[ 金沢便り2009.9月 ]
最初のページの金沢便りのバックナンバーコーナーです。
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9月30日(水) 狼煙
 昨晩は飯田わくわく広場での会議の後、狼煙館にお邪魔してご主人とビールを飲みながらいろいろお話をさせていただきました。交流施設狼煙が出来て以降、このあたりにお客様が増えているのは確かです。それが宿泊や飲食の利用にどれだけ結びついているかは不明ですが、地域活動を盛り上げるためには、地域内連携を促進することが大切です。大浜大豆の豆腐を地元の飲食店や宿泊施設が活用されることが大事です。そのことをつくづく感じました。可能性を秘めた地域のお役に立つことができればと思う。


狼煙地区に設けられていたはさ干し

9月29日(火) 千体地蔵
 午後、曽々木にインタビューに行ったが、少し時間があったので千体地蔵を見に行きました。岩倉寺の門前の駐車場に車をとめ、急な坂道を上がり、ようやく千体地蔵の案内看板のところに着く。そこから750mと書かれた看板があったので、それに従って行くがアップダウンが繰り返され、なかなか千体地蔵のありかがわからない。途中いくつか、曽々木の集落や窓岩が眺められるポイントがあり、楽しめました。そして、最後の急な坂道をロープにつかまりながら、千体地蔵までのぼりました。千体地蔵の下には展望台が設けられており、素晴らしい眺めでした。千体地蔵は柱状摂理の典型的な姿なのでしょうが、不思議な光景です。ここを訪ねるツアーだけで十分楽しめます。途中に生えている植物や野鳥の鳴き声も魅力です。汗ばむ程の運動になりましたが、風が心地よく、気持ちよい運動でしたね。


美味しそうな実のなる植物

千体地蔵

眼下に曽々木の集落と窓岩が

9月28日(月) 優先順位
 物事を行う上で重要なことは優先順位をいかにつけられるかということです。自治体の職員の方々と話していて気になることは、忙しくて現場に行けない、当事者の話を聞かずに施策を決めようとされているように感じることです。地域住民のために仕事をすることが基本だと思うのだが、その最大の顧客である住民の皆さんの話を聞く時間がとれないというのはいかがなものか。立場が上の人ほど、当事者の声に耳を傾ける姿勢が重要です。政権交代に伴うダムについての政策転換についても、まず、当事者の話を聞くべきですね。ダム政策によって人生を翻弄されてきた地域住民の想いを汲み取った政策決定をしないと、・・・。妥当な政策立案を行い、地域住民に支持されるようになるための最優先活動だと思う。


9月27日(日) 「猿鬼伝説」を歩く
 昨年に引き続き、「猿鬼伝説」を歩くツアーを行いました。今回は珠洲市・能登町の俳句を作られている皆さんがグループで参加されたので、そのご要望に添った内容にさせていただきました。猿鬼伝説について詳しく知ることと、その舞台にどのような生き物が存在しているかを知ることから句の題材を得ようとされているようでした。そこで、今朝も案内するポイントを回り、そこに生えている珍しい植物などを把握しておき、途中でご紹介するようにいたしました。まず、鬼塚をみていただきたました。駐車場で近所の中斉さんにお話をいただき、その後、鬼塚のある場所まで下りていただきましたが、川沿いにあるので、いろいろな植物が生えています。滝のそばにはサルナシも実をつけていました。次に、岩井戸神社に行き、とんと昔の会の谷坊さんに猿鬼伝説を語っていただきました。最後は行念寺で猿鬼の伝記を奉読いただき、その上でお講料理を召し上がっていただきました。その後は皆さんで俳句づくりです。さすがに、そこはご一緒せずに、岩井戸地区の祭礼が事務所の近くの八幡神社で行われていましたので、少しだけ拝見しましたが、久しぶりにとんと昔の会のメンバーのお一人谷口一枝さんにお会いすることができました。能登ネットワークの事業 「語り部講座」(2000年)以来のおつきあいです。


鬼塚の上で語る地元の中斉さん

岩井戸神社での猿鬼伝説

行念寺での猿鬼講

9月26日(土) 稲刈り
 今日はグルーヴィの米づくりの稲刈りです。昨年からお願いしている中能登町のいまい農場の田んぼで稲刈りをしました。昨年の倍の面積があったので、手で刈ると同時に、機械でも刈っていただきましたが、1条だけを刈る初期の稲刈り機で、それは手で刈るより相当早いのですが、結局2時ぐらいまでかかりました。刈った後は手で稲を刈りわらで束ねた稲束を、今度はビニールハウスの枠を使って干します。しっかり乾燥させた上で脱穀をします。最初に刈って畦に並べてあった稲束は、その間だけでも確実に乾燥が進んでいました。太陽と風の力は偉大です。最後はいつものように、今井家にお邪魔して、御馳走になりました。いつものように美味しい煮物やお刺身、漬物などをおなかいっぱいいただきました。子供達は柿とりも体験させてもらい、大満足の一日になったのではないでしょうか。


手で刈り束ねる

稲刈機で借りはじめるおじいちゃん

昨日から調理していただいた煮物

9月25日(金) 新たな出会い
 日曜日に予定されている「猿鬼伝説を歩く」の打ち合わせに、初めてお会いする方の家にお邪魔した。朝、歩いていただく予定のポイントの写真を撮ってまわり、パソコンに取り込んでおいて、ご覧いただきながらご相談をさせていただきました。俳句を作られたいとのことですので、それに相応しい時間のとり方、案内の仕方を考えたかったので、現場の状況を事前にお伝えして、希望をうかがえて良かったです。夕方からは、プログラム最後に猿鬼講を行っていただく行念寺でも打ち合わせをさせていただきましたが、句会は庭の見えるお部屋をご用意いただけるようお願いいたしました。最終的には、当日の皆さんの動きを拝見しながら、ご希望を最大限尊重して進めたいものです。今回の出会いが継続することを期待したいと思います。今回、行念寺さんの前庭にヒイラギモクセイの大木があることをお教えいただきました。キンモクセイしかみたことが無かったので、うれしかったですね。ちょうど花が咲いていますので、皆さんに喜んでいただけそうです。


今年も見つけたキツリフネ

ヒガンバナと稲穂

行念寺のヒイラギモクセイ

9月24日(木) 雑貨カフェ新だち
 久しぶりに八尾山田商工会に出かけ、今後の事業の打ち合わせをした後、雑貨カフェ新だちに取材にお邪魔した。風便りWeb版でご紹介するためです。八尾ではコンスタントに新しいお店ができているが、その中の一軒がこちらです。物置になっていた建物を改装してカフェにされたそうです。趣味で雑貨を集めていたが、それを発展させて始められたそうです。集められている雑貨はおわらが縁で出会った方々を介して提供されているものも多く、おわわにちなんだ商品が目立つ。カフェとしては、八尾では珍しいパフェを売りたいと複数用意されています。今後は商品にまつわる物語を商品に付加して提供いただきたいものです。ネットでもそのような情報を発信していただけるとよいですね。その後、氷見経由で羽咋に回り、穴水まで行く。穴水では七海屋さんで七海友也さんのお話をうかがう。今日は久しぶりに柳田泊まりです。


新だち店内

あかり商品

パフェ

9月23日(水) 尾添大林のブナ林
 天気はすっきりしなかったが、久しぶりに白山麓に出掛けました。まずは、一里野温泉スキー場に行き、 岩間山荘で昼をいただく。お子さんたちがとってきたという蜂の子を試させていただく。不思議な味でしたが、食べられました。その後、ジャンプ台横の尾添大林のブナ林に行く。尾添集落の上にあり、なだれから守るために大切に守られてきたブナ林です。大木の根元にはネットで種を集める仕掛けが設置してありました。白山麓で植えるブナの苗を作るためとうかがっています。このブナ林は白山麓の中では最も入りやすいブナ林かもしれません。次に鳥越の にわか工房に行くが、まわりのそば畑は白い花が満開状態でした。そば打ち体験に来られている家族連れもいらっしゃいました。最後に鶴来の樹木公園に寄るが、カツラの葉が紅葉し、ヒガンバナがきれいに咲いていました。


尾添のブナ林

にわか工房周辺のそば畑

紅葉してきた樹木公園の並木

9月22日(火) 渋滞情報
 シルバーウィークの後半に入り、渋滞が激しくなっているとの情報を確認すべく、ネットで調べてみたが、最も詳しく分かりやすいのは、日本道路交通情報センターのページです。全国の高速道路の渋滞や事故の情報が地図で分かるようになっています。5分ごとに更新されますので、最新の情報を得ることができます。連休以外の時期でも、出掛ける前にチェックするとよいかもしれません。交通・天気のリンク集には入れてありますが、分かりやすい場所に入れておきたい。天気予報やその他の交通関連情報、火災情報などと並べて最新情報コーナーを設けるべきかもしれませんね。


9月21日(月) 寺のまちアートinいなみ2009
 昨日の城端と同じ南砺市の井波では寺のまちアートinいなみ2009が行われています。会期は19日から27日までです。瑞泉寺に向かう参道から下新町までの商店や一般住宅などが会場となり、アート作品が展示されています。彫刻家が世界一多い町と言われていますので、もともと工房が沢山あります。この通り沿いにも沢山の彫刻工房が並び、普段でもその仕事ぶりを拝見できます。庭園開放も4会場で行われていましたので、杉木邸を見学させていただきました。ご主人が説明をされていました。黒髪庵のある浄蓮寺横の料亭は日本ソフテック研修所ということになっておりますが、建物は昔のままで、1階に作品展示が行われ、2階は料亭の時の空間がそのままになっていました。何とか活かせるとよいのですが、車が入れないような裏通りですので、知恵をしぼらないといけませんね。この細い通りは雰囲気があって好きです。このイベントでも、トイレの使用サービスが行われていました。


瑞泉寺山門

杉木邸庭園

茶碗屋の前のオリジナルのれん

若駒酒造場裏の細い道

彫刻工房が並ぶ八日町通り

前面をいつも飾っている民家

9月20日(日) 城端むぎや祭
 城端のむぎや祭を見物に出かけた。夕方には到着し、車を水車の里近くの駐車場にとめ、廊龍橋を渡り、街に向かう。むぎやの披露が行われているは場の坂でまず拝見。大工町の皆さんが出演されていました。次に、別院会場に行く、こちらでは毎年設けられていた大きなテントが無く、明るい雰囲気でした。西上町の皆さんの披露が行われていました。有料の競演会観覧席に座っている人は少ないが、足腰の弱い方々や団体さんのバスツアーなどのお客様にとってはよい仕組みかもしれません。回りで立って見ている人も多い。信用組合横の空き店舗では手打ちそばを出しておられたので、試しにいただく。富山そば研究会城端道場の皆さんがそばを打っておられました。浄念寺前のでも拝見したが、よくできた空間です。19:00からは 出丸町からパレードがスタートし、じょうはな織館までを行進します。最後はお客様の方を向いて踊って下さいました。その後は、西町の通りで総踊りです。商店も遅くまで開いており、多くのお客様で賑わっていました。商店には、トイレボランティアやごみの受取サービスのPOPも貼り出されており、商工会女性部は頑張っておられます。裏通りにも、家の前に行灯と一緒に陶器製の灯りが灯されていました。


は場の坂でのむぎや

城端別院会場

手打ちそば

前面の演出が素晴らしいまねき

2階が喫茶になっている田村萬盛堂

浄念寺前

出丸町通りをスタートするパレード

灯りが灯された民家

手織りののれんがかかる織館

9月19日(土) ぶらり三十三観音のたび2
 昨年に引き続き、「ぶらり三十三観音のたび」を行いました。能登人と過ごす能登時間の一つのプログラムで、西山郷史さんが案内人です。能登空港に集合、総勢8名、ジャンボタクシーで能登国三十三観音の第一番の諸橋明泉寺に向かう。春蘭の里を通り、瑞穂から山越えしましたが、瑞穂から山側に入ったところで拝見したお宮とお寺、そして茅葺きの館が並ぶ景色が素晴らしかった。明泉寺では、拝観料300円を払い、本堂も拝見させていただきました。本尊の両サイドに木造の阿弥陀如来座像や地蔵立像、毘沙門天立像など多くの諸仏が並んでいました。境内には、木造では国内最大級の338cmの釈迦如来座像や石造五重塔(国の重文)などもあります。お寺への小道には、五輪塔や石仏の間で彼岸花が咲き、きれいでした。鎌倉屋敷、第2番の上田寺と拝見しました。その後、諸橋小学校の横を通り、旧上田寺跡に参りました。水田の端の山裾に地蔵が並び、きれいに草が刈られていましたので、地域の人々から大切にされていることがうかがわれます。次に近くの洞光寺門前にある大板碑も拝見しました。海沿いを走り、甲では大連寺にお邪魔し、石仏群を拝見、山門を入ったところに咲いていた萩は白と紫色の花が一つの枝に混在していました。さらに海沿いを、曽良、鹿波、岩車と走りましたが、眺めは素晴らしかったです。このような機会でもないとなかなか走れません。途中で車を止め、眺めを楽しみつつ走るとよい道です。昼食は、風傍でいただき、能登島へ。ツインブリッジを渡り、しばらく行ったところにある閨観音堂、行者鼻を見学したが、花が生けられており、地元の方々に信仰されていることがうかがえました。そこから島を東に走り、祖母ケ尼行者碑を拝見した上で、第3番に位置づけられている獄の宮に参る。富山湾側に突き出した場所にあり、宇出津や七尾の一番東側にある観音埼がよく見えました。今日はここまででしたが、車中の西山先生の話が面白く楽しめました。三十三観音を回り切るには、何度も企画しないといけませんが、継続して行いたい。


明泉寺境内の彼岸花と石仏

鎌倉屋敷の五輪塔群

上田寺境内の 地蔵

旧上田寺跡

大連寺境内の萩

風傍での昼食

閨観音の五輪塔群

行者鼻

海を背景に立つ獄の宮

9月18日(金) 能登半島里山里海自然学校
 午後一には珠洲に着き、まず商工会議所でうち合わせ、提案書を修正し再訪。その後市役所で打ち合わせ。珠洲焼ギャラリーショップに戻り、資料を出力して、今度は西山郷史先生のところへ明日の打ち合わせに。坂本市郎さんのお母さんも来られて話に花が咲きました。5時過ぎにはおいとまし、また、ショップに戻り、メールをチェックした後、今度は能登半島里山里海自然学校へ。運営委員会がありました。新たな体制での初めての会議でした。里山里海自然学校の将来展望を描く必要があります。里山里海の生物の基礎調査だけでなく生活、生業の調査も行うこと、さらにその現状をふまえて保全再生を行うこと、そして、それらの資源を活かした事業展開を構想し実践すること、自然学校らしい事業に関われる若者を多く雇用できるような事業体を目指していただきたい。そして、それらの活動を通じて持続可能な地域振興を図ることです。基礎調査や保全再生については大学が関わる意味が強く、さらに事業開発については、産学官連携や地域住民との連携が不可欠ですね。そのようなフレームづくりと具体的な推進を図るための機能強化が期待されます。金沢大学としての体制再編を期待したい。


9月17日(木) 異なるジャンルでの講演
 今日は午後から地場産センターで講演だったので、昼は越前五福でおろしそばをいただきました。久しぶりのことです。太めのめんにだしと混ぜた大根おろしがかけられ、最後にかつおぶしをたっぷり乗せますので、めんが見えないくらいです。たまに食べるといいですね。午後からの講演は北陸タイガー会の研修会でした。吉野石膏さんのお取り引き先の勉強会です。私の話の前に商品紹介もありましたが、珪藻土を使った塗り壁材・タイガーケンコートは魅力的でした。能登の珪藻土を使った商品もお作りいただけると、県内では導入しやすいですね。参加者は建材を扱う会社の営業職の方が多いとうかがっていたので、企画力をいかに高めるかという観点でのポイントをお話しさせていただきました。最後には地元産材の活用についてもお願いしました。普段、おつきあいのない業界の方々にお話をさせていただくと、こちらも考えさせられて、よい機会となります。地域内の産業連携ということを提案していますので、その実現のためには、いろいろな業界の方々とのおつきあいが重要ですから、貴重な機会を与えていただきました。講演後、お礼を言われて帰られた参加者が何名もいらっしゃいました。少しはお役に立てたようで、何よりでした。


五福のおろしそば

9月16日(水) 自治体職員への期待
 中央の政権が変わりましたが、地域にとって重要なことは自治体職員の皆さんの意識や発想、仕事の進め方を変えていただくことです。地域の将来を展望し、常に地域住民の立場に立って、政策を選択・立案し、実行していただきたい。そのためには、頻繁に現場に足を運び、真摯に地域の人々の声に耳を傾けることではないか。地域の現状、地域で活動する人々の動き、地域住民の暮らしぶりをよく見ないといけません。そのためには個々の家や店、企業などにお邪魔して、じっくりと話を聞くことも大切です。そのような経験の蓄積の上に、より妥当な政策が構築できるようになりますし、中央からのいろいろなメニューを選択しやすくなります。蓄積された知恵も知識も、地域が有する資源、人財もフル動員して、新たな政策を生み出すことに活かすべきです。そのようなことが実践されれば、真に自治体として機能することになるでしょう。国の未来は地域の自立や自治にかかっているとも言えます。一方で、一人ひとりの住民が日本の将来や地域の近未来を想い描き、一個人としてどのように暮らすか、どのように社会と関わるかを考えながら生きることです。地域の未来のために重要なことは、未来を担う若者や子どもたちが暮らし続けられる状況を用意すること、そのためには生きるための生業が必要です。スケールはいろいろあるでしょうが、地域内外の経済が持続的に形成され、その中でより多くの人々が暮らし続けられるようなフローが生み出されることです。さらに、文化的な受け継がれてきたことをしっかり受け継いでいくことで、地域との関わりや自らの存在基盤がどこにあるかを明確に意識できるようになります。そのような伝承されてきた民俗文化を有している地域は強い基盤を有していると言えます。能登の各地の祭りを拝見していて、そのことを強く感じています。富山の八尾や五箇山にも共通していますね。


9月15日(火) 正院キリコ祭りと奴振り
 午前中は羽咋まで一旦行き、市役所内にある観光協会事務局でお話をうかがう。午後は珠洲に行き、商工会議所と市役所で打ち合わせの後、正院のキリコ祭りを見物に行く。須受八幡宮神社の境内で神事の後、奴振りがはじまりました。最初は拝殿の横で行い、次に拝殿の前で披露がありました。その後、次の地点に駈けて移動、農協前の広い通りいっぱいに広がっておこなわれます。海側の道路沿いにはキリコが9基揃って並べられ、その前で見物している地元の人々も多い。しばらく、この場所での披露が行われた後、次の地点に移動、移動の際は駆け足のようで、このような感じで町内をめぐります。珠洲の各地区にキリコ祭りが受け継がれていますが、それに伴う芸能がそれぞれ違っているのが面白いですね。


須受八幡宮神社での奴振り

農協前の通りでの奴振り

細い小路に入っていく奴

9月14日(月) 能登ふるさと博を語る
 今日も能登有料を走りました。午後1時過ぎに穴水に着き、少し戻り風傍を訪ね、原稿のチェックをお願いし、海鮮丼をいただく。旬の素材をこれでもかと盛り込んであります。たぶん同じものは二度とないのではないかと思うような感じです。いろんな魚を混ぜ合わせて仕入れておられるようですから、二人でお邪魔しても違う魚が盛り込まれているかもしれません。窓の外の穴水湾の眺めは今日も天気が良くて素晴らしかった。その後、能登町に移り、能登ふるさと博についてのご意見をじっくりうかがう。時間をかけてお話をすると、いろいろアイデアも浮かぶものです。有意義な意見交換になりました。最後は珠洲に行き、商工会議所で空き店舗を活用した事業についての打ち合わせ。能登事務所に泊まりました。


風傍の海鮮丼

9月13日(日) 駅弁
 朝早くに金沢を出て、大阪まで試験を受けにいった。試験は午後であったが、昼前には会場に着いた。近くで軽く昼食を済ませて会場に向かったが、すでに大勢の人で会場前はあふれていました。開場と同時にぞろぞろと試験会場に入り、最後の勉強を行う。試験は2時間半であったが、最初の方の問題をじっくり考えていたら時間が足りなくなり、最後は一気に取り組みました。なんとか全問解答しましたが、明らかに分からなかった問題がいくつかありましたので、結果は微妙ですね。今回落ちるようなことがあっても、次回は確実に通りたいものです。一度受けてみて雰囲気がよくわかりました。帰りは少し時間があったので、梅田の駅周辺の百貨店をめぐり、しばし休憩。大阪駅の売店で駅弁を買い求め、帰りの電車の中で食べてきました。駅弁を買うのは久しぶりのことですね。駅弁は、小さな弁当の中に色んなものが盛り込まれていて楽しい存在です。


おにぎり弁当

9月12日(土) 大浜大豆の豆腐丼
 昼前に能登半島里山里海自然学校で打ち合わせがあったので、昼は珠洲ビーチホテルのレストランでいただきました。大浜大豆の豆腐を使ったメニューができたとのことでしたので早速試しに行きました。豆腐をふんだんに盛り込み、あんをかけた丼になっていました。今回ご馳走になったのは、大浜大豆の豆腐丼850円ですが、大浜大豆の豆腐定食1650円やコンパクト豆腐丼680円もあります。支配人も料理長も変わり、新たな取り組みを積極的にされているようです。その後、向かいにある珠洲焼資料館で公開フォーラム「能登の海と海底に沈む歴史」があり、西山郷史先生もお話になるとのことでしたので、少しだけ参加してきました。西山先生の話はやはり面白いです。開会前にうかがった早船狂言についてのお話も分かりやすかった。


大浜大豆の豆腐丼

9月11日(金) 蛸島キリコ祭・早船狂言
 午後は珠洲で打ち合わせを行い、夜は10時を目がけて蛸島に行き、キリコ祭とその山として行われる早船狂言を拝見した。高倉彦神社の拝殿の前にキリコが何台か揃ったところで、お宮の向かいに設けられた舞殿で早船狂言は演じられました。まず口上があります。巻き物を朗々と読み上げてゆき、これだけで相当な長さでした。その上で、船頭と艫取りの掛け合いで狂言は続きます。30分以上あったのではないでしょうか、相当な練習を積んで舞台に上がったものと思われます。今年二十歳になった若者が演じることになっているとのことですが、立派な晴れ姿でした。十分楽しませていただきました。半島の先端では、よき伝統文化が脈々と受け継がれています。狂言が終わった後もキリコがお宮の前に続々と入ってきて、10数台のキリコが並んだ様子は壮観でした。


早船狂言

9月10日(木) 現場からの政策
 政権が変わるということで、政策への関心が高まっているように思うが、地域にとって重要なことは今後の政策形成に参画する意志であろう。全国一律で行うべき政策も多いが、地域の医療・福祉・教育をはじめ、産業振興・雇用創出・定住促進のための政策も地域の現状、資源を踏まえ独自に考えるべきことです。基礎的な政策は全国で実施しつつ、その上に地域独自の政策を構築することかもしれません(2階建ての政策)。そのために、まず必要なことは現場を歩き、当事者の話をうかがうことだ。現場を踏まえない施策をいくら打っても成果を出すことは難しい。それと同時に重要なことは、地域の将来像を描くことが前提として必要です。それは議論を重ね再構築を繰り返すことで、明確になることも多い。一度描いただけで、実現されるものでもなく、実現へのアプローチを多方面から行い続けることで、次なる課題やより根本的に必要なことが明らかになることもあるでしょう。政策連携という発想も必要に思う。素材を生み出し、磨くための政策(例:農林水産業でのブランド化)がベースにあって、製造業やサービス業での付加価値の高い商品開発も可能になります。農商工連携が盛んに言われているが、地域産業の発展のための基礎的なアプローチであり、素材はもっと広く求める必要があり、文化的な資源も活かし、人的資源も活用した商品開発、事業開発も課題であり続けています。そのような政策の再構築を地域から行うことを目指したい。


9月9日(水) 刀禰政信さん
 朝金沢を出て能登に向かう。最初は宝達志水町で能登ふるさと博についてお話をうかがう。次に中能登の商工会を訪ね、そこから下道を走り、能登島経由で穴水に向かう。能登有料を使わずに穴水まで行ったのは初めてではないかと思う。震災の際にも途中までは能登有料を使っていた。穴水では、約束まで時間があったので、ぼらまち市場で一休み。その後、風傍を訪ね、遅めの昼食をいただき、ご主人の刀禰政信さんのお話をうかがう。能登半島にあるお宿で料理人を長年されていたが、5年前に独立、現在地に店を作り営業を続けておられます。風傍(ふうぼう)という名前は、人間は風の傍にいる存在でしかない、自然に打ち勝つことは無理で、風=自然とともに生きることを考えるしかないのだということを意味されているそうです。風は、明確には見えないけれど、五感で感じ、心象風景を映す存在として、いろいろな意味が込められているのでは、・・・。中学生のころから、今でも詩作を続けておられ、店内には作品が何点か展示されています。風傍は、静かな穴水湾に面しており、能登島の端から富山湾まで見えます。天候によっては立山連峰が見えるのかもかもしれません。一角は海に向かって階段状に席が設けられていますが、その席が人気のようです。内装材には能登のアテやスギを使い、こだわって店づくりをされています。奥様は東京出身で明快な方です。穴水から海沿いを七尾方向に向かって来ると海側に店はあります。


刀禰政信さん

刺身定食のお刺身

目の前は静かな穴水湾

9月8日(火) あわら市
 午前は商業活性化基金事業の審査会があり、県庁へ。午後は事務所で一仕事をした後、あわら市へ。久しぶりのこと(2005年3月以来)でありますが、今回はあわら市商工会の商業部会主催の講演会です。金津町と芦原町が合併してあわら市になっています。最初にJR芦原温泉駅前の商店街を見学、空き店舗を使った面白い店もありますし、昔ながらのこうじ屋・青柳清治郎商店や手打ちのそば屋も何軒かあります。一方、えちぜん鉄道「あわら湯のまち」の駅前には屋台村「湯けむり横丁」が出来ていました。コンテナを使い、コンパクトな屋台が9軒営業されています。ガラス戸で覆われていますが、屋台部分が、コンテナの中に収納できるようになっています。ラーメン屋、手打ちそば屋、おでん屋、カレー屋、ホルモン屋、焼鳥屋、家庭料理屋、魚料理屋、餃子屋と、盛り沢山です。宿泊のお客様であれ、電車で通っている人であれ、ちょっと楽しむにはよい場所ですね。昼に営業されている店も3軒あり、地元の生活者が一人で食事に来られているようでもありましたが。温泉街の中には商業部会長が経営されているヨシムラ洋菓子店がありました。地元産のトマトや果物を使ったお菓子づくりにも取り組まれています。


芦原温泉駅前通りにあったアジアン雑貨の店

芦原温泉屋台村「湯けむり横丁」

地元素材を使ったお菓子を作るヨシムラ洋菓子店

9月7日(月) 陶芸体験
 朝から七尾に向かい、吉田洋子(ひろこ)さんの椿庵で陶芸体験の撮影を行いました。ホームページ作成のための取材ですが、本格的に作品づくりに取り組み、その過程を撮影いたしました。休憩を挟んで、サインを入れ仕上げまで行い、後は焼いていただくだけですかね。その後、ギャラリーの中で作品の撮影も行いました。地元の素材を活かした昼食を茶室ギャラリーでいただけば、プログラム通りになります。時間をかけて作品づくりを行い、その過程で作品づくりのポイントをうかがえると、たしかに魅力的です。作品づくりの後は、一緒に食事をしながら、陶芸談議を行えれば、さらに理解が深まることでしょう。吉田洋子さんのアトリエでの「陶芸に触れる」能登人と過ごす能登時間で紹介させていただいています。


手捻りで作品づくり

お茶をいただき、休憩

仕上げに取り組む

9月6日(日) 秋風
 喉の調子が良く無かったので出掛けず、昼間に家の2階で寝ていたが、風が通り涼しいほどであった。確実に季節がうつり秋の様子です。秋風とはこのような風を言うのでしょう。芭蕉の句に「秋風の吹けども青し栗のいが」がありますが、たしかに、稲穂は色づいて稲刈りも始まっていますが、栗はまだ青いですね。これからしばらくは心地よい日が続き、植物たちが色づいていく様を眺められることが楽しみですね。


秋らしい萩の花

9月5日(土) 田ばた
 夕食は御影大橋のたもとにある田ばたに行く。長土塀から今の住所に移り住んで以来のことですから、17年ぶりであろうか、随分久しぶりのことです。ご主人も女将さんもお元気そうで、忙しく仕事をされていました。細い備長炭で焼かれていますので、ご主人も女将さんも、相当汗をかかれています。健康的な仕事場のせいか、お二人ともスリムです。お店も改装され、若いスタッフが多く、昔とは様変わりしている面もありますが、メニューも同じような感じでしたし、単価も安かったです。ファミリー居酒屋と前面に書いてありましたが、その通りのお店になっています。携帯用のサイトも作られているようで、店内にPOPが貼り出してありました。ホームページの携帯用のQRコードが表示されています。


田ばたの焼鳥

9月4日(金) 雷雲
 朝一度観光総合事務所にお邪魔して、メールをチェックさせていただきました。その後、駅まで送っていただき、高速バスで大分空港へ。大分空港から羽田に飛び、羽田で富山便に乗りました。羽田の出発は14時30分のところを40分ほど遅れていましたが、富山上空に来てから旋回を続けることになりました。富山空港上空に雷雲が発生していて、降りられない。どれくらい旋回を続けていたであろうか、待機空域にも雷雲が発生してきて危ないので、小松空港に15分後に着陸することにしますとの機長からのアナウンスがありました。小松空港は晴れていて速やかに着陸できました。すでに16時45分ぐらいになっていました。富山へは17時30分発のバスを用意しますとのこと。そこで、タクシーで小松駅に行き、17時05分のサンダーバードに乗り、高岡まで行きました。列車が高岡駅の手前から少し遅れたので、高岡駅に着いたのは17時55分ぐらい。いみず商工会事務局の荒木さんに迎えにきていただいたので、南口に出て商工会に向かい、講演会場には10分遅れで着くことができました。すぐに講演を始めて、何とか役割を果たすことができました。懇親会の後、高岡駅まで送っていただき帰りましたが、まだ列車は23分遅れでした。富山・呉羽間で線路が冠水し、大幅に列車が遅れていた影響が残っていました。移動が多くて本当に疲れた一日でした。小松空港でANAスタッフから富山行きのJR時刻表をいただきましたが、役立ちました。いざという時のサービスとしてよい対応でした。


朝の由布岳

大分空港には多くのカボス商品が

懇親会の豪勢なお刺身

9月3日(木) 由布院
 中谷健太郎さんとの打ち合わせのために由布院に来ました。いつもの通り、小松発9:40の飛行機で福岡に飛び、高速バスで由布院へ。飛行機の出発が10分以上遅れたので、接続が微妙でしたが、バスが遅れていたので、なんとかバスに乗れました。由布院駅で名古屋から来られた中部経済産業局の方と待ち合わせ、亀の井別荘へ。天井桟敷で簡単に打ち合わせの後、午後2時から健太郎さんと面談していただきました。夜も湯の岳庵で食事を楽しみながら、お話をさせていただきました。米田事務局長も途中から合流され、最後は小林さんも来られて、一緒に駅前通りのBar Stirに。健太郎さんが帰られた後、玉ノ湯のニコルズバーに移動し、桑野和泉さんとワインを一杯いただき、宿に帰りました。前日深夜まで八尾にいたので、さすがに、途中から眠くて失礼しました。


駅前からかすかに見えた由布岳

珍しい豊後牛のタンの煮込み

サバの糠漬け

9月2日(水) 風の盆
 夕方から、スタッフと一緒に八尾に出掛け、風の盆を楽しませていただきました。スポーツアリーナに到着したのは5時頃、そこからシャトルバスで中心部に行き、そこから歩いて1、2分で東町です。すでに大勢の人が歩いていました。諏訪町を歩いてみましたが、大勢の人が通りに溢れていましたので、途中から上新町通りに移り、川倉時計店さんを訪ねました。ご主人とは前夜祭の時にもお会いしていましたが、お店の奥でビールをいただきながら、祭りらしい料理もご馳走になりました。前回、お話をされていた親戚のデザイナーの方も来られ、よい機会になりました。8時頃になり、お店の前の通りにお客様の列ができていたので、お店を出たら、ちょうど上新町の皆さんの街流しが来られました。よいタイミングで最初のおわらを拝見しました。人の少ない裏通りを歩き、曳山会館前を通り過ぎ、西新町に行けば、西新町の保存会の方々のおわらを拝見できました。今度は山手側の裏道を通り、西新町の奥に出て、水上芳一商店に顔を出す。ご主人夫妻も若夫妻も元気にお客様の相手をされていました。冷たい甘酒や良い塩加減のゆでたまごをご馳走になりました。東新町の通りを諏訪町との境界まで歩き、今度は上新町の通りに戻り、曳山会館前まで歩いてみました。途中、小倉亀寿堂で炭火で焼いた甘く無いだんごをいただく。これは美味で、さすが和菓子屋さんです。曳山会館前からは鏡町に下りてゆき、鏡町のおわらを拝見、終了後は東町に上がり、おおつか茶舗でお茶を楽しむ。しばし休憩した後、東町、西町、下新町、福島町と歩き、駅前からタクシーでスポーツアリーナまで戻りました。すでに午前1時近かったです。


川倉時計店でご馳走になりました

上新町の町流し

おおつか茶舗

9月1日(火) 頭を垂れる稲
 朝は鉢伏山に登り、ブナ林から水源エリアに下りる新たなルートづくりに取り組む。3時間程の作業で、半分ぐらいは進んだであろうか。水源ポイントを経由して周回するルート設定のためには、何度か作業を続ける必要がありますが、具体的に見えてきました。午後からは、富来、和倉、七尾と回り、帰りに中能登のグルーヴィの米づくりをお願いしているいまい農場の田んぼを見に行きました。遅く植えていますが、すでに稲穂が垂れてきており、稲穂に色がついてきていました。手で植えた田んぼらしく、稲のなり具合にムラはありますが、それなりに収穫はできそうです。今月末の稲刈りが楽しみですね。


グルーヴィの米づくりの田んぼの稲

さらに前の金沢便りはこちらをご覧ください。

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