[ 金沢便り2009.1月 ]
最初のページの金沢便りのバックナンバーコーナーです。
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1月31日(土) 坂のまちアートinやつお
 午前中は、地形さんのところで提灯制作について相談し、かわち書店のディスプレイを行う。飯田のおかみさんたちが運営しているだんだんで昼食をいただいたが、地元の年配の方々のサロンとして賑やかになっていました。忙しいことは何よりです。徐々に定着してきているのはたしかです。夜は八尾に行き、和紙文庫坂のまちアートinやつおのミーティングに参加。今年の秋は新たな展開を考えていけるとよいですね。住民の皆さんが素材を集めてきて行う「野の花展」は野の花を安心して採れる場を確保することで、参加者を増やせるとよいですね。熊騒動以降参加が減ったということですので、安全な場を用意して、参加を促すとよいのではないかと思う。住民の皆さんが生活をアートすることが究極のまちづくりですから、その意識を高める格好の場になっている「野の花展」を盛り上げることは重要なテーマです。花の生け方教室を開いてもよいかもしれませんし、個別指導もありですね。


昨年の坂のまちアートで

1月30日(金) 八島おかみさん会
 夜は飯田町商店街協同組合の勉強会に出る。今日のゲストは八島おかみさん会会長の伊庭節子さんでした。話の内容が具体的で分かりやすかった。それと素晴らしいのは、いろいろな活動を自立的に展開しており、お金が回る仕組みを構築されてていることです。「八島いっぷく亭」「まいづる肉じゃが」も継続されることで定着しています。おかみさん会も含め、それぞれにホームページを作られていることも素晴らしい。個別にお話をうかがったことで重要だったのは、お金が回る仕組みを作って初めて評価される面があるということです。ボランティアでスタートせざるを得ないとしても、それだけでは広がらないというのはたしかです。特に経済が伴わないといけない活動については当然ですね。


伊庭節子さん

1月29日(木) 企画の具体性
 午後は能美の里山の委員会があった。事業企画案の説明をさせていただいたが、具体的内容を踏み込んで表現できている事業は、当事者との議論をしっかり行ったこととか、主体が明確になっていることである。企画を立案する上で重要なのは、当事者との意見交換をどれだけ行い、その意志を踏まえた内容にできるかにかかっている。そのような意志をもった方々の参画を今後も期待したい。能美の里山の資源を活かした事業は、一見どこにでもあるように見える部分もあるが、細部を見ていくと微妙に異なり、そこに立脚点を持つ事業や商品を開発することがポイントとなる。夜は珠洲での会合に出るが、移動距離の長い一日でした。


1月28日(水) 庄川峡観光協同組合
 夕方から庄川温泉の三楽園で庄川峡観光協同組合の新年総会があり、講演させていただく。提案したことは、地域の一次産業の産物を活かした加工品開発であり、飲食や宿泊での活用である。それも、付加価値を高めることを念頭にメニュー開発することだ。地域産品を活用することは顧客のニーズに答えることでもあり、相互に価値を高めることにつながらないといけない。講演の後は懇親会があり、二次会にもおつきあいするが、組合員のアムール(砺波市庄川町示野447 TEL 0763-82-5688)という店でした。人気メニューというフルーツパフェをいただきました。果物が盛りだくさんで、ボリューム満点でした。フルーツパフェをいただいたのは学生時代以来かもしれませんね。


アムールのフルーツパフェ

1月27日(火) 企画
 企画を考えることが仕事であるが、常に念頭に置くことは、考えた企画の実現性である。実現されない企画は無価値であると考えている。リアルに考えるとは、細部を徹底して描くことでもある。何のために、誰が、いつ、どこで、誰を対象に、何を行うのか。そして、それにともなう経費や動くお金はどれほどのものか。その核にあるコンセプトはどのように表現できるか、・・・。細かく要件を考えていくと、曖昧な部分も考えざるをえなくなる。一つずつ企画をまとめていくと、全体の整合性も見えてきたりするもの。時間をかけて1本ずつ企画を考えることは、新しいひらめきもあり、楽しい。ひらめかなくなったら、この仕事から引退かもしれないが。


1月26日(月) 蕎麦 山猫
 白峰の山口一男さんにお話をうかがいにお邪魔した。望岳苑の館長さんですが、冬場は閉鎖されているので、白山麓民俗資料館で面談。久しぶりのことです。最初にお会いしたのは、大嵐山のブナ林など、白峰のブナ林を案内いただいた時ですね。大嵐山のブナ林は焼き畑や炭焼きに利用されていたところに、ブナを植えられたものとの説明をうかがい、山の人は森とともに暮らしてきたことを実感したものです。大嵐山のブナにはたくさん熊の爪跡が残っていましたし、シカも見られるようです。奥にはミズバショウの群生地もあります。動物と人間が共存する素晴らしい森の一つです。その帰りに、志んさでとちもちを買い、道の駅・瀬女の駐車場にある「蕎麦山猫」でそばをいただきました。テーブルと小上がりになっていて、ちょうどお子様連れがそばを食べておられました。手挽きそばをいただいたが、そばは細く、お箸も大分の職人さんに特注で作っていただいたという先の細い竹箸です。几帳面なご主人たちの性格が想像されるそばですね。


山猫のそば

1月25日(日) 戯(たわむれ)展・・書と陶と花と
 柳田の中心部にある柳田教養文化館(0768-76-1585)で抒情書家・室谷一柊、朱琴(むろやいっしゅう、しゅきん)さんと陶芸家・中 十七波(なか となみ)さんの作品展が行われます。会期は1月27日(火)〜2月14日(土)ですが、日、月、祝日はお休みです。時間は10:30〜18:30。会期中は室谷さんと中さんが会場にいらっしゃる予定です。階段状になったスペースに、室谷さんの書の作品と中さんの陶芸作品が一緒に展示されると、お互いに引き立つようです。作品の展示が終わった24日に会場を拝見しましたが、陶芸作品に花を生けられるとさらに雰囲気が良くなるのではないかと思います。会場の柳田教養文化館は木造で図書館がメインになっていますので、文化的な雰囲気を楽しむにはぴったりの空間ですね。


室谷さん・中さんの作品展示

1月24日(土) 多間本家
 能登事務所に久しぶりに泊まったら、朝はたくさんの雪が積もっていました。2時間程雪かきを行う。その後、珠洲に行き、まず多間本家(だまほんけ)を訪ねた。パンが出来上がっていたので、それを預かることが目的であったが、いも菓子を焼かれるとのことでしたので、形を整え、その上で串に刺し、さらに焼く様子を撮影させていただきました。三角に成形してあったあんにニッキの粉をまぶしながら、いも型に整えるのが一段階、その上で5個ずつ串に刺し、焼き台に乗せます。それをオーブンで30分かけて焼きます。お話をしながら仕事を拝見させていただいたのは、この道50年以上の職人さんでした。お菓子屋さんの工場は美味しいにおいが漂っていて楽しい。多間本家さんはネットでも販売されていますし、お店も直されるようで、打ち合わせをされていました。朝一番は地元のスーパー等に卸すパンを作られ、その後にお菓子を作られるようです。パンとお菓子で地域の人々の日常を支えつつ、対外的にも発信し続けている魅力的なお店の一つですね。


串に刺され焼かれる前のいも菓子

1月23日(金) エコツーリズム
 エコツーリズムのプログラムを行っている事業体の方にお話をうかがっています。エコツーリズム推進法が昨年春に施行され、地域における現状を把握し、支援策をさぐるのがねらいです。個別の事業体によって状況は異なるが、事業として成立させることを目指していくと、プログラムとしての魅力づくりと価格設定が重要ポイントになっています。インタープリター(ガイド)のスキルが高まり、お客さんとの関係形成力が高く、十分な対価をいただけるプログラムを構築できるか。そのようなインタープリターやプログラムの発信を継続的に行うことができれば、お客様についていただけるようになるであろう。初期段階ではマスメディアに報道される等を通じての浸透も必要でしょうが、独自に発信を続けることも大切ですね。今回のヒアリングを通じて、石川県内や北陸エリアでのエコツーリズムの振興のために行うべきことが徐々に明確になりつつあります。


1月22日(木) 二・七の朝市
 朝一は「二・七の朝市」の様子を観に行く。前回と同じような出店状況でしたが、お客さんは少し多いように感じました。いつもりっぱなネギを持ってこられているおばさまから太いねぎを一束いただきました。キャベツや白菜、大根、ほうれんそう、リンゴも買わせていただきました。昨日の勉強会でもお願いさせていただきましたが、地域の皆さんの利用を促進すべきですね。その後、能登事務所経由で金沢に戻り、スタッフを金沢駅で下ろし、射水市に行く。移動距離の長い一日でした。


朝市で売られているりっぱなネギ

1月21日(水) 犀星
 本日も珠洲でディスプレイチャレンジの相談,実施作業、そして取材を行う。午前はいずみやさんでの作業を行う一方で、当方は、「じゃらん」の取材につきあい、さらに午後の撮影のお願いに回る。午後は山口陶器店でディスプレイチャレンジの説明をした後、犀星で女将さんからお話をうかがう。店名の犀星はすき焼きやしゃぶしゃぶの店を始める際に、金沢の犀与亭で勉強させていただいた縁で、その店名から一字をいただいてネーミングされたそうです。しゃぶしゃぶやコロッケ、肉団子を試食させていただきました。やはり、お肉屋さんのしゃぶしゃぶは美味しい。一階は肉のふじいです。さらに、多間本家でもお話をうかがう。いも菓子がメイン商品であるが、半分はパンの製造を行われており、スーパー等に卸されています。午前中はまずパンを焼き、午後からいも菓子を焼かれるそうです。夜はだんだんで人材育成塾があり、遅くまで懇親会で盛り上がりました。珠洲には元気のよい人たちがたくさんいらっしゃいますね。


犀星で試食したしゃぶしゃぶ

1月20日(火) 松田商店
 今日も珠洲に出掛け、ディスプレイチャレンジの相談と実施作業を行う。「らごら三和」さんでは、さらに魅力的な空間に仕上がってきています。次にお邪魔した今井商店さんでも、大きな棚を入れていただいたので、それらを活かした飾り付けを手伝う。途中お邪魔した松田商店さんでは、午前中に訪問した際に、いろいろ提案させていただいたことを夕方に再度お邪魔したら、一通り修正していただいていました。その行動の早さに感心してしまいました。夜は浜寿司を訪ねご主人からお話をうかがいながら一品料理や寿司をご馳走になりました。最後はSHO-TATSUに行き、カウンターで他のお客さんたちが帰った後、いろいろお話をさせていただきました。


浜寿司のお寿司

1月19日(月) 室谷文音さん
 昨日の読売新聞2ページに室谷文音さんが紹介されています。「能登に絞った書展を英国で開く室谷さん」という記事でネットにもあがっています。能登事務所の近くにアトリエを構えている室谷一柊さん・朱琴さんご夫妻のお嬢さんですが、イギリスと能登を拠点に活動されています。今回はイギリスのリバプールで能登をテーマにした作品展をされるとのことです。昨年も能登で何度かお会いしていますが、今度は4月に能登に戻られ、能登町で作品展をされる予定です。その時が楽しみですね。


1月18日(日) あらや滔々庵
 朝はゆっくり起きて、あらや滔々庵の朝風呂を楽しむ。8時から、昨日と同じ部屋で、ゆっくりと朝食をいただく。ハタハタにおかゆや湯豆腐など健康的なメニューでした。10時近くまで、その部屋でいろんな話をさせていただきました。次回は8月13日の全体の同期会の準備のために集まる予定です。50歳を超えて、集まることが多くなっています。最後に議論した、同級生たちが集まって生活する小規模なグループホームをいくつか集積させて作ることができると良いですね。そのような場を設けることができれば、晩年も人生楽しそうです。


朝食のハタハタ

1月17日(土) 珠洲スイーツ・ストリート
 今日は久しぶりに、ニ・七の朝市の様子を見に行く。天気は悪く無かったが、お店もお客様も少なかったです。前開がきわめて天気が悪くて、それで懲りた人が多いのではとのことでした。それでも、りんごを持って出店しっている森さんをはじめ、ねぎや柚子を出している方や、白菜やキャベツ、大根、さつまいもなどが並んでいました。もっと快適に出店できる環境が用意できると良いのですが。その後、シャンボールシュークルグラスメルヘン日進堂と訪ねました。この3軒は同じ道路沿いにあり、この通りを「珠洲スイーツ・ストリート」と勝手に名付けています。若い人が頑張っているのは良いことです。最後にギフト館イマイさんも訪ね、店長ご夫妻とお話しさせていただきました。地域の特産品を集めて販売されていますので、それが外側からも分かるようにしていただけるようにお願いしました。旅の人も立ち寄られることも多いようですので、それが促進できればと思います。能登事務所経由で帰るが、事務所前の雪かきを1時間以上かけてしましたが、まだまだ雪は沢山残っています。夜は山代温泉のあらや滔々庵で高校の同期会でした。


シュークルグラスのシュークリーム

1月16日(金) ディスプレイチャレンジ
 珠洲の商店街での実験事業として、「ディスプレイチャレンジ」に取り組んでいただいています。本日もその打ち合わせに商店を回りました。最初にお邪魔した「らごら三和」さんでは先週の打ち合わせを踏まえ、すでにコーナーを作っていただいていました。燈籠山の側面に入れていた大きな虎の絵をメインに設置し、その背後には燈籠山祭ののれんをかけ、前面にはまつりの衣裳が展示してあります。息子さんが手づくりされたキリコも展示していただき、追加でのれんや手ぬぐいなどの商品も置いていただきました。さらに追加での修正をお願いいたしましたので、より魅力的なコーナーができると思います。次にお邪魔した今井商店では、什器を探しに倉庫まで連れて行っていただき使えそうなものを見つけることができました。翌日には運んでいただけるということですので、楽しみです。いずみやさんでも、来週には什器の移動をしていただけるということですので、道路から見えるコーナーがきれいになるはずです。いろは書店さんでは、すでに郷土コーナーが一番前に設けられています。具体的にお店に新たなコーナーを設けることで、魅力を高めようというのが今回の取り組みです。


らごら三和さんのまつりコーナー

1月15日(木) にわか工房
 久しぶりに鳥越のにわか工房に行く。リーフレットを久しぶりに改訂されたいとのことで、その打ち合わせであった。この施設ができてすでに4年だが、準備段階からお手伝いしていたので、懐かしい。開業1年前から地元の地区の皆さんと運営について毎月のように会合を重ねていたが、なかなか話が前に進まなかった。ハードは行政が整備し、運営は地元で行うという前提であったが、赤字になったらどうするかということで、議論が平行線をたどることが度々であった。最終的には、実際の運営を担う女性たちと議論をさせていただくことにして、組織づくりや財務的なことは男衆で決めていただいた。結果として全戸出資で組合を設立し、運営していただいているが、当初の段階では、人件費を抑えるために、極めて安い時給で皆さんに関わっていただくことになりました。利益が出たら時給を上げることにして、毎年黒字決算なので、時給も徐々に上がってきています。そば処には常連のお客様もついて下さり、平日でもコンスタントにお越しいただいています。今日は雪が相当積もっていたが、お客様はいらっしゃいました。自分たちで設立準備に苦労してきたので、関わっている地元の人たちも自分たちで経営しているという発想になっていることが、成功している要因でもあります。


にわかそば

1月14日(水) 雪の能登
 朝から能登に行く。まず穴水で取材と打ち合わせ。もりそばの守田和也さんと渚水産の北川博幸さんにお話をうかがう。じっくりお話をうかがうと意外な発見やご当人のこだわりがよく分かります。貴重な機会でした。その後、能登事務所に行き、仕事を少ししてから、珠洲へ。能登事務所の回りはたくさん雪が積もっています。珠洲では提灯を手づくりされている地形さんにお話をうかがう。のりはわらびを封末にしたものをといて作るとのこと。提灯には型があり、それに竹ひごをまきつけて形を作られるようで、いろいろな型が置いてありました。今でもコンスタントに作られています。メインは祭の時に使う提灯のようですが、オリジナルの提灯も作られています。代々受け継がれてきた技ですから、後継者の育成が課題ですね。


雪の積もった能登事務所からの眺め

1月13日(火) 雪の里山
 能美市役所での打ち合わせの後、能美の里山の様子を拝見に行く。トンネルを抜けて行く仏大寺まで行ってみたが、中心部に比べるとやはり雪の量が多いように感じた。広葉樹林や枝打ち間伐がしっかりされた針葉樹林は根元に雪がきれいに積もっており、生き物観察もしやすそうです。冬場のプログラムづくりも可能ですね。自然などの地域資源の活用には頻繁に現場に行き観察することが大切です。


雪の積もった仏大寺集落の様子

1月12日(月) 商売の基本
 いろいろな商売や事業の基本として考えるべきは、まずお客様に喜ばれること、次にスタッフに喜ばれること、その上で経営者が喜べるようにすることではないか。経営者が喜べることを優先してしまっているので、非正規労働者を増やし、リストラを行って企業利益を生み出すことになっている。経費を圧縮することが顧客に安く商品やサービスを提供することになっているかもしれないが、それは必ずしもお客にとってよい商品とはなっていない。安いファーストフード店で提供されていた食の素材は農薬などが混入したものであった事件に象徴されている。お客に不安や不信を増幅することになっている面があり、必ずしも顧客満足を高めることになっていない。株式会社と言えども、株主だけを見ていては評価されないし、そのような利益第一主義の会社は潰えていくであろう。事業にもよるが、一般の生活者を対象にした商品については、従業員が顧客となりえるような事業フレームを構築すべきではないか。そのためには、安定した雇用形態でまともな賃金を支払うべきである。グローバル化を言い訳にして、工場を低賃金地域に移転したり、非正規雇用を増やし続けるのはいかがなものか。そのような経営の発想こそ再構築(リストラクチャリング)すべきである。


1月11日(日) 珠洲の商店めぐり
 今日も朝から珠洲の商店を回る。山口陶器店、いろは書店、今井商店、かわち書店、サカシタさんと回り、相談を行う。面白い店めぐりの企画になりそうです。最後に濱野重雄さんを訪ね祭りの話をうかがう。燈籠山の下絵を描かれている方ですが、地域の祭りが継続されるには、濱野さんのような方が不可欠です。貴重な人財であることがよく分かりました。本業は設備屋さんですが、お風呂で見られるテレビを店前に設置して祭りの映像を流されていたりするとのこと。ラポルト珠洲の横の通りに面していますので、珠洲を訪ねられた時にはお訪ねいただくとよいですね。燈籠山の人形の下絵がお店には掲げられています。昼は寿司一で能登丼をいただき、ホームページの原稿確認をしていただく。他のお客様も能登丼を注文されていました。能登丼の威力はたいしたものです。


寿司一の能登丼

1月10日(土) やぶ椿の手打ちうどん
 朝7時に金沢を出て、能登事務所に寄った後、珠洲に行く。商店をめぐり、ディスプレイチャレンジの打ち合わせを行う。普段とは異なる店づくりを行い、地元の人も旅人も立ち寄っていただきやすい店にするための実験的な試みです。2月をそのような試みを行うための月間と位置づけ、順番にお店のディスプレイやコーナーづくりを変えて参ります。具体的にお店が変わることで、地域の人々のイメージも印象も変わるはずです。最終的には売上が増えて初めて成果と言えるので、そのようなことになるように提案を行わせていただきたいものです。まち歩きマップも作成し、魅力的なお店の魅力的な商品を紹介していきたいものです。一日何軒も回り、相談を行わせていただきました。夜は飲食店を回り追加取材を行う。炉端焼あさい、しげ寿司、やぶ椿とハシゴしたが、やぶ椿では初めて手打ちうどんをいただきました。息子さんが手打ちされているそうです。こしがあってしっかりしたうどんです。女将さんが手打ちされているそばも美味しいですが、うどんもおすすめですね。


やぶ椿のざるうどん

1月9日(金) 高砂茶寮
 昼は松任の高砂茶寮にお邪魔してご馳走になりました。昼前から社長のお話をうかがい、酒蔵も見学させていただく。その後、酒蔵を改装したお食事処で、ランチをいただきました。しっかりとしたコース料理になっており、1時間はかかります。もちろん、1つのコースしかありませんので、料理が出てくるのは早いです。食べ終えると次が出て来る仕組みになっています。貸し切りにできる空間も用意されていますので、お子様連れでも大丈夫のようです。2階にもスペースがあり、団体での利用も可能になっています。但し、貸し切りにはされないという方針も素晴らしい。個人のお客様が最も大切であるという判断は明快で正しい。地域の活性化と事業の持続的な展開のために、常に新しいことに挑戦しようという意欲の高い社長で次なる展開が楽しみですね。


高砂茶寮の料理

1月8日(木) 晴天続き
 昨日に続き、本日も晴天でした。この季節には珍しいことではないでしょうか。昼前に能登の方から電話をいただいたので、午後から能登町柳田まで出掛けました。打ち合わせの後、能登事務所に立ち寄り、夕方までいたら、ちょうど室谷さんが前を通られ、しばらくお話をさせていただきました。年末に交通事故で亡くなられた方の話題も・・・。現場は、カーブを繰り返す道路の先に街灯があり、車からはその街灯まで直線的に道路が続いて見えることもあるとのこと。そのカーブのところにガードレールがなくて、勘違いをして川に車で飛び込んでしまわれたようだ。室谷さんがお住まいの集落の方で作品展にもお越しいただいていたようで、相当ショックを受けられています。夕方からは穴水に行き商工会で打ちあわせ。暗くなってから帰ってきたが、遠出をしても快適な一日でした。


能登事務所からの眺め

1月7日(水) 厄払い鯉の放流
 さわやかな晴天に恵まれ、庄川で厄払い鯉の放流が行われました。その前に、安城市の方々と一緒に小牧ダム湖の遊覧を楽しませていただきました。ダム湖にはカモ類がたくさん飛来しており、近くで観察することが可能です。周辺の山々の眺めも素晴らしいが、バードウォッチングには最適な場かもしれません。その後、金屋神明宮で行われた神事を拝見。厄年の方々が年齢が高い方々から順番にお祓いを受けられていました。42歳と33歳の方々のお祓いの際に、鯉が祭壇にまつられていました。その鯉を庄川の水記念公園に運び、お酒を飲ませて、庄川に放流します。そこがメインとなっているようで、報道各社とアマチュアカメラマンがいっぱいでした。その後、開運七幅鍋が、水記念公園の一角にあるウッドプラザで振る舞われました。それが一段落した後、二部が行われました。昨年開設した「鯉恋の宮」で神事が行われ、その後、庄川ベリにおりて、鯉にお酒をかけ、鯉をなでて、放流するという流れでした。鯉に酒をかけたりなでたりするのは、鯉に厄を担いでいっていただこうという意味です。最後は安城市からこられた三名の方々が開運七幅鍋を振る舞われました。厄を払うためには、振る舞いを行うのが一番とのことで、自ら申し出られたので、お手伝いいただきました。皆さんの申し出により、よりよい事業になりましたね。今度は安城市の七夕を見学に行きたいものです。今回の事業を通じて相互に行き来する交流が継続することを期待しています。


鯉を放流する安城市の方々

1月6日(火) 安城市
 夜は庄川温泉のゆめつづりさんで行われた懇親会に参加。明日行われる「厄払い鯉の放流」に参加するためにわざわざ安城市からお越しいただいた3名の方々を囲んでの懇親会でした。地元は水まつりの実行委員の皆さんと恋プロの委員や専門委員が参加。厄払い鯉の放流は、お祓いを済ませた鯉に酒を飲ませて庄川に放流するという事業です。これまでは地元・金谷地区の厄年の方々が行ってきましたが、今年から一般の方々にも参加いただける2部を設けました。そこに、ご参加いただくために、砺波市と防災協定を結んでいる安城市からお越しいただきました。42歳の厄年を迎えておられる方々で、学校の同級生とのことです。それぞれ人生経験の豊富な社交的な方々でしたから、お話が盛り上がりました。今後も交流が続くことを期待したい。


ゆめつづりさんのお造り

1月5日(月) 能登人めぐり
 天気が良さそうだったので朝7時に金沢を出て能登に出掛ける。まず輪島の朝市に行き、焼き栗の実演販売を行っている松尾さんを撮影。やはり焼き立ての栗は美味しい。お土産に焼き栗をたくさんいただく。撮影した写真は「のとびと」にアップさせていただく。次に撮影させていただいたのは中島酒造さん。ちょうど酒の仕込み作業をされていたので撮影させていただきました。お店の前面の大きなのれんもきれいになっていました。それも「のとびと」にアップ。次に山河工房を訪ね、中野さんご夫妻にお話をうかがう。そこから珠洲に移動し、市役所で打ち合わせの後、商店街を回る。今井商店、かわち書店、川端薬局らごら三和と回る。次に能登町役場に行き、打ち合わせの後、商工会にも寄らせていただきました。最後に能登事務所に寄り、本をおろし、撮影した写真をパソコンに移動させる。1日でお会いした人の極端に多い日でした。珠洲市役所にいる間も、新年の挨拶にお見えになった方とたくさんお会いしました。みなさん、いきなりお訪ねしたにもかかわらず、やさしく対応いただきありがとうございました。


山河工房の中野さんご夫妻

1月4日(日) 初詣
 天気も良かったので白山さんに初詣に出掛ける。朝早かったので、スムーズに駐車場に入ることができました。境内では空手愛好家のパフォーマンスも行われていました。破魔矢やお守りを買い求め、駐車場のそばにあった和田屋さんが経営している甘味処・善与門に入り、看板に書いてあった「名物・あずき寒天」を注文してみました。粒の大きなあずきが沢山盛られており、程よい甘さでした。ホームページによると、「和田屋の五代目女将があんみつに目がなく、各地を食べ歩いたのですが、なかなか納得できるものに出会えませんでした。それならと自分で作ったあずき寒天をためしにお客様にもお出ししたところ、大変好評だったため開業する運びになったのです」。ぜんざいやそばも美味しそうでした。おかげで、正月らしい気分にひたることができました。今日は一日雪も雨も降らず心地よい天気でしたね。


あずき寒天

1月3日(土) 企業の存在意義は利益追求か
 資金・資本が利益を生み出すことが最大の存在意義であることを基本にしている資本主義の仕組みがどこまで有効であるか。企業の存在意義を問うことから、資本主義の基本原理を疑ってみることも必要です。企業利益のためならリストラを行うことが当然のようになっているのはおかしいのではないか。利益を出し、配当を行わない経営者は経営者失格の烙印を押され、企業に損失を与えると訴訟の対象にされるという、現在の企業社会の仕組みはそれでよいのかどうか。利益を出すために首切りを行うことや非正規雇用を拡大することが正当化されているが、果たしてそれが本当に企業の存在意義を高め、社会貢献を果たすことになっているのであろうか。
 非正規雇用を増やし、景気が悪くなれば、すぐに首切りを行うような行為は、社会保障制度を弱め、社会不安をあおり、ひいては購買意欲を弱める結果となっているのではないか。企業の社会的存在意義は雇用を維持し、雇用を拡大しつつ、利益を生み出すことにあるのではないか。優先順位が違っているように思う。お金がお金を生む経済構造、そのことに関わる人が高い所得と社会的地位がある社会はおかしい。生活や生命に関わる仕事をしている人たちにもっとスポットライトが当るようにしないといけませんね。


1月2日(金) 市場原理と支え合い原理
 モノ商品の価格競争・品質競争、接客業などのサービス競争、石油や穀物、株や為替などの市場取引による価格差、価格変動から利益をえる競争が経済を動かしている全世界的な状況が一方にあります。そのような市場に任せておいては、弱者の生活や生命は守られないことがはっきりしています。例えば、穀物の市場価格の変動で、全世界で食べれない人たちが多く生まれています。さらに、医療や福祉などの生命、生活を支えるサービスも、一定の基準を設けているものの、市場原理にそって政策が展開されてきました。その結果、顧客が少なくなると予想された産婦人科や小児科を担う医師が不足しています。一方で少子化対策を言いながら、一方では明らかにその基盤を支える仕組みを壊しているのです。介護制度も、徐々に労働条件が厳しくなり、給料も安く定着率が悪い職場になってしまっています。老後を託す制度として極めて弱い制度でしかありません。医療も含め、サービスのレベルを高める競争は必要ですが、それらも安心して働ける条件整備がベースに必要です。このような命や生活を支える基盤を形成する制度は「支え合い原理」に基づいて制度構築する必要があります。
 「安心して暮らせる社会とは、いざという時に社会が守ってくれるということが制度としてしっかりしている社会です」。そのようなことを担うのが公的機関であり、行政、政治の役割ではないでしょうか。市場に任せておけばよいというのは、行政や政治の責任放棄でしかない。競争に任せる分野なのか、公的に行う分野なのか、その中間領域なのか、その仕分けを明確に行い、どの部分を行政が税金等を投入して行うのかをはっきり国民や住人に示すことです。そのような国民や住人に安心感を与えられるような政策の競争こそが期待されています。財政収支により、公的サービスの質が著しく異なるようでは、安心社会とは言えませんね。
 だいたい、鉄道や道路の管理運営会社を民営化したと言っても、その基盤となるハード整備は税金等で行っているのです。公共事業の効率を高める努力は必要ですが、民営化という概念に惑わされてはいけません。独立行政法人という存在から政府や自治体も同じで、公的資金が無くては成立しなくて、民営化はあり得ないでしょう。自治体や政府を民営化すること、独立採算、自己責任で運営することが可能かというところから考えてみることも有効かもしれません。


2009年1月1日(木) あけましておめでとうございます
 何が必要か、具体的な政策提案、企画提案が求められています。国や地域としてのビジョンであり、その内実を構成する柱を明確に示せるかが問われています。現状の否定的な報道や情報発信は新たな提案を伴わないと不安になるだけだ。全世界的に不安が広まり、不安定な社会状況が不連続的に進行しています。文明的なものから隔絶された地域においても、地球の温暖化や異常気象の影響を免れなくなくなっています。地球のあらゆる地域の住人の皆さんの命と暮らしのことを考えてこれからの生活のあり方や産業、経済のあり方を考える必要があります。社会の価値観の基本原理を変えざるをえないのは確かでしょう。漫然と見過ごすことはできないような状況が進行しています。持続可能性を重要な評価指標にしつつ、人間関係に価値を置くことではないかと思います。従来から提案し続けていることでもありますが、「関係の総和としての存在であること」を肝に銘じて行動していきたいものです。過去から未来へ、地域内から全世界へ広がる関係の中の点として人は存在しています。そのような関係をいかに豊かに確かなものにできるか。暮らしが成立する経済規模を基本に、一人ひとりの仕事のあり方や地域の産業構成、地域外との関係などを構想する必要があります。そのためには、まず一次産業がしっかりすることです。その産物に付加価値をつけて販売できる加工業も重要になります。さらに、地域外からのお客様を受け入れ、継続的な関係を構築していくためには、サービス業の充実も大切です。そのような産業のバランス、連携が強く求められており、そのような萌芽は地域内でいくつも出てきています。そのような動きを促進し、しっかりサポートするような体制づくりが必要なのだと思います。


能登・宇出津港の日の出

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