へ。海中は白い砂地と海藻が茂った森で、その間を魚が泳いでいました。小さなイワシの群れや、ボラやフグなど海辺で見られる魚たちも観察することができました。
 能登の海は生物の種類も豊かで、通年で潜ることができます。季節の移り変わりを味わえるのも魅力のひとつ。特に冬は海藻が青々していて、おすすめなんだそうです。
●参加者の声
初めてのダイビングは楽しかった。能登島ダイビングリゾートさんではイルカと泳ぐツアーなど、次につながるような企画があり、また行きたいと思いました。
「これが海の中か」と、初めての発見の連続で面白かった。ダイビングとどんなツアーがつなげられるのか、考えてみたいと思います。


海の生き物の話を熱心に聞き入る参加者。ダイビングの基本指導も受けました。 ダイビングスーツを着用。海への期待も膨らみます。 海までは歩いて向かいます。のどかな田園風景が広がっています。
呼吸の仕方、潜り方を教わります。 海の中は神秘的な空間。イワシの群れが周りをぐるぐる泳いでいました。 参加者のほとんどがダイビング初心者でしたが、全員海の中を堪能しました。


 体験会2
 能登島イルカウォッチング  事業者/能登島イルカ保護委員会 
実施日 2010年10月21日(木)
体験時間 11:00〜12:00

波が静かな能登島の海には、野生のミナミバンドウイルカが6頭棲んでいます。この野生イルカを見ようと、地元の商工会と漁師が連携して、漁船でお客様を送迎するツアーを行っています。
 向田漁港から漁船に乗り、ポイントまで向かいます。時間帯によっては見られないこともありますが、この日は運よく見ることができました。人懐っこい動物なので船の周りを泳いでくれることもあるのだとか。イルカは子どもを生むと、しばらくは居続けるそうです。そのためにも、貴重なイルカが住み続けられるような環境を保っていくことが必要です。能登島イルカ保護委員会では独自にルールを決めてツアーを行っています。
●参加者の声
最初は船を見た時に、「これで行くのか!?」とびくびくしてしまいました。波は荒れていましたが、意外と揺れは少なく、水しぶきもかからずに行けました。ポイントに着くと、みんなでキョロキョロ探しました。イルカは野生なので、どこから出てくるのかわかりません。すると、「あそこ!」「ここ!」と言う人が出て来て、尾びれがぴろっと現れました。集中して探せたものの、その間の時間を使って何か学べるものがあればよいと思いました。

向田漁港。 水しぶき対策の雨カッパを着て出発。 途中、船頭さんがイルカの解説してくれます。
参加者は2隻の漁船に分かれて観察しました。船についた黄色い旗は「能登島イルカ保護委員会」印です。 イルカを探して、キョロキョロ。
「あそこ!」と一斉にカメラを向ける参加者。
野生イルカ発見!運よく、2頭が船の近くまで来てくれました。


 体験会3
 白山尾添のブナ林散策  ガイド/岩間山荘 女将・北村さん
実施日 2010年10月22日(金)
体験時間 10:00〜12:00

いしかわの森林100選に選ばれている白山尾添のブナ林。岩間山荘の女将、北村さんの案内で歩きました。集落の神社にお参りし、ブナ林の中へ。大きなブナやトチが見られ、大切に管理されてきたことがうかがえました。途中、猿の群れやクマのつめ跡を見つけました。野生動物が身近にいる尾添では、昔から動物や自然と上手に付き合ってきた地域なのだそうです。
 帰りはスキー場に駆け上がり、「山びこ」体験。参加者の叫び声は、はっきりと返ってきてくれました。北村さんの案内で歩いた尾添は、歴史や文化、たくさんの魅力に触れたツアーでした。

●参加者の声

北村さんのお話を歩きながらブナ林を歩いてきました。緑の中を歩くことだけでも幸せなことですが、その場所にどんな歴史があったのか、地域の物語を伺えたことが貴重な体験になりました。お話により、付加価値が高まる部分が多くありました。帰りに、スキー場を駆け上がって叫んだ「山びこ」も印象に残っています。ぜひ、みなさんも叫んでみてください。

歴史や文化など、地域に根差した解説をしてくださったので大変おもしろかったです。休憩のときには、地元産のもち草あんパンとお茶もいただいきました。北村さんのキャラクターもよく、「今日はたくさん笑いましたかー?」と聞いてくださったことも印象的。たくさん笑わせていただき、とてもよいツアーでした。


岩間山荘の女将・北村さんの案内で歩きます。集落を歩いて、山に入るコースです。 地元の神社にある「力だめしの石」で、力試しをする参加者。 「大きな木は守り神」。雪崩や山崩れを防ぐために、大事にされました。
ブナに囲まれた広場で休憩。北村さんのお宅では、おじいさん、お父さんに続き、息子さんも猟師になったのだとか。 地元産の素材で作った、餅草あんパンとお茶。美味しかったです。 一里野のスキー場を駆け上がり、「山びこ大会」をしました。これが盛り上がり、参加者は大喜びでした。