ふぐ糠漬け・粕漬け◎ 



食文化を醸す
ふぐの糠漬け・粕漬け
石川の伝統食





 海の幸に恵まれた北陸では、魚介類の漬物が多い。海が荒れる冬場の保存食として昔から作られ続けてきた。享保12年(1727年)の「租税覚え書き」の中にふぐの糠漬の記録があるという。イワシやふぐの糠漬、サザエの麹漬、アワビやふぐの粕漬など、種類も多い。さらに、正月に多く食されるかぶら寿しや大根寿しも各地で作られている漬物の一種である。
 その中でもふぐの糠漬、粕漬、さらにふぐの子の漬物は特徴のある産物だ。ふぐの子の漬物を作ることを法律で許可されているのは石川だけ。まさに貴重品である。





 ふぐの子とはふぐの卵巣のことを言う。卵巣には猛毒のテトロドトキシンがあるが、それが、醗酵によって解毒され、3年も漬け込めば安心して食べられるというから不思議だ。
 まず卵巣を30%以上の塩で半年から1年ほど漬け込む。塩漬は夏を越すことが必要といわれており、約半年から1年程度とひらきがある。それから糠に漬けるが、その際に少量の麹と、イワシなどの塩蔵汁を加える。さらに、重石をして2年間熟成させる。
 卵巣の糠漬には2夏を越すことが必要といわれ、ほぼ3年ほど漬け込むことで、毒がまったく無くなる。こうして出来た糠漬を、さらに酒粕に1ケ月ほど漬け込めば、粕漬の出来上がり。





 塩分の強い糠漬は身体によくないのではないかという誤解が多い。しかし、イワシの糠漬には血圧の上昇を抑える成分が含まれているという研究成果も発表されている。イワシやイカを漬け込んで作られるイシルにも、タウリンやペプチド結合したアミノ酸が豊富に含まれ、抗酸化性や血圧降下作用があると言われている。今後も醗酵食についての研究が進めば、さらに素晴らしい効果があることが証明されるであろう。
 ふぐの身の漬物は薄くスライスし、お好みで酢やカボスなどを絞って食べると美味しい。ふぐの子はそのままいただくか、お茶漬けなどにしても、風味が増して食べやすい。








【美川で糠漬・粕漬の買える店】
 (有)荒忠商店 〒929-0235 白山市美川永代町甲233
TEL.076-278-5021 FAX.076-278-4936
 (株)あら与 〒929-0223 白山市美川北町ル61 
TEL.076-278-3370 FAX.076-278-5688
 伊藤九商店 〒929-0235 白山市美川永代町ヲ16
TEL.076-278-4393 FAX.076-278-4393
 任孫商店 〒929-0235 白山市美川永代町甲200
TEL.076-278-7000 FAX.076-278-6001
 原清商店 〒929-0222 白山市美川新町ソ266
TEL.076-278-3437 FAX.076-278-3487
 安久商店 〒929-0215 白山市美川南町ヌ193
TEL.076-278-2064 FAX.076-278-2064
 (有) 安 新 〒929-0235 白山市美川永代町ヲ134
TEL.076-278-3353 FAX.076-278-3689
 笠宗商店 〒929-0231 白山市美川和波町カ184
TEL.076-278-2870

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