美味しい石川
【優秀賞受賞】 陶磁器 ◎ 

オリジナルの鉄赤釉薬が生み出した、朱の窯変の艶やかさと味わい



 遊陶房は、中能登のシンボル眉丈山山系の小高い里山集落にある工房。珍しい鉄赤釉薬で、暮らしに生きる器が生み出されている。


珍しい鉄赤が 強烈な個性を放つ
 スキンヘッドに大きな目。一見一癖ありそうな風貌から穏やかに語る上島さんが、遊陶房の窯主。独特の色と変化を見せる「朱天目」は、この工房で生まれた。
 この朱天目は、鉄釉のジャンルになるという。鉄赤で全体的に色が出る赤結晶自体は昔からあるものだが、朱天目は結晶が斑になったりという変化を見せる。ここが窯変的な要素で、昔から鉄釉を知っている方からも、「これは珍しい鉄赤だな」と言っていただける。
 有名な耀変天目も一つの結晶。そこで、これまでに無かったこの景色を表すために、「じゃあ、朱天目だ」と命名した。強烈な印象の能登のやきものが誕生した。

人との会話からもヒントが生まれる
 赤みの出方がそれぞれ異なるのが、この上釉の面白さ。窯を開けてみないとどんな景色になるか分からない。
 あるとき京都で「お前のは地味だな」と評された言葉をきっかけに、艶やかさを求めて研究を重ねたものだった。京都の東寺で毎月21日に行われる「弘法市」に、露天商として出かけるのは恒例になり、各地から集まる目利きとの情報交換の場にもなっている。
 様々な人との会話から生まれたものは多い。食卓の器が、持ってみると意外に軽いのも、軽い器を好まれる方が多いことから、できるだけ要望に応え、軽く使いやすくと作ったもの。

造形で主張する暮らしの器も
 陶芸を始めて18年目。今からやきものなんてと言われながら、37歳からのスタートだった。元来、立体造形に興味があり、形をつくるのは好きだった。
 例えばお香を焚いたり、灯かりを置いたりと自由に使える造形的な花器は、花を引き立てるばかりでなく、いわば主張する花器。買った方が、「花が無いときでもオブジェ風に置ける」と言ってきてくださるのは、作り手として嬉しいこと。
 使い手と作り手のコミュニケーションから、暮らしに生きる器が生まれている






【朱天目(しゅてんもく) 酒器揃】
 1セット ‥‥7,000

お申込み先
能登・眉丈山焼 遊陶房

〒929-1521 石川県鹿島郡中能登町金丸 TEL&FAX. 0767-72-2598
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